お金の話

【 年金を払わない悲惨な末路! 】将来の蓄えより目の前の現実

老後資金2000万円問題

2019年、メディアなどで大きく取り上げられ記憶に新しいのが、「老後資金2000万円問題」です。これはある意味でいえば、幸せな悩みといえるのではないでしょうか。

話題になったのが、金融庁の金融審議会市場ワーキング・グループがまとめた報告書だったからです。内容としては、老後を幸せに生きるには資金が年金以外に2000万円以上必要になるということでした。これはある夫婦が例としてあげられています。

・夫65歳以上、妻60歳以上で無職の夫婦世帯

この夫婦が95歳まで生きると仮定し、年金だけでは2000万円不足するという漠然とした無責任に不安を煽るとも考えられる内容ですが、世間への関心、認知度は非常に高く広まりました。しかし、この老後資金のケースは一概にこうとは言い切れませんし、過去の報告書もブレが大きく生じており、曖昧な数字といえます。

金融庁の狙いとしては、今後年金だけじゃなく投資もしましょうね、例えば・・ といった流れに持って行きたかった感じはその後見ていると感じられました。不安を煽り投資商品に促す営業に見えてしまう内容でした。だからといって老後を考えなくていいと言う訳ではなく、結果として考える必要はあります。

不安な老後資産、そして年金ですが、どの世代も知っておくべき必要はあります。将来を全て読み解くことはむずかしいですが、現状を理解、振り返ることは常に必要です。そして無難に老後を生きる中で年金は非常に重要なポイントとなってきます。

日本の年金問題はこの後どうなるのか?年金問題とは? 少子高齢化の進展により高齢者(年金受給者)の比率が急増し、積み立てられた年金原資の運用利回りの低下で公的年金の運営状況...

現在の年金事情

年金については、「年金の支払いマメ知識」 で年金支払い時期、支給時期についてでも記載していますが、ポイントのみをピックアップします。

年金支払い時期(20歳〜60歳未満)
・国民年金
・厚生年金
*納付猶予制度あり

年金支給時期(原則65歳以上)
*繰り下げ、繰上げ受給可

平均受給額(令和2年時点)
国民年金、老齢基礎年金(一人分)
・支給:6万5141円
厚生年金(夫婦二人の老齢基礎年金を含む標準的な年金額)
・22万724円

国民年金のみの支払いと国民年金・厚生年金を支払っているのとでは、大きく受給額は変わってきます。当然、支払っていなければ支給されませんし、納付猶予制度はあっても遅れて支払いをする必要があります。ですので、一概に「2000万円足りない」などと年金受給だけを見てもいい切れません。

年金を払わないのはダメ、年金は義務

上述の数字を見る限りでもわかるように、公的年金は、私的年金とは違い、支払いの義務があります。年金の支払いありきで老後は成り立つと考えておく必要があります。現在フリーランスなどがブーム化していますが、国民年金のみ、なんなら納めていないとなると現在の国の仕組みからすると厄介なことになるということです。

サラリーマンから独立した方もサラリーマン時代は、会社が全て行なっていてくれるので、この部分の意識は薄いので脱サラをする際は、法人化や厚生年金についてしっかりと学ぶ、専門家に相談するなどの手段を使うべき必要性があります。

この公的年金支払い大前提の中で、各ケースはさまざまであるということ、それにたいして自身は現在どのカテゴリーに当てはまるか?を転職、独立など流れを変えるタイミングで、年金支払いは、必ず意識しておく必要があります。

チェックポイント
・年金を支払い状況(過去も含めて漏れはないか)
⇒ 毎年誕生月に年金機構から年金記録が郵送されてきます。

生き方、年金にたいしての向き合い方は人によって異なります。公的年金はある意味国が強制的に将来のことを考えてくれているとの解釈も出来ます。ただ厄介なのが、支払いたくても支払えないケース、これが現在は増えているという事実です。

年金を払わない人は30%、若者が多い

若い世代からすると、年金はどこか遠くにあるイメージでしょう。これに関しては僕自身も20代のときはそうでした。「そんな先のことなどだれにもわからないよ、それより今どう稼ぐかだ」なんて考えていた時期がありました。

しかし、20歳から支払い義務は始まっています。ですので、将来年金を支払っている、支払っていないとどういったケースになるのか?はある程度の数字は予測することが現在のデータからも可能です。

そんな中で、年金未納者が約30%という数字が出ているのが現状です。当然ですが未納者=年金が支給されないという将来が待っています。年金未納の要因としては、年金制度への信用などもあるとは考えられますが、それよりも大きな要因が支払いたくても支払えないケースです。

昨今、進学するのに、奨学金制度を利用する人が増えています。この奨学金制度は将来返済する必要があり、この支払いに長期間苦しむ人もいます。会社勤めでない、奨学金の返済がある・・・・ そこにさらに国民年金支払いとなると、どうしても年金の支払いを疎かになってしまうのではないでしょうか。

年金を払わないと特別催告状が届く

公的年金は、未納が続くと特別催告状が届きます。特別催告状が届いて無視を続けると財産の差し押さえがありますので、軽視しないようにしてください。

とはいえ、支払えない、今は厳しいなど事情がある場合は、「猶予」や「免除」の手続きを行うことが可能です。市役所、区役所・町村役場の国民年金担当相談窓口に申請で、年金保険料の猶予や免除が認められることがあります。

税金も同様ですが、「支払う意思がある」という姿勢をするのと、なにも答えず無視をするのでは大きな違いですので、これはどの状態であっても意思表示は行うようにしてください。年金は、非常に長い道のりですが、国民だれもが通る道です。

長い人生を生きる中で、苦しいとき、厳しいときも当然あるでしょうが、目の前の現実だけではなく、時には長いスパンを考える視野を持つことは非常に重要です。

ABOUT ME
Hatanaka
投資歴16年。過去には様々な投資案件を行ってきており、為替FX、暗号資産(仮想通貨)分野に精通しており、現在は、トレーダー講師としても活躍中。