恐慌特集

バブル崩壊のきっかけ ④ PERの上昇

「バブルは必ず崩壊の時がくる」と何度もお伝えしており、今までそのバブルが崩壊するきっかけの理由として、下記の3つをお伝えしてきましたが、

本日は、バブル崩壊のきっかけ4つ目の理由「PERの上昇」についてお話させていただきます。

PERとは?

株価収益率のことをいいます。PERの上昇もバブル崩壊を予測する注意すべき指数の一つです。

PERとはPrice Earnings Ratioの略で、株価が1株当たり純利益(EPS:Earnings Per Share)の何倍まで買われているか、すなわち1株当たり純利益の何倍の値段が付けられているかを見る投資尺度です。現在の株価が企業の利益水準に対して割高か割安かを判断する目安として利用されます。

PERの数値は、低いほうが株価は割安と判断されます。なお、1株当たり純利益は当期の予想数値を用いるのが一般的です。

現在のアメリカ株のPERは?

1年後の利益予想に基づく現在の米S&P500種総合株価指数の株価収益率(PER)は22倍と、長期平均の16倍を優に上回り、1990年代の終わりごろの水準並みになっています。

そして、現在の日経平均のPERは23倍程度です。他の主要株価指数でもPERは長期平均を超えていますが、S&Pは少し極端に高い水準になっているように思います。

シラーPERでみると?

ロバート・シラーという経済学者が考案した「シラーPER」という指標では、その値が「25倍」を「一定期間」超え続けるとバブルは崩壊するとされています。

ノーベル経済学賞受賞者のロバート・シラー教授が考案した指数で、CAPEレシオとも呼ばれています。株価の割高・割安を測る指標の一種で、過去10年間の1株あたり純利益の平均値を、インフレ率で調整した実質純利益でPER(株価収益率)を計算します。

日経平均のシラーPERは昨年1月の16.7倍から今年3月の時点では24.6倍まで上昇しています。この上昇にも注視していく必要があります。

ITバブルの時はシラーPERが25倍を超える水準は79か月で崩壊しました。リーマンショックを招いた金融バブルでは52か月で崩壊しています。現在の過剰流動性バブルは、実は今年1月ですでに80か月続いているのです。

膨大に膨らむ債務

現在の過剰流動性相場は、過去に世界中で財政支援された金額と比べて、途方もなく大きいとしても必ず崩壊は来るということです。主要国のコロナ対策に関連した世界の財政支出や金融支援は既に1,500兆円を超えています。

世界の政府債務は第2次大戦後を超えて過去最大となっています。国際金融協会(IIF)が2021年2月17日に、世界の債務残高の合計が2020年に281兆ドル、約3京に達し、国内総生産(GDP)に対する比率が前年の321%から356%になったと報告しました。対GDP比で356%という膨大な債務残高は、アメリカを含む多くの国々で経済学者が警鐘を鳴らしてきた水準をはるかに上回っています。

IIFのエコノミストはレポートの中で、「債務残高の伸びは世界金融危機が本格化した2008年ごろを大きく上回っています。2008年と2009年における世界の債務の比率はそれぞれ10パーセントポイントと15パーセントポイント上昇したに過ぎませんでした」と指摘しています。

2020年の債務残高は24兆ドル増加しており、この額は過去10年間で増えた債務残高88兆ドルの4分の1に相当します。過剰流動性バブルは新型コロナ後に発生したものではなく、リーマンショック時の経済混乱を抑えるための財政支援により既に起こっていたものであり、そしてそれが継続していたものなのです。そしてコロナによって大型支援が行われ、通常の年の3倍規模の債務が急増し、それがより大きな過剰流動性を金融市場にもたらし、市場が急上昇したのです。

バブル崩壊を読み解く鍵は?

世界中で行われた財政支援額を、それぞれのバブル崩壊時のものを並べてみて、それとバブルの期間を並べることで今回のバブル崩壊がどのタイミングで来るのか?ひとつの指標はまずはここで作れそうだと感じています。

皆さんも個々でこの辺りを考慮して、独自の指針を持っておけば、バブル崩壊での被害を最小限に食い止めることもできると思います。是非参考にしてみてください。

プットコールレシオの水準に注視せよ!!バブル崩壊はいつ起きるのか?バブルが崩壊するきっかけの理由として、今までに下記の4つをお伝えしてきましたが、 本日は、バブ...
ABOUT ME
チャーリーTAKA
日本を代表する投資家兼実業家でもあり、グローバル・チーフ・ストラテジストとして活躍中。
AI TRUSTメルマガへ登録しませんか?

毎週1回情報をまとめてお送りします。

AI TRUSTでは日々の金融市場に影響を与えるニュースを独自の視点から解説を行っています。是非ご自身の投資指標としてご活用ください!!