こんにちは。AI TRUSTです。
未曾有の波乱に満ちた2020年が間も無く終わろうとしています。この2020年、為替市場ではどのようなことが起こったのか?大きな流れを理解できれば、2021年の為替の動きも見えてきます。
今日は為替に関するAI TRUSTの記事を、2020年の時系列で追いながらまとめてみました。これを元に、2021年の為替投資戦略に活かしてみましょう。
結論から言えば、為替は来年も狭いレンジでの安定相場が続くことになるでしょう。
プログラムによる自動売買=システムトレードが継続して、好調を維持していくことが予想されます。
2019年までのドル円相場のトレンドは?
2020年を語る前に、まずそれまでの為替相場の大きなトレンドを再確認してみましょう。
前年の2019年のドル円の1年間の値幅はたったの約8円に収まり、変動相場制導入後の最小記録だった2018年の9円99銭を約2円も縮めた形になりました。
この3年間で見ても、ドル円相場は104円台〜114円台で推移しており、近年のドル円相場は過去例のないほど、安定していたのです。
その理由としては、アメリカが継続して金利を下げて日本の金利との差が小さくなったこと、またプログラムによるシステムトレードのシェアが為替トレード全体の25%まで増えたことで、投資家の心理的要因による一方的な為替の動きが少なくなったことが挙げられます。
このトレンドは2020年の大統領選までは継続すると我々も当時考えていましたが、結果はどうだったでしょうか?
2020年は1月から波乱のスタート
2020年に入り、思いもかけない要因からドル円市場は波乱含みの年始スタートとなりました。
1月3日に米国防総省がイランのソレイマニ司令官を殺害。その報を受け、両国の緊張激化を憂慮したリスク回避の株安・円高が加速して108円中頃から、一時107.77円と約3カ月ぶりの安値圏に到達。
地政的なリスクが顕在化し、市場は万が一の可能性=戦争のリスクを盛り込んだ動きを見せ始めました。
しかし、蓋を開けて見ると「相場安定」のトレンドは崩れず。
戦争が起こる可能性という究極のインパクトを前にしても値動きは少なかった結果を前に、この1年は引き続きボックス相場(一定の値幅のレンジの中で細かく動く相場)であることが確信できた出来事でした。
新型コロナで世界経済が麻痺、為替もボラティリティが増加
2月の中国の旧正月明けから、世界中で新型コロナの影響が顕在化。
国を跨いだ移動が制限されるだけでなく、外出禁止や自粛、さらにはヨーロッパやアメリカなど都市のロックダウンに踏み切るなど、コロナの影響で世界経済が大きく減退することになりました。
為替もこの期間、大きく動きました。
2月21日には1ドル112円だったものが、2週間後には102円台まで下落。
そこから2週間後には111円台に再上昇。
一瞬大きな下げを見せましたが、トレンドの転換になることはなく、結局元のボックス相場のトレンドに戻ったのです。
尚、この期間の大きな変動を利用して、投資銀行や個人投資家は大きく為替で稼ぐことができました。
調査会社の報告によると、グローバル投資銀行上位12行の為替トレーディング収入は前年同期比61%急増し、64億ドル(約6870億円)と、過去10年の中で最高を記録しています。
延期になった東京オリンピックの為替への影響
7月に予定していた東京オリンピックが新型コロナの影響で1年間の延期になりました。
世界中が注目するオリンピックが開催されると為替はどう動くのか?
そのオリンピックの延期や中止が為替相場にどう影響するのか?
多くの投資家が気になったトピックスですよね。
https://ai-trust.info/olympic/
11月の大統領選はバイデン氏がリードを広げて逃げ切り。
11月の大統領選は、結果次第で相場に大きく影響を与えるということで、多くの注目を浴びたイベントとなりました。
トランプ氏の続投か? バイデン氏勝利で再び政権交代か?
接戦でしたが、バイデン氏が勝利を確実なものとしました。
相場はトランプ氏の負けが濃厚になった時点でドル安にトレンドが転換。
ついにドル円104円の壁を下にブレイクしました。
https://ai-trust.info/usdyen104_daitoryosen/
この価格帯は実に4年ぶりになります。
つまり、「トランプ前」の相場に戻ったと言えるでしょう。
現在も緩やかながらドル安が進行していますが、それでは2021年、この為替相場はどう動いていくでしょうか?
2021年は、アフターコロナの為替
2020年後半からヨーロッパやアメリカで少しずつワクチンの提供が始まりました。
1年後の2021年後半までには主要国では感染者数も落ち着きを見せる見込みです。
つまり、2021年の相場とは、言い換えれば「アフターコロナの相場」になります。
ワクチンが流通すると言っても各国の経済はダメージを大きく負った状態ですから、今後各国が経済の復活のスピードを競うように、様々な民間への経済援助を行っていくことが予想されます。
そうなることを考えると、引き続き世界中の中央銀行による量的緩和は続けざるを得ないでしょう。
金利が下がることはあっても、上げることはしばらく考えにくい状況です。
特にドルはその傾向が顕著です。
そうなると、やはり大きな変動のない相場トレンドが続いていくことでしょう。
つまり、ドル円に関しても大局では緩やかにドル安が進行しつつも、急な価格レンジの変化はなく、ボックス相場のトレンドは継続していくはずです。
今求められている為替のシステムトレードとは?
2021年も昨今のボックス相場のトレンドが継続していくとすると、プログラムが自動で24時間トレードを続けるEA、いわゆる「システムトレード」の活用が非常に有利になってきます。
先日当社が行ったアンケートでも、現に多くの方が為替のシステムトレードを利用したことがあると答えており、一つの投資手法として身近な存在になっていることが分かりました。
このアンケートで、今投資家に求められているシステムトレードに関してまとめてみましたので、ぜひ参考にしてみて下さい。
※なお、この記事の中にて、引き続きこのシステムトレードに関する5分ほどで終わるアンケートの回答を募集しています。
ご回答いただいた皆様には一部の投資家の中だけで回している特別な為替のシステムトレード案件を、参加枠が空き次第ご案内させていただきますので、ぜひアンケートにご協力ください。
毎週1回情報をまとめてお送りします。
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