アイデアを生み出す方法で柔軟な発送は当たり前
人のビジネスを真似ることというのは誰でもできることですが、ゼロから一を生み出すことというのは、なかなか誰にでもできるというわけではありません。ゼロから一を生み出すというのはどういうことか?ビジネスで言えば、なにもないところからお金を作るということです。
自分の場合、過去に何度もこれを繰り返してきたわけで、ゼロから新しいビジネスや収益を生み出すことを行ってきました。なぜそのようなことを繰り返しできたのか?
過去の常識にとらわれず、柔軟な発想を持つことが大切なわけで、サラリーマンの経験もなく、世の中の常識をあまり理解していなかったことが、結果的に成果につながったのかもしれません。今回は一つの成功方法を事例にとり、なぜそこに行き着いたのか?
途中の過程も含めてお話したいと思います。
ジプシーという稼ぎ方
36歳くらいのときの話ですが、パートナーが社長をする1社で、ジプシーという仕組みを作りました。これはどのようなものかというと、DVDやCD、ゲームソフトなどのパッケージメディアソフトを、全国にあるツタヤ、ゲオ、ブックオフといった買取店舗にまとめて定期的に持ち込みし、売却をして利益を上げるという方法です。
そしてこれを全国の地域ごとのエリア、都道府県単位に分けて、それぞれの地域でジプシーという店舗に持ち込む協力者を募り、組織化したのです。
大量に持ち込まれる過剰生産品
この会社では様々なメーカーから、常時DVD,CD、ゲームソフトを買取し、全国のDVDレンタル店、メディアリサイクル店舗への卸販売を行っていました。中古品ではなく、新品ですので加工等の手間もかかりません。
もともとこの会社は、電話営業を中心とした卸のスタイルだったのですが、もっと効率的な方法がないかと思いついたのがジプシーだったのです。
需要はどこにあるのか?
この当時、DVDレンタル店、メディアリサイクル店は品揃えを豊富にするために、更には売上げアップのために、在庫補強及び買取を強化していました。メディアリサイクルビジネスが大きく伸びたタイミングでもあり、ツタヤなどでも中古メディア品の販売を開始したときだったのです。
何処の店舗も買取を強化していたため、店頭での買取価格も定価3,800円のDVDで、1枚800円〜2,000円と高かったのです。
買取価格を調べてみると?
各チェーン店舗の店頭でのDVDの買取価格を調べてみると、自社で卸をしている価格よりも、買取価格が高いものが多数あることが判明しました。そして試しに50枚、50種類のDVDをまとめて近くの店舗に持ち込んでみました。そして実際に、卸価格よりもずっと高額で買取してもらえたのです。
更に言えば、通常の卸売りであれば、店舗、チェーン店から回収は月末締めの翌月末払いというパターンも多いのですが、店頭持ち込みであればその場で現金を回収できるのです。これは凄いビジネスモデルかも知れない!そう考え、これを効率化する方法を追求したのです。
協力先から体制拡大へ
まず最初は、卸業務を協力してくれていた営業会社にジプシー業務を依頼しました。ここは6人のスタッフで東京及び近郊の関東を廻ったのですが、商品さえ定期的に補充(メーカーからの買取)を行えれば、かなり安定的で効率よく利益を上げられることが判明しました。
そしてここから知人などを通じ、全国各地にジプシー網を築き上げたのです。常に持ち込める店舗(販売できる先)は全国に3,000店舗以上出来上がり、中には当然商品によって販売価格の合わない店舗もありますが、1作品:1,000枚以上はいつでも数日で捌けられる販売網が出来上がったのです。
メーカーから山のような問い合わせが
販売力が強ければ、商品は幾らでもメーカーから入ってきます。DVDの製造原価は1枚当時100円以下でしたので、仮に300円でこちらが買取るとしても、メーカーとしては採算があいます。
1タイトル2,000枚*10タイトル=20,000枚。20,000枚*300円=600万円にはなるわけで、ある程度まとまったお金に在庫を変えられるのです。こちらとしては計画的に様々なメーカーからDVDを幅広く買取し、それを仕分けし、1箱に50タイトルずつに分け、それを必要なセット単位で各ジプシーに出荷をしました。
ジプシーにとってのメリットは?
利益についてはシンプルにジプシーとこちら側(会社)は折半しました。ガソリン代などの経費は本人に負担させますが、ジプシー本人にとっても多くのメリットがあります。
・在庫リスクはゼロ
・在庫を仕入れる資金も必要なし
・買い取ってもらった金額の10%程度のポイントを貰える
特に③が大きなメリットであり、例えば月間で合計150万円売却を行えば、15万ポイントが貯まることになり、このポイントで換金率の高い商品をその店舗で買って、他の店舗に売ることで、旨く行けば利益を上げる事もできますし、現金を手にすることができるのです。
どの程度の利益が上がったのか?
各ジプシーの毎月の利益は30〜50万円程度でしたので、会社側も同様の利益を得ていました。50名程度の体制でしたので、この仕組だけで、40万円(平均)*50人=2,000万円程度の利益を毎月安定的に稼げていました。
月によってはもっと大きな金額になることもありましたし、これ以外に卸業務でも安定的な利益をあげていました。会社自体は数名の体制でしたので、かなり効率的な仕組みができあがったわけです。
ポイント
可能性の追求:卸という枠にとらわれず、店に直接持ち込むことで新たな利益を上げる方法が見つかった。
スピード:内部で少しずつ広げるのではなく、利益が上がる事がわかれば一気にそれを全国に組織化した。 スピードが重要。
三方良し:店舗からしても、定期的に新しい商品を大量に売ってくれるお客様はウエルカム。関わる誰もがメリットある仕組み。
価格というのは面白いもので、ひとつの商品でも様々な価格の違いがあり、需要と供給を理解できれば、売買差益を様々な形で得ることができます。
それを上手に仕組み化すれば、大きく利益をあげられる事業モデルも作ることができるという今回の事例です。また機会があれば、別の過去に行ったビジネスを事例に説明してみたいと思います。
その他過去の具体的なビジネス事例は「起業心得」でも書いているので読んでみてください。
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