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新型コロナウイルスが上場企業ユニクロに与える影響

ユニクロ中国売上

ユニクロがかなりヤバい状況に

新型コロナウイルスが中国国内で広がる中、日本企業の撤退もでてきた。大手飲食チェーンのワタミは中国国内全店舗の撤退を決定した。

仮にこの後、半年以内に新型コロナウイルスの流行が収まったとしても、その後の売上の回復を待つよりも、一度完全撤退した上で、再度改めて進出した方が、コストがあうという判断だ。

業績好調が続いたユニクロにとっても新型コロナウイルスは大打撃になっている。ユニクロは武漢で展開している17店舗が休業に追い込まれたのみならず、1月末には中国全土で約160店も休業することになった。ユニクロは中国全土で、2019年12月末時点で750店を展開していることを考えると、約2割強の店が開業出来ない事になる。

そして、休業する店舗が今後さらに大幅に増える可能性もある。コロナウイルス騒動がいつ収束するか見通せない中にあって、収益への打撃が計り知れなくなっている。

ユニクロの業績を支える核となっているのは中国の売上、収益である。ファーストリテイリングの2019年8月期決算を見ると、最大の売上収益を叩き出しているのが海外ユニクロ事業で、その過半を稼いでいるのが中国を含むグレーターチャイナ地域の5,000億円超なのである。

人民元安が利益を減少させる

グレーターチャイナ地域の収益は、利益ベースで年間30%成長するほど稼ぎまくっている。それがここへきて新型コロナウイルス騒動が直撃しており、仮に売り上げが2割減れば、1,000億円ほどの減収に繋がる可能性が高い。そして、コロナウイルス騒動の影響はそれだけにとどまらない。

新型コロナウイルス騒動を受けて、金融市場で人民元売りが続けばユニクロへの悪影響は大きくなる。元安円高になれば、中国で稼いでいるファーストリテイリングの決算にとってはマイナス要因になる。

インバウンド顧客減少も売上に大きく影響する

新型コロナウイルスの広がりは、ユニクロの日本国内販売にも影響を与えることになる。

国内ユニクロ事業はファーストリテイリングにとって、海外ユニクロ事業と並ぶ二本柱の1つだが、売上はインバウンド旅行者に支えられている面が少なくないのだ。

中国を中心としアジア各国で展開するユニクロだが、日本で販売される価格と比較して海外店舗の価格は割高なので、インバウンド旅行者は日本のユニクロで大量の商品を買っているのだ。

新型コロナウイルス騒動を受けて、中国では海外への団体旅行が当面中止となった。中国人の観光客が大量に訪日する春節のタイミングが重なった事もあり、インバウンド消費が激減した事は間違いないだろう。

参考記事:新型コロナウイルスによるインバウンドビジネスへの影響

未だ新型コロナウイルスの広がりは収まりをみせず、これからさらなる渡航禁止措置などに発展する可能性もある。ユニクロにとっては二重のマイナス要因が続く事になる。

韓国の不買運動、香港民主化デモ、新型コロナウイルス

昨年は日韓対立によりユニクロの業績を直撃した。

昨年7月からの韓国内での不買運動の影響で、ファーストリテイリングが発表した直近決算では、韓国事業が大幅な減収に見舞われた結果、営業利益が計画を下回り赤字に転落している。未だに反日ショックの影響は続いており、通期でも2ケタの大きな水準での赤字になる見通しとされている。

直近決算でファーストリテイリングの海外ユニクロ事業は減収減益に追い込まれたのだが、その主因はまさにその韓国事業であり、香港で続くデモの影響も出ている。
香港事業は既存店売上高が減収に追い込まれ、営業赤字に転落した。

ユニクロ株の日経平均株価への影響の大きさ

海外事業への悪影響、業績低下の中、ファーストリテイリングの株価は冴えない。

昨年10月には70,180円をつけた株価は、2020年1月以降大きく下落し、2月3日には56,780円となり、高値から20%近く下落している。期間中の日経平均が上昇する中でのこれだけの下落なのである。

大手証券がファーストリテイリングの目標株価を引き下げる動きもあり、中国での新型コロナウイルスの広がりが収まらなければ、さらに業績は悪化し、株価は下落し続けることも十分考えられる。

ファーストリテイリングは中国をはじめとするアジアへの進出を積極的に推し進めて、大成功してきた。それが同社をアパレル業界における世界でも有数のグローバル企業に押し上げた最大の要因であることは間違いない。しかし今回は、韓国での不買運動、香港でのデモの長期化、新型コロナウイルスの蔓延と、グローバルリスクにモロにさらされている形となっている。

ファーストリテイリングの株価は日経平均株価への寄与度が高いだけに、ファーストリテイリング株が下がれば日経平均も大きく下落するリスクが高い。

ソフトバンク・グループも同様に日経平均への寄与度も高く、違う側面からリスクを持つ両社が、日経平均の大きな下げリスクになっていることを投資家は注意深く見守るべきであろう。

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