コロナ特集

【アフターコロナ 】世界の航空業界へ与える壊滅的ダメージ

アフターコロナで航空需要は半減する

新型コロナの感染拡大の影響で、世界中の航空会社で運航が大幅に減少している。IATA(国際航空運送協会)が4月14日に発表した数字では、今年1年間における世界の航空会社の旅客収益は3,140億ドル(約33兆7,000億円)減少し、前年比55%減となる試算となっている。

このリリースによると、今年は新型コロナの感染拡大を受けて各国で移動が制限されていることから、4月上旬の時点で世界各地で運航された航空便の本数は昨年に比べておよそ80%減となっており、第2四半期(4〜6月)に最も深刻な影響が出てくると予想されている。

さらに、国際線、国内線を合わせた旅客需要は、今年1年間で昨年比48%減と予想している。IATAのドジュニアック事務局長は「見通しは日を追うごとに悪化している。V字回復は見込めない」と述べ、各国政府に航空会社への緊急の支援を呼びかけた。そして1ヶ月経過した現在の世界での新型コロナ蔓延の状況を見ると、落込みは更に激しくなることも予想される。

アフターコロナでの運行再開方法は?

国際航空運送協会(IATA)と国際空港評議会(ACI)が、空港や航空会社がリスクを抑えながら運航を再開するためのガイドラインを策定した。まだ公表されていない文書をロイターが確認したと報道している。

文書は、ひとつの安全対策で全てのリスクに対応することはできないと指摘し、多層的な措置を講じるよう提言している。具体的には接触者の追跡、検温、社会的距離、徹底的な清掃やマスク着用を挙げている。

さらに「空の旅の安全に対する信頼を取り戻しつつ、運航再開を成功させることが、世界経済が新型コロナから立ち直る大前提であると締めている。

しかし運行が再開されたアメリカ国内便では、既に社会的距離が保てられていないという状況がSNS上でも大量に拡散されており、対応の難しさが明らかになっている。

コロナにより航空会社の破綻も相次ぐ

ヨーロッパ最大級の地域航空会社の英フライビーは3月5日、破産を申請

ノルウェー:LCC破綻

ノルウェー格安航空会社(LCC)のノルウェー・エアシャトルは4月20日、操縦士や客室乗務員の管理などを手掛けるスウェーデンとデンマークの傘下4法人が破産を申請したと発表した。新型コロナの影響で運航がほぼ止まり、資金繰りに行き詰まった。

ノルウェーの事業は政府の休業者支援策で踏みとどまっているが、事実上の経営破綻状態に陥った。ノルウェー中央銀行は、政策金利を0.25%から0%に引き下げ、ゼロ金利となった。経済への打撃を和らげるため利下げに踏み切った格好だが、LCCの救済は行われなかった。

豪ヴァージン破綻

オーストラリア第2位の航空会社ヴァージン・オーストラリアは4月21日、任意管理手続きに入ったと発表し、事実上、経営破綻した。

コロンビア:アビアンカ破綻

中南米を代表する航空会社であるコロンビアのアビアンカホールディングスは5月10日、ニューヨークの連邦破産裁判所にチャプター11(連邦破産法第11条)を申請したと発表した。新型コロナの感染拡大で収入が急減する中、コロンビア政府に支援を求めたが、合意できなかったという。今後、リストラによる再建を目指す。

米:航空会社への影響は?

新型コロナの感染拡大によって米国の失業率が過去最悪の水準となっている。今後、操縦士や客室乗務員、荷物係、整備士など約75万人が、じきに失職の危険にさらされる可能性があるとの見方が出ている。

連邦政府による支援策を受け入れた航空会社は、従業員のレイオフや賃金引下げなどが禁じられている。しかし、企業幹部はこの規制が緩和される10月1日以降に雇用の削減が実施される可能性について言及している。試算によれば、航空業界の最大3分の1の雇用が失われる可能性があるという。

航空各社は毎日、数百万ドル単位の損失を被っており、2020年1~3月期の航空業界の損失は20億ドルを超え、4~6月期はさらに損失は拡大するとみられている。

韓国:LCCはどうなる?

韓国航空各社の運航便数は現在9割減まで落ち込んでいる。韓国で国際線を運航する航空会社は格安航空会社(LCC)も含めて8社ある。ただでさえ供給過多の状況に日韓対立で追い込まれ、感染症がとどめを刺しそうな気配である。

各社とも飛行機を飛ばす先がなく、まさに八方ふさがりの状態に陥っている。財務体質が脆弱な各社の破綻が続く恐れもあり、LCCの乱立により常にバーゲンセールだった日本−韓国便の価格は、アフターコロナでは価格が上昇することもありえるだろう。

アフターコロナの時代、世界中の人々は今までのような飛行機での移動、海外旅行を行うことは抑えることが予測される。航空会社各社は長期的な苦境に立たされることになるだろう。

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バークシャー・ハサウェイ社も既に米航空会社4社の株を全部売却していることを見ても、航空会社にとっての冬の時代が続くことはまず間違いないだろう。

アフターコロナで航空業界は大きく変わる

コロナにより、航空業界は大きな変貌を遂げるだろう。

隣の席には人を座らせず、下記のように椅子の向きを変えて隔離された1人1つのシートを準備するという検討も開始している。

また、機内食も今後は廃止するという考えも出てきており、アフターコロナで航空業界は大きく変わろうとしている。

アフターコロナでの対策

個人個人が取れる対策はどのようなことが考えられるのか?航空需要が低迷する中、バーゲンセールを行う航空会社も多いだろう。国内、海外とも格安に旅行を楽しむ機会となるだろう。観光地も人手は当面まばらだろうし、宿泊施設はいつもよりも手厚いサービスをしてくれる可能性も高く、満足度の高い旅行は楽しめるだろう。

投資戦略として考えるべきことは、株式市場がいっときの暴落から値を戻す中で、価格が上昇している航空会社株は売りのチャンスはあると考えるべきだし、航空会社株を保有している場合は一度売却し、二番底を待ち買い直す事が良いのではないだろうか。

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チャーリーTAKA
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日本を代表する投資家兼実業家でもあり、グローバル・チーフ・ストラテジストとして活躍中。
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