エネルギー

各国で進む自動車への環境(排ガス、燃費/CO2)規制

脱化石燃料は自動車産業でも進む

世界でガソリン車などの販売を禁じる「脱化石燃料」の流れが加速しています。米カリフォルニア州がガソリン車などの新規販売を2035年までに禁じる方針を打ち出すなど、環境対策を重視する欧米各国で同様の動きが相次ぎます。世界最大の自動車市場である中国でも電気自動車(EV)の普及が加速しており、先日の北京国際モーターショーでも新型EVが出展を競いました。

日本の自動車メーカーも対応を本格化させていますが、今回は各国の最新状況について理解をし、自らの投資への活用方法についても考えてみましょう。

ガソリン車・ディーゼル車がなぜダメ?

ガソリン車やディーゼル車はガソリンや軽油を燃料として、エンジン内部で燃焼させて爆発させ、その勢いで車軸からタイヤを回転させて走行させる仕組みの車です。ガソリン・軽油を燃焼させると酸素と反応して二酸化炭素と水が生成されますが、その過程で不完全燃焼して有害な一酸化炭素、窒素酸化物(NOx)、PM2.5が発生します。これらのほとんどは排気ガス浄化装置によって取り除かれますが、残って排出される有害ガスが問題となっているわけなのです。

イギリスでは?

英国のジョンソン首相は、2030年からガソリン車とディーゼル車の新車販売を禁止することを近く発表する予定です。英紙フィナンシャル・タイムズが11月14日に報じました。温室効果ガスの排出量削減に向けた取り組みの一環として、英国は当初、2040年からガソリン車とディーゼル車の販売を禁止する計画でしたが、ジョンソン氏は今年2月、これを2035年に早める意向を示していました。ジョンソン氏はこの計画をさらに前倒しで実施する意向で、環境政策に関する演説でこの計画を発表する予定です。

ガソリン車とディーゼル車の新車販売規制は、英国の自動車市場にとり大きな転換点となります。今年に入ってからの新車販売は、全体の73.6%をガソリン車とディーゼル車が占めています。一方、電気自動車(EV)の販売は全体のは5.5%にとどまっています。残りは、様々なタイプのハイブリッド車となっています。

フランスでは?

フランス政府の環境相は6日、記者会見を開催し、2040年までに全てのガソリンとディーゼル車の新車販売を停止する考えを明らかにしました。ヒューロ環境相はまた、2040年までに石油、ガス、石油、シェール石油関連のプロジェクトについても禁止する考えも明らかにしました。フランス政府は、CO2排出や環境悪化の元凶となっているガソリン自動車の販売や石油関連プロジェクトの実施を禁止することで、2050年までに国内におけるカーボンニュートラルを実現するとしました。

ガソリン自動車の廃止については既に、2019年までにガソリンエンジンなど内燃機関のみを搭載している車両の生産を終了させることを発表していました。今回、フランス政府もガソリン車の販売を縮小させていく計画を示したことにより、人類の活動と切り離すことはできなかったガソリン自動車は、誕生から約150年で歴史の幕を下ろす可能性が生じてきたこととなりますね。

中国では?

中国工業情報化省は、2035年に新車販売のすべてを電気自動車(EV)などの新エネルギー車(NEV)やハイブリッド車(HV)にする方針を明らかにしました。ガソリンエンジン車は市場で販売できないようになる可能性が高いです。各国が環境対応車の優遇を進める中、中国政府はさらに一歩踏み込む形となります。

同時に発表されたロードマップによると、2035年には新車販売で通常のガソリンエンジン車をすべてHVにすることを目指しています。また、EVやプラグインハイブリッド車、燃料電池車などが含まれるNEVについても、新車販売で50%以上占めるようにします。ガソリンエンジン車は市場から排除されることになります。 

世界最大の自動車市場でもある中国が環境対応車への優遇をさらに進めることで、日系を含む自動車メーカーは対応を迫られそうですね。

日本の自動車メーカーは海外市場の販売台数が非常に多く、国内比率が低いのが特徴です。今後大規模マーケットである中国、欧州、米国での規制が進むにつれ、車両の電動化比率は少しずつではありますが上げていかざるを得ない状況にあると言えるでしょう。

やはり電気自動車の中心はテスラか

既にテスラは中国での生産も始めていますが、加速度的に体制を強化していくことになるでしょう。テスラは車メーカーと言うよりもGAFAMに続くTEC企業と考えるべきであり、自動車産業そのものの構造が全く新しいものに変わっていく段階に入っていると理解すべきでしょう。自動車メーカー各社の動きに焦点を当てるよりも、自動車とTECの融合がどのように進んでいくのか? 

人工知能が搭載された完全自動運転の電気自動車でどこが勝ち組となるのか?この視点から最新ニュースを理解し、投資先を選別していくことが重要だと思います。GAFAM各社も当然この分野には進出していますしね。

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チャーリーTAKA
日本を代表する投資家兼実業家でもあり、グローバル・チーフ・ストラテジストとして活躍中。
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