来年の株式市場、暗号通貨市場の好不調を予想する上で、ブラックフライデーの売上の推移は非常に重要なものになります。
2022年、今年の米ブラックフライデーは?
今年のブラックフライデー小売売上高は緩やかな伸びにとどまったようです。実店舗での売上高は前年比2.9%増で、オンライン小売売上高は2.3%増です。
そして、ポイントとして考えるべきはアメリカのインフレ率です。ブラックフライデーの売り上げは、10月の米消費者物価指数上昇率の7.7%を大きく下回る伸びとなっているのです。インフレ率を小売売上が追いつかないということは、仕入れコストに反映できないということです。
ブラックフライデーは在庫を高い割引率で販売
ブラックフライデーの値引き平均は30%を上回る見込みだそうで、昨年の28%から拡大しています。ようは、膨れ上がった在庫を高い割引率で販売しているのです。それでも売上が追いつかないという状況を見ると、小売各社の次の四半期決算は悪化する恐れも大きいです。
高い割引率でも売上が大きく伸びないということは、消費者の懐具合が厳しくなっており、インフレ、利上げのダメージが確実に効いてきていると言えます。
2日にはアメリカの製造業景気指数が発表されますが、小売側の売上が芳しくなければ、当然ながら製造側にも影響は大きく出ますので悪い数字が予測できます。
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そして、想定よりも落ち込みが酷ければ翌週のFOMCでの利上げは低く抑えられることになります。今のところは市場の利上げ予測は0.5%です。
米ISM製造業景気指数で株式市場や暗号通貨市場がどう反応するか?
NYダウを始め米株は10月、11月でかなり上昇してきていますので、どう動くかが見ものです。
暗号通貨市場についてはFTXからの負の連鎖のリスクがまだありますが、米株が大きく上昇すれば、それに引っ張られて短期的な上昇は見込めるでしょう。ただしまだまだ慎重に市場を見ていく必要があります。
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しかし企業業績に高い利上げが影響してくるのはこの後です。大手IT企業でもリストラが続いていますし、これが産業界全体に広がるのもこれからです。
利上げは来年2.3月のFOMCまでは続けられますので、アメリカのインフレ率次第で利上げ率は変わりますが、0.5%から1%はまだ金利は上昇します。
金利の上昇によって住宅ローン金利も大きく上昇し、それによって新規住宅着工も落ち込み、不動産価格も下落し始めています。過剰流動性バブル期と全く逆の状況になっていますので、利上げが行われる最中は、まだまだ金融市場は下落するリスクが高いと考えるべきです。
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株価下落後、アメリカの高配当株にチャンス有り
2022年はインフレによる利上げが金融市場には大きく影響を及ぼしました。この後に関しては業績によって株式市場は影響を大きく受けます。どこまで主要企業の業績が落ち込むか?このことに着目していきましょう。
個人的には米株は今の水準から13%~15%程度は再度下落すると考えています。
そして、その時点からアメリカの高配当株を買っていく戦略を行います。
インフレ率を上回る優良株はいくつもあります。紙幣の価値の下落から高配当は自らの資産を守ることになります。
そして、中長期的に見た場合、底値圏での購入は、将来のキャピタルゲインにつながりますので。