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日銀保有の国債含み損8,749億円について考える

日本銀行が保有する国債の評価損益は9月末に8749億円のマイナスとなりました。昨夜のニュースでもかなり大きく取り上げられていました。

米欧がインフレ高進に対応して利上げを継続して進める中で国債価格は下落しています。欧米の国債下落は今年に入ってからは酷く、債権運用者は多くの損失を出して悲鳴をあげています。

日銀保有の国債含み損8,749億円

日本の銀行も欧米の国債運用で相当額の赤字を計上していますし、まだ実損を出していない地銀などあれば、業績の見通しは相当に暗いと思います。

今回の日銀の含み損の発生は、日本の国債金利も上昇(価格は下落)したためで、2013年4月の異次元緩和導入以降、含み損に転落したのは初めてです。

日銀は国債金利の上昇を防ぐために10年債金利を0.25%で指値オペをして、市場で出てくる全ての10年債を買って、金利を上昇させないようにしています。しかし、超長期金利を見ると20年、30年、40年債とも1.1%から1.6%の水準にあり、過去1年を見ても確実に上昇しているのがわかります。

日銀の行っていることは矛盾・無理がありすぎます。

金利上昇はまだまだ続く

欧米ともインフレはまだまだ高く、利上げは続きます。12月のFOMCでも0.5%の利上げは確実ですし、ECBのラガルド総裁の昨日のインタビューでも、下記のように発言しています。

インフレ率を中期的な目標値まで引き下げることにコミットしている。そのために必要な措置を講じる決意だ。インフレ率が遅滞なく2%の中期目標へ確実に回帰するよう、必要な水準まで追加利上げを講じていく見通しだ。

今の欧州は10%程度の厳しいインフレですから、目標の2%とは8%の開きがあります。金利上昇はまだまだ続くのです。

イールドカーブコントロール(YCC)とは?

イールドカーブコントロール(YCC)とは、中央銀行(日本では日本銀行)が行う金融政策の一つで、長期金利に目標を設定し、その目標を達成するために必要なだけ国債の売り買いを行うことです。

単なる量的緩和(QE)との違いは、金利に目標を設定する点にあり、過度に中央銀行のバランスシートを拡大させることなく長期金利を誘導することができるとされています。

日銀の含み損はどんどん拡大していく

しかし、日銀の行っていることは明らかに限度を超えているように思います。10年債をコントロールしても、超長期債金利は上昇しますので、日銀の含み損はどんどん拡大していくことになりますね。

2022年3月末で債権の評価益は4兆3,734兆円の評価益でした。その後6か月間での長期金利上昇で9月末は8,740億円の評価損です。ほんの少しの金利上昇で5兆円以上が吹き飛びました。評価損が拡大し続けているのに日銀は10年債の爆買いを続けています。

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日銀の債務超過は近い!!

日銀の引当金+準備金は9月末で11.1兆円しかありません。あとほんの少しの長期金利上昇で、時価会計では債務超過になります。そして、10年債を買うのを止めれば金利が急騰し膨大な債務超過になります。 

日銀の黒田総裁は簿価会計だから大丈夫だと言い続けていますが、一般社会では簿価会計はありえません。

日本のバブル崩壊後、多くの金融機関や大企業が破綻した時、粉飾決算、債務の飛ばしが表面化して問題になりましたが、これも簿価会計が一番の根本の問題だったわけです。日銀だけが簿価会計を行っているというのはあまりにも矛盾です。

もう日銀にはどうしようもないところまで来てしまっているから、手の施しようがないというのが明らかだと思います。日銀が10年債を買い続けているということは、量的緩和を続けているということですが、これをやめれば10年債金利は確実に大きく上昇します。

6月末の時点での日銀の保有国債額は517兆円です。発行済み国債の半分以上を日銀が保有するなど、絶対タブーであるはずの財政ファイナンスにしても、限りなく限界に近いように思います。先々、とんでもない債務超過となる可能性が限りなく高くなってきたように思います。

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円の価値は長期的な下落が続くリスクが高い!!

今は140円を割った円高に傾いていますが、中長期的な視点から考えれば、日本円の価値が紙切れになっていく確率は高いでしょうね。円からのリスク回避は確実に続けるべきです。

財源が確保できない状況で借金を積み上げ続けたツケは必ずどこかで精算しなければなりません。このような状況下においても政府はばら撒き財政を続けています。そして、さらにはまともに国民への説明もないなかで、防衛費を2%まで増やすと言っています。

今後国民の負担はどんどん増していく

円という紙幣の価値の大暴落までは時間がかかったとしても、結局のところ、国民の負担はその中でどんどん増していくことになります。社会保障の条件、年金の受け取り条件はどんどん継続的に悪化します。残念ながら、日本の未来には今の状況の中では一切の明るさはみえません。

海外居住を選択できる人は、一時的に日本から退避することは、自らの、家族の将来を守るために大切な選択肢だと思います。

円安が進み、インフレが進む中でもらえる年金は減り、国民負担が増えるばかりの日本は本当にこのまま日本に住み続けて良いのか?

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