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【いきすぎ感のある米国株 】カラッポの上昇に未来はあるのか?

好調な米国株、投資は慎重に

いつの時代も投資はリスクがつきものです。新型コロナウイルスによるパンデミックで世界の株価は大暴落をしました。2020年3月は歴史的な月となりました。史上初のサーキットブレイカーの発動。サーキットブレイカーとはマーケットがパニック状態に陥り、売りが売りを加速させる状態を一旦休憩させる、頭を冷させるために取引をできない状態にします。

NY株式市場は15分間の期間を設け再開という手順を踏みました。それでも売りが売りを加速した3月。振り返れば史上初のサーキットブレイカーと騒がれた3月上旬はなんだったのだ?というくらいサーキットブレイカーが発動されました。

それくらいパニック相場だったということが理解出来ます。近年ではAIによる取引も活発化しているのでここにも注意が必要です。今回はそんな米国株が上昇を見せていますが・・ ここにはカラッポな上昇に感じます。

切迫した世界情勢

米中問題が切迫しています。しかし世界のネガティブなエネルギーはこれだけではないように感じます。理由はだれもが今回の新型コロナウイルスで不満やストレスを抱えているからです。

少し話がそれますが、日本では「SNSによる誹謗中傷」が取り上げられることが増えてきました。コロナによる外出自粛や苦しい家計から出るストレスの吐口がどこかに向かっている状況といえます。

個人でいえば特定のだれかや政治批判に、そしてそれを受ける政権は他国、今回でいえば主に中国にたいして矛先が向かっています。このようないつもとは違う感情が渦巻いている状態での株価の上昇は少し違和感を感じます。

期待上げだが不安だらけ

現在大下落相場後の戻しと捉えている人や再度最高値を更新すると考えている人などざまざまです。当然これに対しての答えは簡単「先のことなどだれも知らない」あなたの周囲にもし株価が何月にどの値までいくよなど発信している人がいたら、確実にいえるのは「嘘つき」です。

上がるかも?下がるかも?というのは経験則から感じる人はいますが、断定できればだれも投資など行いません。

期待上げとは新型コロナウイルスの一旦の収束、ある程度の経済復帰の目処がたった、その程度の内容です。その程度の内容になぜここまで上昇を続けるのか?もちろん答えは買う人がいるからです。

ではこの上昇に飛びつけばいいのか?といえば振り落とされる可能性ありきで飛びつくのであれば問題ないと考えます。これはどのタイミングでも同様ですが投資でドンピシャのことをできることなどありません。出来たらそれは神業ではなくたまたま運が良かっただけで毎回繰り返せるはずがありません。

結論として金融政策マネーや期待上げで株価が上昇しているということを認識していればこの上昇を受け入れることも1つの投資手段といえます。

香港の自由が奪われる「国家安全法」

マーケットの話題は連日中国による香港にたいしての国家安全法となっています。これにたいしてデモは過激になっており、逮捕者が600人は出ており逮捕者の中には中学生もいます。

これくらい香港市民は追い込まれているという状況ですが、米国はなんらかの措置をとる動きが出ています。そして中国はインドとも一触即発の事態となっており、武力衝突などが起こるのであればマーケットは一変する可能性があります。米国と中国、中国とインド・・。

中国絡みで考えるとポジティブ材料があまりありません。ですので現在の株価の上昇に違和感を持ちながら見ています。一旦リスクオフで株価が暴落すると買っていたポジションを一気に狩りに来るような動きにも警戒です。

常に売りと買いの攻防戦が繰り広げられている中で、現在は売り手が損を膨らませている状況。売り手が諦めた頃に一気に売りに傾くなどということはよくあることです。売り手目線の情報、買い手目線の情報を分けて考えてみると見えてくる世界があります。

・買い手目線:経済の再開、金融、経済政策
・売り手目線:米中問題

リスクオンとリスクオフはあくまでもきっかけ

マーケットを動かす際のきっかけとしてリスクオンやリスクオフがあります。例えば戦争が勃発したという報道が入ったとします。マーケットは一気にリスクオフ に傾き買い手の利益確定を含む売りが増え下落。ここまでは想定したとして下落したかと思えば、急回復。

後々チャートを振り返ると上昇の中でのただの調整局面だったという場合もあります。このようにチャート形状を見ながら材料を精査しなければ、ただ報道で出たから買いだ売りだという感覚でいると方向感の間違いから大きな痛手となる場合があります。

リスクオフの報道が出たとき、NYダウのチャート形状はどうなのか?この辺も加味しながら分析することをお勧めします。そしてリスクオン、リスクオフにたいしての固定概念の持ち過ぎも危険です。

” いきすぎ感のある米国株 ”

判断基準は情勢次第ですぐに変わりますし、固定概念は非常に危険です。長期スタンスで考えるのであれば米国株の場合は、大統領選をしっかりと見てからでも遅くはありません。

トランプ大統領が再選するのか?果たしてバイデン氏が大統領に就任するのか?これでも大きく変わってきます。まずは中国に強気の姿勢のトランプ氏が仮に大統領選で破れてしまえば中国の暴走が一気に加速する恐れが高いです。そうなったときに米中関係はどうなるのか?

どちらにしても余剰資金で投資を行わないと正しい判断ができなくなり、事実から背を背けるようになります。そうなると投資ではなくなりますので、常に情報を新しくし、頭を柔軟に固定概念を捨て、すぐに判断を変えられる万全な姿勢で挑みたいですね。

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Hatanaka
投資歴16年。過去には様々な投資案件を行ってきており、為替FX、暗号資産(仮想通貨)分野に精通しており、現在は、トレーダー講師としても活躍中。