投資はリターンよりもリスクを考えるべき
少し資金に余裕が出てきたり、銀行などで勧められて投資について考えたことはありませんか?
もちろんネットで調べてガッツリと行っているという方もいるでしょう。
ただ、「投資」と一言でいっても多くの投資商品があります。そして、大抵の人が頭に浮かべている投資という内容は「投機」に当たります。
これは定義付けがされているわけではありません。投機と投資についてちょっと考えてみてください。
・投機:株や為替で資産が増えた
・投資:仕事が増えそうなので新しく設備投資を行い効率をあげ収益が伸びた
ざっくりと投機と投資の違いはこんなイメージです。
今回は投機についての分散の考え方について書きたいと思います。
分散投資、卵は一つのカゴに盛るな
投資格言で有名な言葉があります。
” 卵は一つのカゴに盛るな ”
30個の卵を隣町まで運ぶイメージをしてみてください。
運び方は卵をカゴに入れて歩いて運ぶ。これだけです。
さてどっちの方が安全に運べますか?
・30個の卵を1つのカゴに入れる
・30個の卵を3つのカゴに入れる
1つのカゴだと1回で運べます。3つのカゴだと3回ですね。
人は楽をしたい生き物です。なので1回で済めばそれはそれでいいと考えるのが普通ですね。
しかし少し視点を変えてリスクについて考えてみましょう。
・隣町まで行く道中で絶対コケませんか?
・隣町まで行く道中で絶対人とぶつかりませんか?
1つのカゴを1回落としただけで30個の卵が台無しになります。
なんらかのトラブルはつきものですし、トラブルありきで考えるべきです。
ここでいうトラブルとは、投資でも同様に起こります。うまくいっていた投資案件が
いきなり傾くことなど、ザラにあります。
では、3回手間をかけて運んだ場合はどうでしょうか。
仮に1度トラブルに巻き込まれて卵を10個ダメにしてもまだ20個残っています。さらにトラブルにあって10個ダメにしてもまだ10個残っています。
もちろんもっとリスクを分散させたい場合は3分割ではなく、6分割などにすることでさらにリスクが分散されます。
このように大きなリスクを背負うのではなく、分けて投資を行うことを分散投資といいます。
暗号資産を分散保有するだけでは分散投資としては弱い
では分かりやすい例でいえば2017年にブームとなった仮想通貨について説明します。
2020年5月1日からは法改正され暗号資産といわれています。
そんな暗号資産ですが、現在2020年5月上旬の段階で5422もの暗号資産が存在しています。
有名どころでいうビットコイン、イーサリアム、リップル。この3つの暗号資産を分散投資で考えてみましょう。
リスク分散のためにこれら3つの暗号資産を分散して購入することは分散投資といえるでしょうか。
もちろん1つの暗号資産を保有することを考えると分散投資とはいえます。ただ同じ「暗号資産」というカテゴリー内で分散するのは少し弱い分散投資といえます。
特に暗号資産の業界はまだまだ未成熟で似たような動きとなります。
リスクヘッジの考え方からすると100万円の投資資産を保有であれば30万円分は暗号資産、その他は株や為替など別の投資商品を保有してヘッジをかけておくことも重要です。
分散投資の王道「株、債券、不動産」
分散投資の王道としていわれているのが
・株
・債券
・不動産
を分散させてバランスよく保有することといわれています。
もちろん各自の好みや投資資金額によっても異なりますがあくまでも王道ということで、認識しておいていただければと思います。
先ほどの暗号資産はかなりハイリスクですので分散投資に入れるのであればかなり注意が必要です。
ハイリスクハイリターンは無価値になるリスクもあるということは十分に考慮しておくべきことです。
一軒家購入は投資といえるか
「夢のマイホーム、65歳までのローンで購入〜」
こんな話を聞いたことがありませんか?もしくは実行中の方もいらっしゃるでしょう。
先ほどの投資の分野でいえば不動産に入ります。
では仮にマイホームを保有されている方、今後お考えの方に質問です。
” 分散投資としての考えはありますか? ”
・株
・債券
・不動産
これを卵のカゴに分けると考えてください。
購入する不動産と残りの株、債券は同じくらい分散できる資産があるか?ということです。
もちろん株や債券を保有しろといっている訳ではなく、不動産を購入するのであればその3分の2の資産があるか?ということです。
1000万円の家を購入するのであれば、2000万。
3000万円の家を購入するのであれば、6000万。
そうじゃない場合は、不動産購入はかなりのウェイトをしめるということは
理解しておかなければいけません。
一括購入ならまだしも、ローンで購入というのであればなおさらです。
現在サラリーマンで収入が安定してローンを組んだとしていてもいつどう時代が変わるか分かりません。
ましてやあなた自身が健康であるかも不明です。不動産を購入させたい営業マンはあの手この手で提案してくるでしょう。
この辺は、分散投資の王道として覚えておいていただければと思います。
2020年はコロナショックで世界金融危機が起こります。
そういっている間にも時代が非常に危険な状態になっています。リーマンショックが可愛くなるほどの金融ショックがこれから日本、いや世界をおそいます。
失業者は2020年5月の緊急事態宣言が延長された時点での推測が77万人は出るといわれています。
これは、ほんの序章だと考えられます。
家賃も支払えないという声も聞こえてくる中、先ほどの不動産の話でいえば当然ですが、「ローンが支払えない」このような人が溢れるのではないでしょうか。
これはリーマンショックのときのアメリカは特に悲劇でした。
ただ不況やショックはいつか上向きます。
それまで分散投資という考えをしっかりと理解して、次にくるべきチャンスに備えるという考え方もありですね。
最後にしつこいようですが書いておきます。
” 投資はリターンを意識するよりもまず先にリスクを考える ”
お金については下記の記事でもシリーズに分けて解説していますので、ぜひ読んでみてください。