為替

【 トルコショック再来!? 】ビットコイン買いを意識した動きも

トルコ通貨リラ急落の背景

3月22日、トルコリラが急落しました。背景にエルドアン大統領が、トルコ中銀のアーバル総裁を解任したことがあります。理由は、政策金利を19%に引き上げたことへ制裁人事で、中銀総裁の更迭は過去2年弱で3度目。マーケットは、トルコ中銀の独立性を疑問視する形となりました。

今回は、トルコの現状、そしてビットコインが意識されている件について解説します。

トレーディングビュー:トルコ円1時間足

長期的に通貨安

トルコは、対円で2000年には200円近くありました。昨年2020年11月には12円付近まで下落、20年で価値が200円から12円まで落ちています。週足で見ると2015年以降下降トレンドは形成されており、現在3月24日時点で13円半ば付近で推移していますが、最安値更新する勢いは衰えていません。

下落の背景は経済赤字、トルコリラが常に売られているという状況にあります。今回の下落は、2018年8月にトランプ米前政権との関係悪化で急落した「トルコショック」以来の大幅な下落となり、トルコショック再来を懸念する声、多く資産の逃避が進んでいます。

トレーディングビュー:トルコ円週足

外国人投資家が撤退

投資は不安材料が出ると、撤退する動きが出ますが、トルコの株式や債券から外国人投資家が撤退する動きが出ています。23日にブルームバームがまとめたデータによりますと、トルコ資産を売り、トルコリラを受け取った海外ファンド勢は、為替ヘッジの解消にも急ぎ、それがトルコリラの翌日物借入金利を極端な水準にまで押し上げ一時1,400%に達しています。全員が同時に撤退しようとしているため、このような動きとなっています。

個人視点で考えると2011年後半から2015年あたりは、トルコリラ円の買いを保有しているだけで、スワップ金利が日々入りました。”価格の上昇での利ざや+スワップ金利” がつくと、当時、日本人個人投資家の間でも話題でしたが、2015年下にブレイクしてから、価格は見る見るうちに下落。(2015年:40円台)今となってはトルコを保有していること自体が大きなリスクとなっており、全くおすすめできません。

新興国通貨を触るのであれば、個人的に仮想通貨の方が同じリスクを取るならいいのではないかと考えています。

ビットコインの検索が急増

仮想通貨といえば、代表的なコインがビットコインですが、トルコリラの暴落後、トルコで「ビットコイン」検索数が566%増加しているとの報道があります。これは、2017~18年の仮想通貨バブルと呼ばれた上昇相場で記録した検索数の約2倍となっており、リラからの逃避を考えているのではないかと推測されます。

儲ける、儲けないよりもとにかく、資産を守るためにリラから逃避したいと危機感を持った考えが多いのではないでしょうか。

ギリシャ危機とキプロスショック・ビットコイン

歴史を振り返ると、ギリシャ危機とキプロスショックでビットコインに流れたことが思い出されます。まず、ギリシャ危機とは、2009年に始まった膨大な財政赤字のことです。公表していた数字よりも倍以上の財政赤字が明るみとなり、銀行では1日60ユーロ(約8,000円)しか引き出せない状況となりました。

さらには、キプロスでは、ユーロを預金しているだけで9.9%の課税をかけるという提案がされました。かんたんにいえば、EUがキプロスの預金者たちのユーロを奪ってしまおうという考えです。猛反発で否決となりましたが、これでユーロにたいする不信感が募るのは、当然です。預金をしていても出せない、出金すれば狙われる可能性もあります。

そして、キプロスのように預金しているだけで預金額が減る恐れ・・ここでスポットライトを浴びたのがビットコインです。資産家がビットコインに逃避した動きとして、1BTCの価格は、2013年3月16日の47ドルから、2013年3月28日には88ドルに到達。2週間弱で87%上昇しています。課税に関しては、2013年3月16日にキプロス政府とユーロ圏側が合意(3月19日キプロス議会で否決)していますので、時期がちょうど一致します。

トルコでビットコイン保有が意識される

現在、金融市場の全体的な流れはリスクオフ傾向ですので、ビットコインの上昇要因になるかは断言できませんが、確実にトルコリラの資産を逃避しておこうという動きが、ビットコインの検索数、過去の歴史からも流れは読み取ることができます。

ビットコイン真の上昇には先進国の参入

ここまでトルコについて書きましたが、最終的にビットコインの価格を押し上げるのは、先進国の動きが重要となってきます。中心的存在である米国には仮想通貨に対して前向きな大手企業も増えてきており、さらに個人給付金1,400ドル(約15万円)の給付も始まっており、資金の流入が期待されています。ただ直近では、米FEBパウエル議長が仮想通貨に対してこのように言及しています。

「仮想通貨が金融の安定を脅かすと考えているか」

との問いに対し、

「仮想通貨は、価格変動が大きく、価値の裏付けはなく、支払い手段として利用できる通貨でもない、投機対象の資産である」

この発信後、下落、現在チャート的にも調整傾向に入っています。 このような日々の動向も仮想通貨市場にとっては重要となってきます。トルコ情勢と合わせて先進国もウォッチしておきたいところです。

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Hatanaka
Hatanaka
投資歴16年。過去には様々な投資案件を行ってきており、為替FX、暗号資産(仮想通貨)分野に精通しており、現在は、トレーダー講師としても活躍中。
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