為替

【 FXトレーダー必見 】経済指標の重要性と見方

FXトレードは経済指標にあり

FX(外国為替証拠金取引)をされている方も、2007年あたりのブームから増えてきています。ただFXトレーダーの中には、「テクニカル分析」のみでトレードをしている人も多く、もちろんそれでうまく行っているのであれば問題ないともいえますが、重視すべきポイントはテクニカル分析以外にもファンダメンタルズや経済指標にあります。

FXの場合、ヘッジファンドを含めた多くの投機家が見守っているのが、定期的に発信される世界各国の経済指標です。今回は、そんな経済指標の重要性とその見方について解説します。

毎日、なんらかの経済指標が発表されている

ほぼ、毎日といっていいほど、世界の国の経済指標が発表されている、そんなイメージを持っていて問題はありません。この経済指標はお持ちのFX取引所からチェックすることが可能ですが、意識していないという方も多いでしょう。

細かい部分というよりもまずは、どの国でどんな経済指標が発表されているか?を知り、それが発表される時間帯に通貨がどう動くのか?を意識して見るとテクニカル分析プラスαで強い味方になってくれます。

大きく分けて3つの市場に分かれている

ここからは、重要視すべき各国の経済指標について解説します。FXは平日であれば24時間取引可能ですが、大きく分けて3つの市場に分かれ、その序盤に大きく動きやすい傾向があります。

・東京時間(シドニー、東京、香港、シンガポール):8時〜16時ごろ
・欧州時間(フランクフルト、チューリッヒ、ロンドン):15時〜翌2時
・NY時間(ニューヨーク):21時〜翌6時

時間が分かれているのは、それぞれの国の時差の問題です。例えば日本ではそろそろ寝ようか・・といった時間帯からNYでは朝を迎え、活発な取引が始まります。

この時間帯によって取引の癖が出るのが興味深いところですので、東京時間・欧州時間・NY時間のそれぞれの癖や傾向など、ぜひ日々チェックしてみてください。東京だけが祝日で「休場」という日もあり、そういう時に偏った動きをすることもありますのでこの辺りも注意点です。

FXで重要視すべき経済指標一覧

3つの市場に分かれている中で、世界各国の経済指標は様々な時間帯で発表されます。ここでは、1ヶ月に発表される経済指標の中で特に重要視されている内容をピックアップします。

基本通貨で注目しておきたい国は、G7の動向です。米国(USD)、英国(GBP)、欧州(EUR)、日本(JPY)、カナダ(CAD)これらの国の経済指標をウォッチすることは重要です。

雇用統計

特に注目すべき点が、米国の雇用者数です。ADP雇用統計が第一週の水曜日、雇用統計が第一週の金曜日にあります(曜日はズレることも)。これらの統計は、ADP雇用統計は給与計算代行サービスを運営するADP社が、雇用統計は米労働省労働統計局(BLS)が発表しています。

中央銀行総裁発言・政策金利

各中央銀行の政策金利は、為替市場に大きな影響を及ぼすことがあります。特にコロナ禍でインフレが上昇している現在、金利の動向は大きく注目されています。米国のFRBを始めとする中央銀行の発表には通貨の流れ、強弱が出やすいということです。

GDP(国内総生産)

国内総生産は国民一人当たりの所得と置き換えても問題ありません。ですので、GDPの良し悪しによって、その国の景気が見えてきます。

CPI(消費者物価指数)

消費者が購入する各種の消費やサービスの小売価格の変動を調査・算出した経済指標で景気の動向を知るのに重要な指標となっています。

これらの発表は定期的に行われていますので、各取引所でチェックされて見るといいです。そしてどの内容が重要なのか?などの重要度は、書かれていることが多いですので、重要度が高い内容に焦点を絞っておくと無駄が省けます。

ただし、重要じゃない発表の中で突然通貨が動き出すということもあります。指標の見方としては、「予測に対しての結果」ここに重点をおいてみておき、出た結果にマーケットはどう反応するか?をチェックします。

結果に関しても、取引所のヘッドラインやニュースサイトでもすぐに公開されます。テクニカル分析と一緒に見ると綺麗に水平線で支持されることもありますし、経済指標をきっかけにブレイクして新たなゾーンに入っていくこともあります。

突発的な発信にも注意

その他で注目しておきたいのが、定期的な発信の中にも「市場のテーマはなにか」ということです。例えば、現在2021年6月時点では、コロナ禍で行われた金融緩和によってインフレ懸念が出ており、それに対して「テーパリング」が議論されるようになっています。

テーパリングとは金融緩和の逆で、金融緩和の量を減らそう、引き締めていきましょうという内容です。経済にとっていつまでもお金をじゃぶじゃぶと撒いていては物価の上昇を招くので、これを中央銀行がコントロールします。この辺りは各中央銀行の声明が注目されるのですが、突然ひょんなことから出た報道で通貨が動くこともあります。

FXをやるなら毎朝、経済指標を把握する

最後に、毎日やって習慣化するといいことを紹介します。それは、毎朝1日の世界の経済指標の流れや重要指標をチェックしておくことです。特にたいして重要度のない日もありますし、米雇用統計のような大イベントが控えている日もあります。1分もあれば把握可能です。

そして、それに応じて保有しているポジションを縮小したり、利益確定や損切りを行っておくということも資産を長く守り続ける上では大切ですので、ぜひ意識してみてください。

テクニカル分析だけでは見えない分野が見えてきます。週末にG7などが開催される際は、ポジションを軽くしておく、もしくはノーポジにしておくのも重要な戦略の1つです。

ABOUT ME
Hatanaka
投資歴16年。過去には様々な投資案件を行ってきており、為替FX、暗号資産(仮想通貨)分野に精通しており、現在は、トレーダー講師としても活躍中。
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