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【 退職金でもらえる金額平均は? 】退職金を常に計算しておく時代

退職金とは

退職金とは、労働者が退職した際に支払われるお金で、日本では退職手当、退職慰労金などと呼ばれることもあります。

退職金にたいしては勤続年数や企業によっても異なってきますし、退職金は、法律で定められている訳ではありませんので、支払われないケースもあります。近年では、近年は退職金制度の廃止、選択制をとる企業も増えています。今回は退職金についての金額、そして退職金の計算方法について解説します。

早期退職の年齢層の低下

早期退職という言葉がここ数年増えていますが、コロナの影響でこれがさらに加速しています。2020年の大手企業の早期退職を募集した企業数は、上場企業で既に33社あります。

2019年の全体が35社でしたのでそれに近づく勢いで、前年同期比の倍となっています。早期退職とは、定年を迎える前に働いている会社を退職することですが、この早期退職者を募る企業が増える中でさらに異変が起こっているのが年齢層です。

2019年12月に朝日新聞が大規模な早期退職の募集をかけ、その年齢が「45歳以上のデスクや地方支局長」が対象となり話題となりました。早期退職をする企業側の目的は、人件費のコスト削減です。中堅層は人件費がかかります。

しかし早期退職を募ることで、コストを削減しつつ若い世代を成長させるというのが狙いです。一方、早期退職者のメリットは、退職金が多めに支払われることです。朝日新聞のケースでいえば、退職金以外にも優遇されており、退職後、60歳までは年齢に応じて年収の4割程度の月額を基準に支給、そして60歳以降は定年まで毎月10万円を支給されるという内容です。

退職金の支給期間は最長10年で、支給上限は6000万円となっています。これだけ聞くとかなりの退職金になりますが、企業側としたらそれでも早期で退職してもらうメリットがあると考えているわけです。

退職金でもらえる金額平均

退職金の時期によって金額は変わってきますとお伝えした前提で大体の大まかな目安として、退職金でもらえる平均金額を書いておきます。会社都合、自己都合によっても異なります。

会社都合(中小企業大卒例)

・3年:38万
・5年:64万
・10年:157万
・20年:436万
・定年:1,203万

自己都合(中小企業大卒例)

・3年:24万
・5年:44万
・10年:122万
・20年:373万
・定年:-

高校、専門学校卒の方は、これよりも金額が減ります。そして、企業規模によっても変わってきます。

勤続3年以下は、退職金が出ないケースも

企業に勤めてすぐに退職金がもらえるのか?というと、それはあまりないと考えておくべきです。企業が定める退職金支給の最低勤続年数として、自己都合で、「3年」が48.8%と約半数、「1年」が17.3%、「2年」が11.9%という結果になっています。

約半数の企業は、3年間は勤めないと退職金が支給されません。実際のところ昨今の状況では、勤めて3年以内でやめる人が多いのも現状です。さらに前述したように5年と10年の勤務では退職金に大きな開きがありますので、勢いで退職するのではなく、ある程度退職金を考慮した退職を検討するのも賢明ともいえるでしょう。

もちろん、そんなことよりももうこの職場は無理だ、という場合は話は別ですが、、、ご参考まで。

退職金計算方法

退職金の計算方法ですが、これは各企業によって異なります。退職金規程(規定)に定められています。退職金制度を設けていない企業も増えています。

退職金規程には、退職金の計算方法や支給の条件、勤続年数の定義、退職理由による退職金額の違いなどが明記されていますので、それを確認して計算してみるのが賢明です。もし、次の転職や就職を考えているのであれば、事前に退職金にたいしての説明も細かくしてもらうことも重要です。

退職金はあてになるのか

退職金で老後を豊かに暮らす・・ といった時代は既にもう終了していると思われます。終身雇用制度が崩壊しているこの時代で、一昔前の退職金のイメージでいると痛い目に合う可能性が高いと考えられます。ですので、仮に住宅の購入などの大きな買い物をお考えの際は、退職金をあてにして支払いを計算していると先々厳しい状況に陥るリスクがあります。

分かりやすくいえば直近のボーナスです。これもカットされている企業も少なくありません。今まで当然に入っていたボーナス、それをあてにした買い物を行なっているとあてが外れた際へのダメージは非常に大きなものとなります。

新型コロナウイルスによる日本経済の影響はまだまだ続くと考えられます。もちろんいつかは回復しますが、大手ですら倒産や廃業、それに伴い失業者が増える中で、退職金をもらえるかもらえないかという内容は、贅沢な話になる可能性もあります。現時点での数字を計算しながらも、退職金が出る未来は、ラッキー・・。程度な考えで構えてみてはどうでしょうか。

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Hatanaka
投資歴16年。過去には様々な投資案件を行ってきており、為替FX、暗号資産(仮想通貨)分野に精通しており、現在は、トレーダー講師としても活躍中。