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NFT市場が急速に拡大する中で、ビジネスとして取り組むべき方法・分野を調査③

NFTには高い可能性を感じるものの、既に局部的なバブル崩壊も見えてきています。結果的に、AI TRUSTとしては独自にNFTに対して取組みは行うべきではないと判断をすることになりますが、なぜそう判断したのか? 

この点をまとめてみましたので、こちらも参考にご覧ください。

※NFTビジネスについては、過去2回の記事にて詳細を書いています。
まだ読んでいない方はこちらを先にお読みください。

NFT市場が急速に拡大する中で、ビジネスとして取り組むべき方法・分野を調査①
NFT市場が急速に拡大する中で、ビジネスとして取り組むべき方法・分野を調査②

メルカリのNFTへの進出


メルカリは暗号資産やブロックチェーン関連のサービスを企画/開発する新会社「メルコイン」を設立すると発表しました。

さらに、NFT等、これまでのモノ・お金に限らず、サービスやデジタルコンテンツなどのあらゆる価値を誰もが簡単に交換できる新しい取引の形を創出し、さらなる顧客体験の向上や顧客基盤の拡大に繋げていくとも発表しています。NFTはメルカリのようなマーケットプレイスとの親和性は非常に高いと考えられ、既に圧倒的な認知度、利用者数を持つメルカリにはとても太刀打ちできないと判断できます。

マーケットプレイスとしてBboyのコンテンツでスタートをさせ、そこから更にラインナップを広げていく中で、必ずジャンルはバッティングしていきます。競争に勝ち抜くのは容易なことではなく、事業としてのリスクは高いと判断できます。

既に始まっているNFTの静かなる暴落

NFTはビットコインなどの主要仮想通貨と異なり、価格発見の仕組みや市場が未成熟で、価格が急落してもわかりにくいことに大きな問題があります。流動性の高いNFT市場では毎日価格が下がっていくのがわかります。NFTでは売り手の価格への反応が遅いために、例えば1ヶ月という期間の中で、毎日価格を下げて調整するのではなく、1日でマイナス80%、90%の下落ということもおおいに考えられます。

NFTを所有した多くの投機家は暴落が起きていることにさえ気づかないでしょう。NFTの先駆けともいえるクリプトパンクス(CryptoPunks)のNFT価格は大幅に下落しています。例えばクリプトパンクスのNFTを25.5ETHで購入した後に16ETHで売却したり、42ETHで購入した後に27.99ETHで売却したりするなど、大きな損がでたとみられる取引が散見しているのです。

NFTバブルの短期での崩壊

価格の下落が見られるのはクリプトパンクスだけではありません。米NBAのデジタル選手カード売買の「NBAトップショット」でも、複数のカテゴリーにおける販売量が2月22日のピーク時から急激に減少しています。

NFTに特化した情報サイト「Nonfungible」によると、NFT市場全体で総取引高、総取引額、アクティブウォレットの7日間平均、30日間平均のいずれを見ても減少基調が見て取れます。急速にNFTバブルが崩壊しつつあり、事業としてNFT関連事業に参画するリスクとリターンのバランスは合わないと判断できます。

ゲームソフトの可能性は?

1986年に購入された任天堂の「スーパーマリオブラザーズ」で、4月2日、アメリカのオークションで66万ドル=日本円でおよそ7300万円で落札されました。主催のヘリテージ・オークションズは、ゲームソフトとしては過去最高の落札額だとしています。

日本の家庭に眠っているゲームソフトに大きな可能性があるのでは?と市場を調べてみましたが、今回のソフトは特殊な希少性の高いものであり、日本のソフトの落札価格動向は、オークファンなどで見ることができますが、出回っている普通のものはやはり中古品程度の値段しかつかず、価格が上昇しているわけではありません。ここでの事業の妙味、可能性は低いと考えられます。そしてこの分野に関しては、圧倒的にメルカリに強みがあります。

貴重品には大きな可能性がある

現在市場にでているアプローチのNFTについては、ほとんどが短期でブームは終息することになるでしょう。ただし、絵画や貴重品に関してはNTFの活用に大きな可能性を感じられます。しかしこの分野においては、サザビーズ、クリスティーズ等の世界的なオークションハウスが実績・信頼を持っており、新規で参入し、成功を収めることは不可能だと考えられます。

総合的に考えた上、現時点ではNFT関連ビジネスへの大掛かりな取組みは行わないと判断しました。しかしこれは現時点での判断であり、市場の状況、様子は継続的にみつつ、成功事例が改めて多数出てくれば、新たなアプローチの可能性を探っていこうと考えています。

まとめ:NFTへの参入はしないが、テストリサーチは継続

NFT関連事業への進出はトータルで考えた場合、現時点では無しということになりますが、様々な形でのテストリサーチは行っていきます。

Bboyのトップショットなど、著名なダンサーの協力が得られれば、行う価値は高いと考えられます。Bboy自体のキャッシュポイントにつながることになり、それが横展開に広がっていく中で、既にあるプラットフォームへの効果的な出品や、マニュアル化など、マーケティング部分で協力を行いつつ、市場分析をしていく。

まずはこの形が手離れもよく、そして関係する人それぞれのリスクも最小限で済みますので、この形で進めていくことにします。この経過、結果に関しても、記事として報告しますので、楽しみにお待ちください。

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