経済ビジネス

自宅の真下に空洞、資産無価値化の責任は?

自宅の下に空洞??

東京都調布市の東京外かく環状道路トンネル工事ルート上にある住宅街で起きた道路陥没現場付近で、新たに地中の空洞が見つかったと東日本高速道路(NEXCO東日本)が11月22日、発表しました。

NEXCO東日本は「工事と空洞の因果関係は現時点では不明」とし、原因調査を続けながら空洞を埋め戻す準備に入っています。陥没現場付近で空洞が見つかったのは2カ所目となりますが、当然のことながら、そのような場所に住みたい人などいるわけはなく、周辺の不動産価値は下落することになるでしょう。

この責任は誰が取るべきなのか?この辺りも含めて今回の問題を考えてみたいと思います。

16Mのシールドマシンが通過

今回の空洞は21日のボーリング調査中に、10月18日に陥没が発生した現場から1本南の市道で見つかりました。深さ4メートルの場所に、南北に長さ27メートル、幅3メートル、内部の高さ4メートルの空洞が開いているのが確認されました。

空洞の上には、市道を挟んで3つの住宅があります。今月3日には、陥没現場から約40メートル北の空き地で、長さ約30メートルの空洞が見つかっています。国内最大直径16mのシールドマシンが工事のためにこのエリアを通過しています。

今回空洞が見つかった場所の地下約47メートルでは、9月11~12日ごろ、直径16メートルの国内最大のシールドマシンが通過しました。地下から継続的な振動や騒音が発生し、周辺の住宅街で亀裂ができたり、外壁タイルが剥がれ落ちたりするなどの被害も既に確認されています。

地面の陥没により住宅に直接被害が出れば、当然工事を行うNEXCO東日本への責任を問えますが、継続的な振動による住宅の亀裂等に対して、どこまでNEXCO東日本が責任を持つのか注目されます。今回の連続して起こった不祥事で、周辺の土地の価格は当然下落することになりますが、ここに対してNEXCO東日本が補償を行わないのであれば、工事自体を住民は反対することになるでしょう。

NEXCO東日本による原因調査は12月中旬までの予定ですが、今回空洞が見つかった場所は、レーダー探査車による空洞調査では何も見つかりませんでした。レーダーが届くのは地表面から2メートル程度で、実質的に使い物になりませんから、ボーリング調査の地点数を大幅に増やす必要があり、調査期間は長期化する可能性があります。

周辺住民の反対により工事が止まってしまえば、必要な交通インフラが整わないといったことにもなってしまいますが、一定のルールを国や自治体が決める必要はあるでしょうね。高速道路などが通る土地は買収が行われるわけですので、同様の処置が必要でしょう。

リニア新幹線は大丈夫?

同じように地下でトンネル工事が予定されているリニア新幹線の沿線の住民が、国土交通省に工事の安全性の説明を求めています。自宅の地下を超高速で進むリニア新幹線が継続的に走って本当に安全なのか? 何か問題が出た後に、” 想定外だった! ” また同じことが繰り返されないか心配です。

福島の原発事故での補償の状況は?

東京電力福島第ー原発事故で避難を強いられ、家や仕事など生活の基盤を失った被災者への損害賠償は、今も続いています。東電は被害者に寄り添うとし、自ら「三つの誓い」を掲げました。にもかかわらず 、「誓い」からかけ離れた対応が目立っています。

被災者が東電に賠償請求する方法は三つあります。一つは東電への直接請求です。東電が国の「中間指針」に沿って、賠償額を決めますが、指針を絶対視して支払いを拒む例があります。このため、裁判外紛争解決手続き(ADR) が利用されています。国の原子力損害賠償紛争解決センターが仲介役となり、申し立てから和解案提示は10カ月程度です。被災者の事情に応じて中間指針から賠償金を増額させた和解案を、東電が受け入れれば、計1年程度で賠償金が支払われる形となります。

文科省の賠償基準である中間指針

文部科学省の原子力損害賠償紛争審査会(原賠審)が2011年8月に示した賠償基準を中間指針と言います。2013年12月までに「追補」が4回加わりましたが、賠償額の見直しはされていません。

政府の避難指示に基づき避難を強いられた人の精神的賠償は月10万円で、避難区域外からの避難者への精神的賠償は大人8万円、子どもと妊婦が最大48万円です。正直いって全くといっていいほど、実際の被害で損失を受けた額とかけ離れていると考えられます。

数多くの訴訟

原発事故を巡っては、被災者が集団で東電や国に損害賠償を求めた訴訟を起こしています。集団訴訟は全国で約30件あり、うち10件で判決が出ていますが確定判決はまだありません。多くの訴訟で、東電と国の津波対策を巡る責任や、中間指針による賠償金が妥当かどうかが争われています。10件の判決は全てが原発事故に対する東電の責任を認めています。

国を被告に含めた裁判では、6地裁が国の責任を認めました。そして複数の判決が中間指針を超
えた賠償額を認めています。

未然のリスク回避と将来設計

今回のNEXCO東日本でも不明瞭のまま、工事は最終的には進むことになるように思いますが、福島原発の事故の補償を見ても、結局は被害者は満足に報われることはありません。

今後自然災害はますます増え、さらに巨大化すると考えるべきであり、起こり得る災害への未然のリスク回避が重要になります。河川に近い土地での住宅建築、購入には細心の注意、調査が必要です。道路や鉄道の計画なども、住宅購入段階では徹底確認すべきでしょう。

そして何度も書いていますが、日本には原発は必要ありません。再稼働など絶対にやめるべきです。起こった問題を解決できないのに前に進めようとする行為はナンセンスです。脱原発、脱炭素エネルギーを進める上でも、個々人が自ら積極的にエコエネルギーを活用すべきだと考えます。個人個人の実際の行動が地球環境問題の解決にもつながっていくのです。

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