恐慌特集

【 コロナ不況継続は日本だけ 】財務省が日本経済を衰退させている理由

効果のない緊急事態宣言、なぜ従わない?

現在、東京・大阪・京都・兵庫と緊急事態宣言が発令されています。その他の地域では、まん延防止等重点措置を取っているエリアもあります。ただどちらも拘束力は薄く、昨年の1回目の緊急事態宣言と比較すると人手はおさまりません。

GWで、観光を楽しむ人、空いているお店に向かう人、路上飲みやBBQなどを楽しむ人と様々です。メディアではこれらを「悪者」のように扱いますが、なぜ国民は従わないのか?ここには、財務省が掲げる緊縮財政、そしてプライマリーバランスの黒字化という有事ではありえない内容を実行し続けている背景があります。

これは、政治家も気づかない限り、」日本だけ経済衰退がおさまらず、さらには感染もダラダラとした状況で、逆鎖国される国になる可能性もあります。今回は、なぜ財務省はそのようなことを行うのか?について解説します。

休業要請の協力金、国民には何もなし

日本は強いロックダウンなどが法的に不可能といわれていますが、だからといって日本人はそこまで無茶苦茶な行動をしているとは思えません。政府の要請に対しても飲食店を中心に休業、今回は百貨店やショッピングモール、アミューズメント施設なども応じています。

到底、政府の協力金だけでは、それらの企業はGWに得るはずであった利益を確保することは不可能です。多くの国では、8割ほどの所得補填をしており、米国でいえば個人給付はすでに3回行われています。しかし日本では1月の緊急事態宣言では、協力金が一律6万で急にバブルが到来する個人店も現れる始末。反面、6万円ではすずめの涙と嘆く大型店も多数ありました。

このような政府の対応のズレが、国民へのメッセージとなって緊急事態宣言という言葉の効果が薄れている要因ではないかと考えられます。要するにカネ。これは現実の話です。

1回目の緊急事態宣言でズバッと安倍元総理が「コロナが収束するまでは消費税ゼロ、国民には給付金を配ります、その代わりみんなで収束させましょう!」と強いメッセージを発していれば現在のようなダラダラとした空気にはなっていないでしょう。しかし、世界各国が有事の財政出動を行なっているのになぜ、日本はチマチマとしているのか?これは、政治家というより財務省の組織に原因があります。

緊縮財政が出世コースの組織

コロナ禍で苦しんでいる事業主の方、失業して希望を失っている方が大勢います。しかし、あなた自身の仕事がこのような内容だったらどうでしょう。

”とにかく、国の財源を絞る(緊縮)そして数字を黒字にすることで出世する”

これこそが財務省という組織が掲げる緊縮財政です。彼らは収入は守られた公務員、そして組織人であれば組織の方針に従い成果をあげる、そのことで出世し家族も喜ぶ。なんら不思議なことではないですよね。

ただ、その緊縮財政が日本自体を苦しめているということを理解している財務省職員もいるようですが、「そんなのおかしい!」と声をあげるとその方自身の未来はなくなります。このような誰が悪者、でもない組織全体の空気が日本のお財布となっており、ましてや政治家すらも逆らえない存在に位置しています。

国の借金という幻に気づき始めた

国の借金1,200兆円!国民一人当たり・・などというレトリックを聞いたことがありませんか?これは、国の債務であって借金ではありません。そして、どの国も債務は毎年増え続けており、その債務を借金だから黒字にしないと!とするとどうなるか、、政府が支出を控えます。支出といえば、例えばコロナ禍であっても出し渋り政策、なんならコロナ復興税などといって増税すら考えようとしています。

このようなことを堅持すればするほど、日本という国は成長しません。現にコロナ禍で感染の打撃が少なかった昨年4月-6月期、7月-9月期の成長率はG7各国と比べて回復が鈍化しています。

4月-6月期実質成長率
英国:-18.8%
フランス:-13.8%
イタリア:-13.0%
カナダ:-11.3%
ドイツ:-9.8%
米国:-9.0%
日本:-8.3%

7月-9月期実質成長率
英国:16.0%
フランス:18.7%
イタリア:15.9%
カナダ:8.9%
ドイツ:8.5%
米国:7.5%
日本:5.3%

成長率回復度
英国:85%
フランス:135%
イタリア:122%
カナダ:78%
ドイツ:87%
米国:83%
日本:64%

世界各国では減税措置、積極財政

成長率の違いは、他国は今回の新型コロナウイルスを戦争時のように「有事」として捉えていることによります。しかし、日本は幸い感染者数も少ないことをいいことに、なんとなくダラダラした展開となっており、これが経済に与えるダメージが大きくなることは間違いありません。

まず経済対策として減税を先進国、発展途上国問わず、昨年新型コロナウイルスが一気に広まった際に期限付きで付加価値税の減税を行なっています。

オーストラリア:接客業、文化関係など 10%⇒ 5%
ベルギー:ホテル、レストランなど 12%⇒ 6%
ブルガリア:レストラン、書籍など 21%⇒ 10%
コロンビア:接客業、レストランなど 8%⇒ 0%
コスタリカ:標準税率13%⇒ 9%、文化、イベントなど7%
キプロス:ホテル、レストランなど 9%⇒ 5%
チェコ:宿泊、スポーツ、文化関係など 15%⇒ 10%
ドイツ:標準税率19%⇒ 16%、軽減税率7%⇒ 5%
ギリシャ:公共交通、運輸など24%⇒ 13%、ホテルなど9%
ケニア:標準税率16%⇒ 14%
リトアニア:ホテル、レストランなど 21%⇒ 9%
モルドバ:ホテル、レストランなど 20%⇒ 15%
ノルウェー:映画、ホテル、公共交通など12%⇒ 6%
トルコ:ホテル、国内航空券など 18%⇒ 1%
ポルトガル:マスク、消毒剤 23%⇒ 6%
英国:飲食、観光業など 20%⇒ 5%
ウクライナ:文化イベント 20%⇒0%
韓国:個人事業主の付加価値税納税を免除・減税
中国:中小企業の標準税率 3%⇒ 1%

安定財源を下げることで税収は落ちるように思われますが、逆に今回のように経済が疲弊している場合は安定財源を下げることで景気回復を狙うのがセオリーです。しかし、日本はGoTo事業などの景気刺激策は行うも一部事業者しか得をしない仕組みとなっており、それすら新型コロナウイルス感染拡大で尻つぼみとなっている現状があります。

米国は財政出動、EUは財政規律凍結に舵を切った

日本同様財政規律であり、緊縮財政を続けていたドイツを始めとするEU諸国では、財政規律を凍結する動きが出ています。そして米国は、財政出動を今は行うべきとのことで積極財政が行われています。

一方、日本は緊縮財政という世界の流れと全く違う愚策を続けています。国民が苦しくて倒れそう、死にそうだという現段階でも「政府の財政規律」にこだわり、2025年度に「国・地方をあわせたプライマリーバランス(PB)の黒字化」を財政健全化の目標に据えています。財政が健全化されて日本がどうなるのか?なぜ世界は財政出動をどんどん行えるのか?この辺りに焦点を当てない限り解決しません。

期限付き消費税0%が選挙の争点になる

政治家の中にも気づき出している人は増えています。2021年は、解散総選挙の年となりますが、消費税の一時凍結や財政出動派などが頭角を表してくれることを期待しています。

財務省や経済学者は過去の過ちを認めたくはありません。消費税や緊縮財政で国が衰退下などとは、口が裂けても認めないでしょう。しかし、日本経済が20年、30年間何がどう動いた時に不景気になっているのかは、日銀の金融緩和だけではデフレ脱却も8年も出来ていないことが示しています。

国民にお金が循環しなければ意味がありません。そのためには、政府が緊縮財政からの脱却に気づかない限り、先進国としての日本は日に日に衰退し、外資がどんどん参入してくる未来となります。

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Hatanaka
Hatanaka
投資歴16年。過去には様々な投資案件を行ってきており、為替FX、暗号資産(仮想通貨)分野に精通しており、現在は、トレーダー講師としても活躍中。
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