経済ビジネス

積み上がる日本の借金

一般会計総額は102兆円を超えた

2018年末に国債発行残高は897兆円を超え、国民1人あたり713万円の借金となっているが、2019年度予算は当初ベースで初めて100兆円を突破した。2019年度予算は消費税増税で税収は過去最高額となるものの、増税による景気落ち込みを防ぐ経済対策に費用がかさみ、当初予算ベースで初めて100兆円を突破している。

そして、一般会計総額が過去最大の102兆6,580億円となる2020年度予算案が、2019年12月28日の衆院本会議で与党などの賛成多数で可決、衆院を通過した。予算案は憲法の規定により参院送付後30日で自然成立するため、19年度内の成立が確定した。

予算案の一般会計の歳出総額は19年度当初予算より1.2%増の102兆6,580億円で、当初予算では2年連続で100兆円を突破した。医療・年金などの社会保障費が5.1%増となり、全体を押し上げることにつながった。

新型コロナウイルス対策で更に支出は膨らむ?

与野党は新型コロナウイルスの感染拡大を受け、急遽3月以降の小中高校の休校、企業へのテレワーク推奨など、実体経済に大きく影響する政策を打ち出している。

今後、様々な形での補填、保証、整備へのコストも膨らみ、金融市場安定のための金融政策の打ち出しなど、日本の財政は改めて大丈夫なのか?不安感は増す。

日本の財政問題とは?

日本の財政問題は、日本政府や行政機関において支出が税収を上回り、累積債務が拡大し続けていることを問題視する論議である。2018年末時点で、公債残高は897兆円に達し、日本政府の一般予算は、約100兆円の歳入のうち約3割である30兆円強を国債発行で賄っている状態である。また、利払い費は9兆円弱となっている。

右肩上がりで増加する債務によって財政危機論が論じられてきたが、政府債務の増加に逆相関するように国債金利は低下を続け、2019年現在は1%を切っており、これは世界最低の金利水準である。しかしこれは、リーマン・ショック後の世界協調での金融緩和の結果ともいえ、とても健全・安全と言える状況ではない。

日本人が持っているから日本国債は大丈夫なのか?

もともと日本国債の保有者は、ほとんどが国内民間金融機関であったが、アベノミクスに伴う大規模金融緩和により2019年末時点では既発国債の約半分は日本銀行が保有している。

日本政府や財務省は政府債務の増加を問題視しており、増税や歳出削減などの緊縮政策を通じた財政再建が必要だという見解を示している。

一方で日本国債が全て自国通貨建てで発行されていることにより政府が無制限の支払い能力を有しており、さらに累積債務が増大しても国債金利の高騰や日本円の価値の毀損や高インフレが生じていないことから、政府の赤字や債務の拡大は問題がないという声もあり、日本の財政不均衡を問題視すべきか否かは意見が別れている。

しかし、冷静に今の状況で考えるべきことは、日銀は既に様々、打つべき手を打っており、これ以上の金融緩和に対しての有効策が非常に狭められていることにある。

国債発行の内訳は?

2020年度の国債発行計画では、発行総額は2019年度当初計画より4.7兆円多い153.5兆円となり、6年ぶりに増加した。新規国債発行額は減少するが借換債が増えている。

20年度の発行総額の内訳は、借換債が108兆円、財政投融資のための財投債が12兆円、東日本大震災の復興財源などに充てる復興債が0.9兆円となった。

新規国債の発行額の内訳は、建設国債が1,580億円増の7兆1,100億円、赤字国債が2,623億円減の25兆4,462億円となっている。

新型コロナウイルスで日本の財政問題は表面化する恐れも!

新型コロナウイルスの蔓延が更に広がり、実体経済に大きく影響を及ぼしたとき、有効な金融緩和政策が効かず、金融市場が大きく下落したとき、国債金利が急上昇し、発行済国債価格が急落するリスクも考えられ、それにより日本の財政問題が表面化する恐れもある。

2020年、借換債が108兆円となっているが、現在はマイナス金利の状況であるから、利払い負担は増加するどころか減少にもつながる。しかし仮に金利が2%上昇するだけで、借換債での金利負担は年間2兆1,600億円増加することになり、利払い費の合計は11兆円を超える。

これが年々継続されればどうなるのか?金利上昇が数年続くだけで、利払い費は大きく増すことになり、財政負担は大きくなる。

マイナス金利が長く続くことで、そこにあぐらをかき、モラルハザードが起こっているとすれば、未来の日本は更に暗いものとなる。

日本の財政問題が表面化し、世界からリスクが高いと見なされれば、急激に円安に繋がる恐れもあり、資源、食料輸入国の日本国民の生活は苦しくなる。

財政問題解決の為に、様々な税率が上げられ、社会保障等にかかる負担も増し、円安によるエネルギー価格の上昇で生活コストも増せば、可処分所得はどんどん下がっていく。

円安による物価高と可処分所得の減少により、日本人の多くが貧困化に向かうリスクが大きいわけであり、日本の財政問題については、日本人誰もが真剣に考え、理解をする必要がある。

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チャーリーTAKA
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日本を代表する投資家兼実業家でもあり、グローバル・チーフ・ストラテジストとして活躍中。
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