2026年10月26日 過去24時間の市場動向と経済ニュース
今日のポイント
原油高とAI投資の資金調達リスクが交錯。週明け市場はFRBの政策判断と企業の資金繰りを試す局面へ。
過去24時間の主要市場動向
ビットコイン:8万ドル台前半で小幅下落、中東情勢への警戒続く
ビットコインは80,421.17ドル(-0.12%)と小幅に下落し、8万ドル台前半で方向感の乏しい展開が続いています。サウジアラビアとフーシ派の交戦激化や、米国による対イラン軍事行動への警戒がリスク資産の上値を抑えています。一方、米国株式市場が休場となる週末はETF経由の新たな資金流入を確認できず、積極的な買い戻しにもつながっていません。週明けは8万ドルの節目を維持できるかに加え、米国株先物やETF資金フローの動向が注目されます。
過去24時間の重要マクロ経済ニューストピック
サウジ株、18カ月ぶりの大幅安 フーシ派との交戦激化で原油供給不安広がる
サウジアラビアの株式市場は25日、主要株価指数が2.7%下落し、約18カ月ぶりの大幅安となりました。イランを後ろ盾とするイエメンのフーシ派との交戦が激化し、サウジ軍は同日、首都リヤドや南部に飛来したミサイルとドローンを迎撃したと発表しています。国営石油会社サウジアラムコの株価も0.9%下落し、エジプトの主要株価指数は3.6%急落しました。一方、サウジ政府は攻撃を受けて停止していたリヤド国際空港の一部再開を発表しましたが、フーシ派は空港の安全を保証できないと警告しています。中東情勢は軍事的緊張だけでなく、航空輸送や石油関連施設の稼働に直接影響する段階に入っています。原油先物は週末休場ですが、直近のブレント原油は1バレル116.72ドルまで上昇しており、週明けの価格動向が焦点となります。エネルギー株には追い風となる一方、航空・運輸・化学など燃料コストの高い業種には逆風です。投資家はサウジのエネルギー施設への被害確認と、紅海を含む輸送ルートの安全性に注目する必要があります。
FRB、28日の政策決定は据え置き優勢 原油高とインフレ再燃で追加利上げ警戒
米国では25日、週明けのFOMCと主要経済指標の発表を控え、金融政策の先行きを巡る警戒が強まっています。28日に予定される政策金利の決定では、現在の3.75~4.00%での据え置きを市場参加者の90%以上が予想しています。しかし、中東の原油高による物価上昇圧力が続くなか、年内の追加利上げの可能性は依然として残っています。29日にはFRBが重視する9月のPCE物価指数と第3四半期GDP速報値が発表され、金融政策の先行きを判断する重要な材料となります。市場予想では総合PCEインフレ率が前年比3.6%程度と見込まれ、FRBの2%目標からの乖離が意識されています。注目すべきは今回の金利据え置きそのものではなく、ウォーシュFRB議長が追加引き締めの必要性をどう説明するかです。金利の高止まりが長期化すれば、高PERの成長株や不動産、暗号資産などに影響が及ぶ可能性があります。投資家は米10年債利回りと期待インフレ率の動きを併せて確認し、株価の反発が金融環境の改善を伴っているか見極める必要があります。
SpaceX、AI半導体向け400億ドルの借入調達を表明 新興クラウド企業の淘汰を予測
イーロン・マスク氏は25日、SpaceXがAI向けGPUの購入資金として400億ドルの負債性資金調達を完了したと表明しました。主な購入対象はエヌビディア製GPUで、2027年前半に納入される予定ですが、借入条件や最終的な契約内容については不明な部分も残っています。マスク氏は、SpaceXが資金を調達できた背景として、Starlinkや宇宙打ち上げ事業による既存収益と信用力を挙げています。一方、AIデータセンター事業以外に十分な収益基盤を持たない企業は、債券・融資市場へのアクセスが極めて難しくなっているとも指摘しました。特にCoreWeaveやNebiusなどの新興AIクラウド事業者について、今後は統合や経営破綻が相次ぐ可能性を予測しています。この発言はAI需要の強さを示す一方、巨大な設備投資を支える資金調達能力が企業ごとに二極化しつつあることを浮き彫りにしました。エヌビディアなど半導体メーカーには大型受注の期待がある一方、借入依存度の高いデータセンター企業には逆風となります。今週発表されるマイクロソフト、Alphabet、Amazonの決算では、AI売上高だけでなく設備投資額、フリーキャッシュフロー、借入負担を比較することが重要です。
ブラジル大統領選、決選投票で異例の投票延長 ルラ氏とボルソナロ氏の接戦に混乱
ブラジルでは25日、大統領選挙の決選投票が行われ、現職のルラ大統領と右派のフラビオ・ボルソナロ上院議員が争っています。投票終了直前、最高裁判所の判事が公共交通機関の混乱を理由に、一部投票所での投票時間を2時間延長する判断を下しました。この決定を受けて選挙当局は開票作業を一時停止し、接戦のなかで選挙結果を巡る法的紛争への懸念が浮上しています。開票序盤ではルラ氏が小幅に先行していますが、集計率はまだ低く、勝敗は確定していません。ボルソナロ氏が勝利すればトランプ米政権との関係改善や財政支出抑制への期待が高まる一方、ルラ氏の再選では現行の社会政策や対米外交方針の継続が見込まれます。ブラジルは資源輸出国であり、世界有数の農産物供給国でもあるため、政策の転換は通貨レアル、国債、鉱山・エネルギー企業にも波及します。特に財政赤字への対応と米国の関税政策に対する姿勢は、海外投資家の資金配分を左右する重要な論点です。週明けには選挙結果そのものに加え、敗者側の対応や結果の正当性を巡る争いが生じるかが注目されます。
