過去24時間の市場動向

S&P 500

S&P 500は7,431.46ポイントとなり、前日比0.50%上昇しました。米国とイランの和平合意が近いとの期待から原油価格が下落し、エネルギー高によるインフレ懸念がやや後退しました。SpaceXの上場初日の株価上昇も、投資家のリスク選好を支えました。ただし、合意内容はなお確定しておらず、前日の急反発後としては慎重さも残る相場でした。

ナスダック指数

ナスダック指数は25,888.84ポイントとなり、前日比0.31%上昇しました。SpaceXがナスダック市場で好調な初値を形成し、AI・大型テック関連の投資家心理を下支えしました。一方、金利上昇が高PER銘柄の重荷となり、S&P 500ほど上昇幅は広がりませんでした。上場前に買われていた宇宙関連株の一部では、材料出尽くしによる売りも見られました。

米国10年債利回り

米国10年債利回りは4.4870%となり、前日比0.54%上昇しました。米国とイランの和平期待によって原油価格は下落しましたが、合意の実効性を見極めたいとの慎重姿勢も残りました。米消費者心理の改善や、来週に控えるウォーシュ新FRB議長の初回会合も意識されています。利下げ観測よりも、年内の利上げリスクを織り込む動きが続いています。

ビットコイン

ビットコインは63,509.71ドルとなり、前日比0.08%の小幅上昇でした。中東情勢の緊張緩和期待や米株高は支えとなりましたが、上値を追う動きは限定的でした。SpaceXの大型IPOに市場の関心と資金が集まり、暗号資産市場は株式市場に比べて落ち着いた推移となりました。短期的には、米金利の上昇と6万4,000ドル付近の戻り売りをこなせるかが焦点です。

過去24時間の重要経済・金融ニュース

米国とイラン、和平合意案の文面で前進 原油価格は3月以来の安値

米国とイランは、3か月以上続く戦争の終結に向けて協議を進めています。米政府高官は、双方が合意案の文面をおおむね受け入れ、数日以内の署名を見込んでいると説明しました。西側関係者によると、早ければ日曜日にもジュネーブで覚書が署名される可能性があります。これを受けて、北海ブレント原油は3.37%下落し、1バレル87.33ドルとなりました。WTI原油も84.88ドルまで下落し、4月中旬以来の安値をつけました。ただし、イラン側は覚書が未署名で変更の余地があるとしています。ホルムズ海峡の管理や核問題の扱いには隔たりが残り、原油安が持続するかは合意の履行状況次第です。

SpaceX、上場初日に19%高 時価総額は2.1兆ドルに到達

イーロン・マスク氏が率いるSpaceXは、ナスダック市場への上場初日を160.95ドルで終え、IPO価格の135ドルから19.2%上昇しました。時価総額は約2.1兆ドルに達し、世界最大級の上場企業となりました。同社はIPOで750億ドルを調達しており、資金調達額でも過去最大です。宇宙開発、衛星通信、AI関連事業への期待が強く、個人投資家を含む幅広い買いを集めました。一方、上場前に思惑で上昇していたRocket Labなどの宇宙関連株は反落しました。市場では、SpaceXの上場成功が今後のOpenAIやAnthropicなどの大型IPOを後押しするとの見方もあります。ただし、前年に40億ドル超の赤字を計上した企業としては評価額が極めて高く、今後は収益性の検証が必要です。

米消費者心理、過去最低から反発 ガソリン価格低下が家計を下支え

ミシガン大学が公表した6月の米消費者信頼感指数は48.9となり、5月の過去最低水準である44.8から上昇しました。市場予想の46.0も上回りました。改善を主導したのは低所得層で、ガソリン価格の低下が家計負担の軽減につながりました。全米平均のガソリン価格は、5月21日の1ガロン4.56ドルから4.11ドルまで下落しています。1年先のインフレ期待は4.8%から4.6%へ、5年先は3.9%から3.4%へ低下しました。ただし、いずれも依然として高い水準です。景気の急減速懸念はいったん後退しましたが、FRBが早期利下げへ転じる環境にはありません。

ドイツ成長率見通しを下方修正 国防・インフラ支出が景気後退を回避

ドイツ連邦銀行は、2026年の実質GDP成長率見通しを従来の0.6%から0.5%へ引き下げました。2027年についても1.3%から0.8%へ大幅に下方修正しました。イラン戦争に伴うエネルギー価格上昇が、家計の購買力と企業活動を圧迫しています。ドイツ経済は過去3年間にわたって停滞しており、本格的な回復には至っていません。連邦銀行は、国防・インフラを中心とする拡張的な財政政策がなければ、夏場にGDPが減少すると指摘しました。一方、2026年のインフレ率は2.9%、2027年も2.7%と予測されています。ECBが前日に利上げへ踏み切った後も、欧州では低成長と物価高が併存する状況が続きそうです。