過去24時間の市場ダイジェスト

S&P 500

S&P 500は7,553.68、前日比−0.74%となりました。米国とイランの衝突が再び激化し、原油高によるインフレ再燃への警戒から、最高値圏で利益確定売りが広がりました。金融株と大型テック株が下落を主導した一方、原油高を受けてエネルギー株は上昇しました。AI関連では半導体株の一角が底堅く、全面的なリスクオフには至っていません。

ナスダック指数

ナスダック指数は26,853.98、前日比−0.89%となりました。中東情勢の悪化と長期金利の上昇が、高バリュエーションのテック株に重荷となりました。ソフトウェア・サービス株の下落が目立ち、主要大型テック株もおおむね軟調でした。ただし、AI向け需要への期待は根強く、一部の半導体銘柄には買いが続いています。

米国10年債利回り

米国10年債利回りは4.4910%、前日比+0.81%となりました。原油高に加え、米サービス業景況感と民間雇用が市場予想を上回ったことで、利下げ余地が狭まるとの見方が強まりました。サービス業の仕入価格指数は約4年ぶりの高水準となり、中東情勢によるコスト上昇がエネルギー以外にも波及しています。市場では年内利上げの可能性も改めて意識され始めています。

ビットコイン

ビットコインは65,495.01ドル、前日比−2.85%となりました。一時は6万5,000ドルを割り込み、2月末以来の安値圏まで下落しました。中東情勢、ドル高、米金利上昇に加え、現物ETFからの資金流出、Strategyによる少額のBTC売却、Mt. Gox関連ウォレットの送金が売り材料となりました。6万5,000ドル近辺を維持できるかが目先の焦点で、明確に割り込む場合は6万ドル台前半への調整にも注意が必要です。

過去24時間の重要経済・金融ニュース

イランがクウェート空港を攻撃、米軍もホルムズ海峡周辺で反撃

イランによるドローン・ミサイル攻撃でクウェート国際空港が損傷し、死傷者が発生しました。米軍はイラン南部のミサイル発射拠点や機雷敷設を試みた船舶を攻撃し、ホルムズ海峡に近いゲシュム島でも反撃を実施しました。米国とイランは先週、停戦と海峡再開に向けた暫定合意に近づいたとみられていましたが、正式な署名には至っていません。イランはレバノンでの戦闘停止や制裁緩和を条件としており、交渉は停滞しています。ホルムズ海峡は戦争前、世界の原油・LNG輸送量のおよそ5分の1を担っていました。海峡閉鎖が長期化すれば、原油高が物流費、食品、肥料、製造業コストへ波及します。Brent原油は97ドル台まで上昇し、市場は再び100ドル突破を警戒しています。

米サービス業PMIは54.5に上昇、原油高が物価圧力を増幅

米供給管理協会の5月サービス業PMIは54.5となり、4月の53.6から上昇しました。市場予想の53.8も上回り、米経済の主要部分であるサービス業が引き続き拡大していることを示しました。新規受注指数は57.3へ上昇し、在庫指数は2010年以来の高水準となりました。企業が中東情勢による品不足や値上げを見越し、在庫を積み増している面もあります。仕入価格指数は71.3となり、2022年8月以来の高水準に達しました。ADP民間雇用者数も前月比12万2,000人増と、4月の10万5,000人増から加速しました。景気の底堅さとインフレ圧力が同時に確認され、FRBが早期に金融緩和へ転じる余地は一段と小さくなっています。

円が再び1ドル160円台、政府・日銀の介入姿勢を市場が試す

円相場は一時1ドル=160円台まで下落し、4月末の為替介入前の水準へ戻りました。日本政府は4月以降、円買い介入に過去最大規模となる11.7兆円を投じましたが、効果は短期間にとどまっています。日本は原油の大半を輸入に依存しており、中東情勢の悪化とドル建て原油価格の上昇が円安圧力を強めています。高市首相と片山財務相は、投機的な値動きに対して対応する用意があると強調しました。植田日銀総裁も、政策金利を段階的に引き上げる基本姿勢を改めて示しています。市場では160円が事実上の警戒ラインと受け止められ、162円方向へ下落すれば再介入の可能性が一段と高まります。日本株については、輸出株の追い風よりも輸入インフレと金融引き締めリスクを重視する局面です。

SpaceX、750億ドル調達へ 史上最大IPOで1.75兆ドル評価を狙う

イーロン・マスク氏率いるSpaceXは、1株135ドルで5億5,560万株程度を売り出し、750億ドルを調達する計画です。実現すれば、サウジアラムコを上回る史上最大規模のIPOとなります。想定企業価値は1.75兆ドルで、米国上場企業でも最上位クラスに入ります。通常のIPOでは投資家の需要を確認しながら価格帯を調整しますが、SpaceXはロードショー開始前に固定価格を提示する異例の手法を採用しました。調達資金は衛星通信網の拡大やAI計算資源への投資に充てる見通しです。個人投資家向けの配分も最大30%程度とされ、幅広い資金を吸収する可能性があります。AI関連株への資金集中が続く中、SpaceX上場は相場の新たな呼び水となる一方、他のリスク資産から資金を奪う要因にもなり得ます。