世界からの厳しい経済隔離が続く中、プーチン大統領はますます追い込まれる形となり、本当に世界にとって予測不可能なリスクが広がっていると感じています。
金融市場は常に急落する恐れがあり、投資を行っている方々はリスク回避のための俊敏な行動が必要となります。何も動かずフリーズしてしまうと、本当にあっという間に大切な資産を失ってしまうことになりますので。
AI TRUSTが運営するクリプトトレンドリサーチでは先週金曜日にも市場急落注意報をメールと専用SNS、専用サイトで発信し、今回も見事に的中し、そのあと暗号通貨市場は10%ほどの急落を見せました。今回はこの内容も参考にしつつ、今後広がるリスクの可能性について考えてみたいと思います。
ロシア軍による原発への攻撃
ウクライナ南東部にある欧州最大規模のザポロジエ原子力発電所で4日未明、ロシア軍の攻撃により火災が発生しています。原発に近いエネルゴダールの市長がオンラインの投稿で明らかにしました。火災がすでに発生しており、爆発すればチェルノブイリ原発の10倍の被害が出ると発表されました。
ザポロジエ原発の発電ユニット1基がロシア軍の攻撃で被弾し、発電所の一部が燃えており、消防隊が攻撃を受けているため、消火活動を開始できないといいます。大規模原発事故が起こる可能性が非常に高く現在市場は下落基調にありますが、さらに一段下落すると考えるべきで、直近の上昇で利益があるポジションは確実に利確、さらには全体のポジションを軽くすることが良いでしょう。
※BTCチャート
※日経平均チャート
今後どのようなことが想定されるか?
ロシア軍は放射能汚染など関係なしで問答無用の攻撃を行っています。ウクライナには多くの原子力発電所がありますので、それらも当然攻撃対象になるでしょう。
原発での大規模事故が起これば、放射能汚染は下手すればヨーロッパ全土に広がる恐れもあります。欧州経済は大きく落ち込むリスクが高くなります。
日経平均は現在急落していますが、欧州株もこの後始まれば大きく下落しますし、NY株も大幅安となるのは確実です。
NATO軍参戦の可能性も
ロシア軍の攻撃が既に常識を逸した状況にあり、欧州全体を守るという観点でNATO軍が特に、原発施設等の維持、守りの協力体制に入ることも、こうなれば十分に考えられます。
ロシア軍とNATO軍との戦争ということになると、状況悪化がどこまでいくかは想像ができず、金融市場は継続的な大幅下落リスクが高くなり、暗号通貨市場も再度大幅に下落するリスクが高くなります。
資源価格は大きく上昇し、原油価格はいよいよ150ドルというのも現実性を帯びてきました。ウクライナにある原発がロシア軍からの攻撃からの放射能リスクを回避するため、全ての稼働を停止させ、さらにはロシアが欧州へのガス供給を止めるようなことがあれば、欧州全体で大規模停電が起こり、市民生活が根本的に麻痺することになります。
現在ロシアはSWIFTから締め出され、ロシア株式市場はいまだに再開できない状況の中、逆ギレしたプーチン大統領が、欧州に対しても同様の痛みを与えようとしていることは十分に考えられます。
※ロシア軍の攻撃を受けるザポロジエ原発
今の状況がどう変化するかはわかりませんが、ザポロジエ原発の安全が確認できるまでは、新規の買いは止め、利確できるポジションは売り、さらにはできるだけ保有ポジションを軽くすること。今はこれが正解です。
10万ドルポートフォリオとしては、利確し、ポジションを軽くした上で、今日のNYが始まる時間にも合わせてショートを狙っていきたいと思います。
・・・・・・ここまで・・・・・・
目先のリスクは回避されても・・・
今回のザポロジエ原発への攻撃は原発施設への直接的な攻撃ではなかったため、放射能汚染が起こるような自体には至りませんでした。しかし、ロシア軍の現在の行動を見ると、指揮形態がとても整っているようには見えず、現場の混乱から予想もしない最悪な自体を招くリスクも高いと考えた方が良いでしょう。
この後は欧米諸国の締め付けはさらに厳しいものとなり、既にアメリカはロシア産の原油の輸入禁止をちらつかせており、西側各国が同調する動きをとれば、資源市場は相当混乱し、価格はさらに上昇するリスクは高いです。
ロシア国債はデフォルトの可能性も
そして、16日から支払い期限の来るロシア国債は、このままいけばデフォルトするリスクが非常に高いです。そして国債がデフォルトすれば、ルーブルの信頼はさらに失墜し、ルーブルはもう一段暴落することになるでしょう。
西欧諸国は、暗号通貨取引に対しても規制をかけようとしていますが、暗号通貨取引所は一切この動きには同調せず、通常の金融機関とは全く異なる行動をしています。
ロシア人の暗号通貨保有は増える
これは ” 暗号通貨がそもそも非中央集権に基づく ” ものであり、各取引所も、その考えに基づき判断をしているからなのです。今回のロシアによるウクライナ戦争は、暗号通貨、ブロックチェーンの本質的な価値、重要性を改めて世界の人々が気づかされることにもなりました。
ルーブルの暴落からの回避の行動は続き、ロシア人の暗号通貨保有は増えるでしょう。そしてウクライナ側でも同様に増えていくでしょう。先週はウクライナが独自NFTを発行し、暗号通貨での寄付を世界に呼びかけていますが、こういった活用方法もどんどん広がることになるでしょう。
泥沼化するウクライナ戦争
経済の締め付けによる疲弊から、ロシア国内でクーデターが起こり、プーチン政権が倒される事態になれば、戦争は短期に終わる可能性は残されています。しかし報道規制も一段と強くなる中で、さらに強硬な手段にプーチン大統領が出る可能性は高いです。
ロシアの攻撃は一段と激しさを増すことになり、民間施設への直接的な攻撃も広がるでしょう。対する西側諸国は戦争に直接参加することは行わず、兵器供与等の後方支援に回りつつ、民間的な傭兵部隊や個人のウクライナ友軍は支援していくでしょうから、戦争は泥沼化し、長期化し、ウクライナの街は本当に壊滅してしまう可能性が高いです。
アフリカや中東諸国で紛争・戦争が起こっても他人事と考えていた日本人も、文化も発達しているヨーロッパで大規模な戦争が起こるなど誰も予想もできず、ヨーロッパで起こったことだからこそ、今回の戦争は身近に、親身に考えられた人も多いでしょう。
自らの将来を守るということが大事
ロシア、中国、北朝鮮を隣国に抱える日本も、今回のウクライナ戦争は本当に他人事ではないのです。改めて ” 様々なリスクから自らを、家族の身を守る方法 ” を考えていきましょう。
まずは目先のこととなりますが、資源価格の高騰は確実に生活コストを大きく上昇させます。今年だけで年間5万円近い支出増加につながると言われています。消費税が大きく上昇するほどのインパクトを家計費に与えます。
原油価格の値上がりを補助金で助成すればするだけ結果的には国の借金、最終的には国民の将来的な負担が増すことになります。
中国の全人代が始まりましたが、中国の国防予算が膨れ上がっており、それに対抗するために日本の国防費もさらに膨れ上がっていくことになるでしょう。国の財政は圧迫され、社会保障、福祉、教育、年金、医療の予算は削られることになります。日本国民の生活はますます苦しくなっていくのは確実なのです。
” 自らの将来を守るということ ”
本当に、今だからこそ真剣にそれぞれが考えてほしいと思います。
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