経済ビジネス

急激な利上げが行われた過去を紐解くと?

FRBパウエル議長の発言をどう読むか?

3月15日、16日にFOMCが開催されますが、FRBのパウエル議長は3月からの利上げを示唆し、今年に関しては最大5回の利上げがあり得る話をしています。

ロシアによるウクライナ侵攻もあり、世界経済は不安定感を増している中、急速な市場にサプライズを与えるような利上げは行われない可能性が高いと考えられます。

現在の暗号通貨市場は、株式市場、特にNASDAQ市場の動きと重なる点も多いですから、過去の利上げを例にとり、今後の展開を考えてみましょう。

過去のFRBの利上げ時に市場はどう動いたのか?

1950年代以降の12回の米利上げサイクルで株式相場は年率で平均9%上昇し、そのうち11回でプラスのリターンでした。ということは3月の実際の利上げが行われた後は、株式市場は今の調整が終了する可能性もあります。

日本株の場合、3月末までは機関投資家が動きづらいですから、4月に入ってから市場が回復する可能性が高くなります。暗号通貨市場の底もこの辺りが一つの節目になると考えられます。

ただし今回は過去の利上げ時と違う点は、コロナ禍の中で世界中が大量にお金をばら撒き、” 過剰流動性バブル ” が起こったことです。過去2年、株式市場も暗号通貨市場も大きく成長しましたから、バブルが終焉すると考え、逃げが加速すれば下落は止まりません。

過去のバブル期の利上げでの市場の反応は?

過去のバブル期の利上げを例に取り考えてみましょう。1999年6月から2000年5月にかけて金利は 4.75%から6.5%へ6回引き上げられま した。この期間はITバブルの最終局面でした。

株チャートを見るとわかりますが、この期間の最中に10%以上の下落、17%の上昇、そして20%程度の急落、そこからの上昇と、かなりボラティリティが高いことが見て取れます。

そして、実はその後から実際のバブル崩壊が始まっているのです。

ITバブル崩壊

ITバブルの天井は2000年春でした。その後の1年で1/3程度までNASDAQ市場は下落し、さらに1年以上かけて下落が続き、最高値から1/5程度まで下落したわけです。市場が再回復するには非常に長い時間を要することも理解できるかと思います。

※NASDAQチャート

となると、春からの短期的な上昇があっても、過剰流動性バブルが終焉に向かい、下落が続くことも想定しておくべきです。

現段階ではまだ実際の利上げが行われていないわけです。利上げが4回、5回と繰り返し行われることになれば、短期的には金融市場に資金は戻っても、再度の下落があり、ボラティリティが高い展開が続いた上で、最終的に暴落していく可能性があります。

アメリカの株式市場が継続的に下落を続けることになれば、リスクマネーが金融市場から逃げているということになりますので、暗号通貨市場には新規の機関投資家の資金の流入は先細りし、下落基調は続きます。市場の諦めムードが強くなれば投げ売りが続くことになり、調整局面が長引くことも考えておく必要があります。そして、今後の暗号通貨市場への悪影響を与える可能性の高い2点には継続注目していきましょう。

FRBがデジタル通貨の議論開始

この点が暗号通貨市場に与える影響も非常に大きいと考えられます。

まだ具体的な方向性自体が決まっていないようですが、何らかの市場規制が行われるような発言があれば、今の市場は悪材料に敏感に反応しますので、ショック安が起こる可能性が高いです。

IMFのエルサルバドルへの対応も要注意

※https://www.flickr.com/photos/193067928@N05/

国際通貨基金(IMF)は、エルサルバドルに対し、ビットコインを法定通貨として認めないよう促しています。IMFは、デジタル決済は金融包摂を高める可能性があるものの、法定通貨としてのビットコイン(BTC)の使用は金融安定性、金融整合性、消費者保護に関連する「大きなリスク」を伴うと懸念を表明しました。

エルサルバドルでのビットコインの法定通貨化に注目し、追随しようとしていた国があったとしても、今の市場のボラティリティの高い状態を見れば、ビットコインの法定通貨化を進めるリスクは取れないでしょう。

そして、下落局面が長引くようであれば、エルサルバドル国内でも国民の不満が高まり、デモや治安悪化などにつながることになれば、ビットコインの法定通貨化を取りやめるという選択肢もあるでしょう。もしそのようなことになれば、暗号通貨市場は急落する可能性が高いです。この辺りのリスクにも常に注目し、自らの投資に活用していきましょう。

ABOUT ME
チャーリーTAKA
日本を代表する投資家兼実業家でもあり、グローバル・チーフ・ストラテジストとして活躍中。
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