一人暮らしと向き合う
コロナで日本経済は悪化、直近のニュースでは、不二家やイオンが大量閉店を発表しています。この流れは今後も続き、体力のない企業は、倒産や廃業、そしてその先には失業が予想されます。今回は、そんな逃げられない経済下で見直されている内容の1つである、一人暮らしについて考えてみたいと思います。
緊急事態宣言時、多くの学生が実家に戻るという選択を迫られました。理由は、バイトがなく収入がない、さらには学費すら払えない状況が出かねない中での、苦肉の判断と考えられます。地方出身の学生は、どうしても一人暮らしが必要です。しかし一人暮らしは、さらなる出費がかさむことは、今回の収入圧迫時に改めて考える機会となった方も多いのではないでしょうか。
余談ですが僕自身大学時代、2時間半かけて電車通学をしていました。理由は、「お前に一人暮らしをさせたらロクなことをしない。。」という親の判断からです。笑 ただ、実際振り返ると定期代は確かにかかり、通うのは大変でしたが、出費という部分のみで考えると、無駄は削減されていたと今になって考えさせられます。
女性が一人暮らしするには、何がどれくらいかかるか?
ここでは、女性の一人暮らしにかかる出費、費用について考えてみたいと思います。一人暮らしに限定しなくても、人はどこかで”暮らし”ています。
ですので、だいたいかかってくる費用は似てきます。当然人数によっての違いや、地域、年代によっての違いはあります。まずは、一人暮らしする上で必要な内容を見てみましょう。
・家賃
・光熱費(電気、ガス、水道)
・通信費
・食費
・保険料
・服飾代
・美容(化粧、カット代)
・交際費
・交通費
・家電
・その他(小物)
家電は引越しの際に新たに必要となりますが、その他は一人暮らしをする上で毎月、毎日かかってくる費用で外せません。特に女性の場合は、美容関係、服飾代などに力を入れる方も多いのではないでしょうか。
女性の一人暮らしの費用は普通の生活で16万円程度
先ほどの必要品はそれぞれいくらくらいかかるでしょうか。住む場所によっても変わってきますが、東京で一人暮らしをする女性という前提で考えてみましょう。
・家賃
⇒ 50,000円
・光熱費(電気、ガス、水道)
⇒ 8,000円
・通信費
⇒ 8,000円
・食費
⇒ 30,000円
・保険料
⇒ 10,000円
・服飾代
⇒ 10,000円
・美容(化粧、カット代)
⇒ 15,000円
・交際費
⇒ 30,000円
・交通費
⇒ 5,000円
・家電
⇒ (100,000円)
・その他(小物)
⇒ 5,000円
合計:166,000円(266,000円)
個人差はありますが、それほど贅沢をしない女性の一人暮らしでも16万円以上必要となります。カツカツに削ってもここから数万円程度減らせる程度です。当然、この他に初期費用として、家電を揃えなければいけないので別途100,000円としています。突然の出費、友人の結婚式やパートナーへのプレゼント代などを考慮すると、毎月コツコツ貯金しておかなければ、対応出来くなる恐れがあります。
一人暮らしで、共有出来ないもの
一人暮らしは、だれにも干渉されずに自由気ままな生活を楽しめる、これはメリットですね。その反面で金銭面では、共有出来ないものが多くあります。
例えば、食費。家族など大人数で暮らしていれば、野菜を買っても無駄なく使うことが出来ます。しかし一人暮らしの場合は、毎日同じ野菜を食べるのはちょっと厳しいですよね。冷蔵庫に入れておいて、いつの間にか腐らせてしまうということも少なくないですね。知人はよく嘆いています。
そうなると食事を考え簡単に済ませられる物をどうしても選択してしまいがちです。どちらにしてもコスパは悪くなります。これは光熱費でも同様です。エアコンをかけたとしても、あなただけの空間。かかるお金は同じですが、一人での出費となる部分がありますので、この辺が一人暮らしのデメリットです。
一人暮らしで生活するために必要な最低月収
前述した例は、あくまでも一人暮らしの最低限の出費と考えています。当然、削れる部分もあるでしょうが、もっと必要となる部分もあるでしょう。それらを踏まえて毎月17万近く必要となってきます。急な出費を考えて、毎月1万円を貯金すると考えれば18万円が必要です。これは毎月、毎月必要となってきます。ですので、最低月収は18万以上が必要となり、年収でいえば2,160,000円となります。
ただこれはあくまでも”手取り”で必要な金額です。意外とこれくらいなら簡単、と思われた方は、手取り額をいくら現在の職場からもらえているか?をチェックしておく必要があります。会社員の場合は、会社と折半の厚生年金を支払っていますので、それも含んだ給料額を見ていると痛い目に合います。一人暮らしで、手元に毎月18万円がある状態を作るといった感じですね。
初期費用、撤退費用も考えておく
18万円を手元に毎月用意できるから大丈夫ではありません。引越し代や初期費用など結構かかります。家電以外に必要な資金はまだあります。
・敷金、礼金
・仲介手数料
・火災保険料
・鍵交換費用
・引越し費用
敷金、礼金は違いがあります。敷金は後々少し戻ってくる場合もありますが、礼金は大家さんに支払い戻ってこないことが前提です。最近では、この敷金、礼金も変わってきているところも多いですので、必ず入居前に確認しておくべき項目です。そして引越し費用があります。これは、その場に引越しをすることもですが、その場から引っ越すことも考えておく必要があります。
一人暮らしであれば、友人に手伝ってもらいお礼として食事をご馳走する、などのケースもありでしょうが、そのような付き合いがない場合は、いつ引っ越すかは不明と認識しておくべきかも知れません。思わぬご近所トラブルや、思っていたほど住み心地が良くないなどの急な心変わりはでて当然です。
本当に一人暮らしは必要か?
ここまでご覧くださった方は ” かなり資金が必要である ” ということはご理解頂けたかと思います。そして憧れの一人暮らしが出来る状況であっても、その一人暮らしでの出費は毎月かなりのものとなります。仮に家族と同居していれば、ある程度の大人になれば、親に対して毎月一定額を支払う人もいます。
家賃、光熱費、食費などと考えてもそれほど大きな額は支払っていないでしょう。僕自身、社会人1年目は親と暮らしていましたが、毎月3万円支払っていました。一人暮らしすると考えると甘えている額ですね。ただこのお金はどこが潤うか?を考えると、当然身内、親が潤います。
家族との関係は、一概にどうとはいい切れませんが、その一人暮らしを3年我慢すれば、どれくらい貯金できるか?など、さらに先の未来を考えてみるのもいいかも知れませんね。今回は、女性を例にしましたが、男性は美容関連は不要な方も多いでしょうが、バブル期のアッシーくんやメッシーくんなどもう存在しないでしょうから、男性も女性も似たり寄ったりの出費になるのではないでしょうか。
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