ショックドクトリンをわかりやすく説明
ショックドクトリンという言葉を聞いたことがあるでしょうか。
ショックドクトリンをわかりやすく言うと、これは「惨事便乗型資本主義」ともいわれます。簡単にいえば、マスコミが1つの情報に騒ぎだしたらその裏で非常に重要な法案などが通過してしまっているということです。
「真の変革は危機状況のみによって可能となる」
過去に国民が知るべきことが薄くしか伝っていない内容がどれくらいあるか?考えただけでも恐ろしいです。惨事に便乗して報道が偏ったときには要注意。今回は過去の事例を用いてわかりやすくショックドクトリンについて解説します。
2011年3月11日、東日本大震災
2011年3月11日宮城県を中心に悲劇が襲いました。大震災、津波による被害。日本中で津波の画像、家が流される画像などが流れました。もちろん世界でも同様のことでしょう。この東日本大震災はもちろん国民が知るべき惨事です。そして福島第一現場発事故でマスコミは多くの報道を流しました。
津波、被災者、救出、政府の対応・・・
当然国民は知るべき内容です。ただその裏でこのようなことがありました。
” 一般市民の電気料金に再エネ賦課金上乗せ ”
ご存知でしたか?仕方がないと思う方もいるでしょうが、日本中に東日本大震災の報道が
出ている中で各家庭から年間8000円天引きするという内容です。
被災され命を落とした人もいる中でそれくらい仕方がないじゃないか。こう思う方もいるでしょう。しかし、国民がたいして知らない間にこのようにしれっと物事が決められそれが報道されない事実があります。
2018年7月オウム真理教麻原死刑執行
ワイドショーはオウム真理教の麻原死刑執行の報道一色となりました。メディアジャックともいえます。時系列で過去をさかのぼり、オウム真理教、麻原死刑囚の説明。被害に遭われた方もいる中で重要なことといえば重要なこと。しかしそんな中、国会では ” 改正水道法が可決 ” されています。これは民間企業が水道運営権を買収できるという法案です。
水道民営化の流れ。
これに外資系が絡んでいたらどうでしょうか。民営化だから企業が利益が出ていいのでは?という考えではなくこれがグローバルなお金の流れが出てくると考えるべきです。民間企業が市民の水道料金を得る仕組みが変えられているということです。
僕たちはどちらも知る必要がありますが、確実にだれもが関係していることはどちらでしょうか。水道料金ですね。今後、日本の水が安全である保証などどこにもありません。そして民営化で値上げがないとも言いきれません。このような重要な内容が麻原死刑執行くらい、印象に残るほど報道として記憶にあるでしょうか。
2019年7月 消費税増税をかけた衆議院選挙
2019年10月に消費税増税10%になりました。その後国内総生産は−7.1%ととんでもない数字になっています。
これは当然増税の影響です。ではこの増税がかかった大事な選挙。皆さんは投票されましたか?それだけ大事な選挙という認識はありましたか?
結果は、投票率は25年ぶりに5割を切り1994年の最低から2番目に悪い数字。それで、大事な消費増税をかけた選挙は自民党の圧勝という形で幕を閉じました。
麻生財務大臣はこう述べています。「国民のご理解は十分に得た」
果たしてそうでしょうか。メディアが報じるのは開票速報ばかり。肝心な選挙前の投票呼びかけなどはあったでしょうか。。
当時ワイドショー、なんなら報道番組すら賑わせていたのが” 吉本興業、宮迫さんの闇営業問題 ”でした。エンタメ情報は視聴率が上がります。
しかし、この過去を引っ張り出してきた報道。これもショックドクトリンです。闇営業という惨事に便乗し、重要な内容を国民には届いていない。その結果が現在の消費増税につながっています。
新型コロナウィルスの裏は?
ショックドクトリンといえば現在進行形なのが、新型コロナウィルス。これこそまさに惨事です。この惨事にたいして便乗している内容は過去も現在もあります。
インバウンド需要、東京五輪をなんとか開催したい
世界が新型コロナウィルスという未知のウィルスにたいして対策をしていく中で、日本政府のスピード感の遅さ。これは気になった方は多かったでしょう。
しかし、武漢が首都封鎖した際の報道はたいして大きく取り上げられませんでした。どちらかといえば大丈夫という安堵感。ネットで話題になっている程度で香港デモ並みに無関心に近い日本のメディアの報道。これには2月上旬の中国の春節のインバウンド期待がありました。
ここで大きく取り上げてしまうとインバウンド需要が期待できない。
年に1度の書き入れ時ともいえます。これが対応、判断を遅らせました。
さらには、世界で首都封鎖が出る中で、日本にとってはどうしても譲れない東京五輪開催。結局急に新型コロナウィルスの内容に報道が加速したのは、東京五輪中止が決定した途端に、小池東京都知事が慌ただしく発信をしだしました。
ここには全て「カネ」が絡んでいます。
種苗法、検察庁改正案
種苗法や検察庁改正案も同様です。メディアは新型コロナウィルス感染者、検査、パチンコ屋休業しないなどを報じ続ける中でスピード感がある進み方となっています。ただこれは国民自体が噛みついたともいえるのがTwitterで講義が殺到。これにたいして流石に黙っていられない状況となりました。
現金10万円一律給付に変わったのも国民の声
現金給付にたいしてもいつまでも決まらない状況でした。世界は即対応、そしてロックダウンなどの徹底した措置を取る中での曖昧さはだれが見ても呆れる流れでした。
・12000円一律給付
・一律10万円給付
・和牛券、魚券、商品券
・減収世帯に30万円
・一律20万円
これら全て「案」をマスコミは毎回ご丁寧に報じました。その度に国民は振り回される始末。そして減収世帯30万円で議論が固まる中で事態は急変。
公明党があたかも現金一律10万円を支持したかのような報道が多いですが、実際はどうでしょうか。
TwitterなどSNSの国民の声は非常に的を得ていることが多いです。忖度のない声、これを上げ続けてみるのも自国にとって重要なことと考えられます。なにか騒動が起こっている裏側。これを今後意識されて見てください。
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