経済ビジネス

マネタイゼーションがハイパーインフレを起こす

マネタイゼーションとは?

何の価値もないものに貨幣としての価値を与える魔法がマネタイゼーションと言えるのかもしれない。

マネタイゼーションは、その名が示すとおり何かをマネー(貨幣)に変えることであり、一般的には貨幣の発行を意味している。マネタイゼーションの担い手は、貨幣を発行し流通させている各国の中央銀行である。紙幣という紙切れをお札という皆が認める価値に変える魔法使いともいえるわけだ。

各国の国民はその魔法にかかっている。1万円札の原価は20円程度であり、100USドルの原価も20セント程度であり、500倍もの価値で国民は紙幣を持たされている。この差分がシニョリッジ、通貨発行益権と言われるものである。

新型コロナの蔓延で各国が大量の紙幣供給、金融緩和を行っており、世界の基軸通貨であるアメリカドルが最も大量に供給を行っているわけだが、FRBはボロ儲けして笑いが止まらない状態なのか? ここには大きな落とし穴もある。

インフレ

中央銀行が最も恐れるのが貨幣の信用力の低下である。紙幣の価値下落=インフレである。貨幣を増発する金融緩和を行うと、景気が良くなる可能性がある一方で、貨幣の価値が下がるインフレ発生のリスクも高まる。そして貨幣価値が暴落するハイパーインフレに発展することもある。

ハイパーインフレ

第一次世界大戦後のドイツで発生したハイパーインフレでは、チリ紙を買うよりお札で鼻をかんだほうがましと言われたほど貨幣が価値を失った。貨幣の過剰な発行、つまりマネタイゼーションを過度に行ったことで、その力が失われ、貨幣が紙切れに戻ってしまったというわけだ。

こうした事態を避けるために、中央銀行は貨幣量を慎重に管理している。魔法が解けることをいつも恐れている臆病な魔法使いが中央銀行なのだが、これに対してもっと魔法を使えと迫るのが政府である。アメリカのトランプ大統領のコロナ後の発言は極端でもあるが。

政府は景気対策として、もっとお札を刷れと強力な金融緩和を中央銀行に求めることが多い。また、財源の不足を穴埋めするために特別なマネタイゼーションを求めることもある。国債の直接引き受けだ。政府が借用証書である国債を大量発行し、これを中央銀行に直接買い取らせて財源に充てようとする方法である。

アベノミクスはマネタイゼーション

政府は普段から国債を発行して資金を得ているが、これはすでに流通している貨幣と国債を交換しているだけで、貨幣の総量に変化はない。しかし、国債を中央銀行に直接買い取らせると、その分だけ貨幣量が増加することになる。国債の直接引き受けは、国債を貨幣に変えるマネタイゼーションであり、政府が中央銀行に代わって魔法を使うことに他ならないことから、中央銀行は強く抵抗する。
しかし新型コロナ蔓延の今、インドネシアを始めとする幾つかの国がこの禁じ手をスタートしている。

新型コロナ蔓延後、日本でも安倍晋三政権が日本銀行に大胆な金融緩和を求め続けているが、魔法の乱用は危険な行為だ。アベノミクスはマネタイゼーションをやっており、この魔法が解け、お札が紙切れに戻ったら、経済は崩壊してしまう。

ハイパーインフレの当時のドイツ

国土が戦場になったフランスでは第一次世界大戦後も、ドイツの強国化を恐れた。そのためフランスは、ドイツに課された賠償金不払いを厳しく要求し、支払い不履行を理由に1923年ルール地方の占領を強行した。これに対しドイツは、ルール占領には不服従運動で抵抗したため生産が低下し、激しいインフレーションが進んだ。

ハイパーインフレとは、すなわち過度のインフレを指し、物価が短期間に数倍、数十倍に上がることを指す。ドイツのインフレは最終的に物価が384億倍にまで達した。昨日までハム・サンドイッチがたった14,000マルクだった同じ喫茶店で、今日はそのサンドイッチが24,000マルクとなった。

銀行券は1枚ほぼ1グラムなので、紙幣4,000枚持ってレストランに行くとすると約4kgの紙幣を運ぶことが必要だった。そして買い物の不便から100兆マルクが発行される事態になった。紙幣は額面ではなく重さで取引された。そして紙幣の印刷が間に合わず片面しか印刷しなくなった。

喫茶店でコーヒーを飲むのにトランク一杯分の紙幣が必要であったのが、飲んでいる間にインフレの進行で価格がトランク二杯分になった。

これがハイパーインフレであり、当時のドイツだけでなく、世界中で同様のハイパーインフレは起こっている。

アフターコロナでアベノミクスによるハイパーインフレが起こる

世界中が巨額の金融緩和を行い、幾つかの国では禁じ手であるマネタイゼーションを行っている。紙幣は継続的に価値を下落させていくと考えるべきである。財政の弱い新興国、途上国の通貨は紙切れになり、ハイパーインフレになる可能性は高く、日本もアベノミクスによるマネタイゼーションが行われているので、その可能性は高い。

そして、世界の基軸通貨のドルの一人勝ちとなる可能性もある。

間違いなく言えることは、紙幣の下落に対して、優良株の価値は耐性が強く、価値は上昇する。優良株を持っているのは資本家であり、資産の二極化はアフターコロナでは更に大きく広がる事は間違いないだろう。アフターコロナの時代、個々それぞれがこのリスクを理解し、行動する必要がある。

大胆な政策が続き、ドルを市場に供給し続けるアメリカ。既にAmazonやネットフリックスが過去最高値を超えたように、二番底が来ようとも、優良株は戻りも速い。底値など誰にもわからないわけで、優良株を分散投資するのが正しい投資戦略である。

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チャーリーTAKA
チャーリーTAKA
日本を代表する投資家兼実業家でもあり、グローバル・チーフ・ストラテジストとして活躍中。
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