現金給付ではなく、和牛商品券をゴリ押しする背景は?
新型コロナへの経済対策として和牛商品券を配る案が自民党予算案に盛り込まれる予定になっているが、なぜ今、“ 和牛商品券 ”なのだろうか?
この一番の理由として、政府はこれまでも和牛を「輸出の重要品目」と位置付けて増産を推し進めてきたという背景がある。
近年、政府が国際的な売り伸ばし施策に注力してきた和牛は、安倍政権にとっても「日本の農水産物輸出額1兆円突破」を達成するための目玉商品なのだ。
政府は経済対策について、収入が大きく落ち込んだ世帯・事業者への支援を念頭に置いた緊急経済対策と、感染終息後の景気刺激策とをそれぞれ実施することも含めて検討を進めている。“ 和牛商品券 ” 構想は、後者の一環として自民党内で検討されているようだ。
多くの人が疑問に思うこと
他の国が現金給付の対応が検討されたりしているのに、なぜ日本では和牛の商品券なのか?
不要不急の外出を控えてと言われているのに、消費促進を優先させるのか?
マスクが市場で品薄状態が続いているのに、この期に及んでこんな検討がなぜ今出てくるのか?
Twitterではこんな反応も?
家賃払えなきゃ和牛どころじゃないんだけど
今日、食べるものさえ無いのに和牛商品券もらってどこで食べろと?
農水族が業界にリップサービスしたのを業界紙が取り上げただけ?
この期に及んで、族議員の利益誘導?
他の国は現金給付なのに、なぜ商品券なのか。情けない?
多くのツイートでは和牛商品券に対して批判的であり、このままでは和牛が新型コロナ対策における日本の間抜けぶりを嘆く代名詞となってしまう。
和牛畜産農家の厳しい現状
こうした頓珍漢にも見える政策を、批判を浴びるとわかっていながら自民党が出してきた背景には、背に腹をかえられぬ畜産農家の未曾有の苦境がある。
新型コロナウイルスの影響で、国内のみならず世界的にも和牛の需要が激減し、価格が大幅に下落しているのだ。海外で販売される和牛の価格は当然、他の牛肉よりも価格は高いため、世界的に不況が広がる中、贅沢品の購入が控えられる現実がある。
自民党にとっては票田である農家への政策を厚くするのは合理的かもしれないが、多くの国民にとっては不公平感がありすぎる。
具体的に予想される内容は?
和牛商品券は国がスーパーマーケットなどの小売店で使用できる商品券を発行するもので、対象は和牛など国産牛肉に限り外国産は除外される予定。
海外からの観光客が少なくなっている事や外出自粛要請などによる外食機会の減少で和牛の需要は激減しているため、商品券で消費を促したい考えがある。
最終的に自民党の補正予算案にはこの和牛商品券が盛り込まれる見通しで、週明けにも政府に提出される。もし政府がこのまま了承すれば和牛商品券が国民に配られることになる。ふるさと納税でも和牛をPRとして打ち出す市町村も多いし、筆者は、和牛商品券は了承されると考えている。
今優先すべき新型コロナ対策とは?
これらの幾つかは既に国会でも議論されているが、決定後は即座に実行する機動性を持ってほしい。
① 国民一律の現金支給
② 期間を決めた消費税減税(ポイント還元でも良い)
③ 失業者を出さないための仕組み(雇用継続への助成金→できるだけ簡素化して)
④ 税の支払い猶予
⑤ コロナ関連の医療費免除
こんなことを実行すれば面白いのでは?
多くの人からは批判も受けそうだが、筆者なりの新型コロナに対する対策、考えを幾つか上げてみたい。
①日銀のETFを公平に国民に分配する
これを行えば、国民一人一人が日本の金融相場を支えることになる
②希望者にはビットコインを給付する
中長期的な価格上昇が見込めるビットコインをほしい国民は実は思いのほか多いのでは?
③期限、ルールを決めて贈与税をゼロにする
子供、孫世代への現金贈与に対する税をゼロに。ただし贈与された現金は国債及び株式等の購入に限定させ、最低限10年単位で売却はできない形にすればどうだろうか?
高齢者の資産が大きく移転できた上で、金融市場を買い支える事になる。
突拍子もない案に感じる人も多いだろうが、金融市場を安定させた上で、真水のお金が流れる良い案に感じるのだが皆さんどう思われるだろうか?
総括
日本という国家への期待、現状のシステムへの期待は裏切られる可能性が高く、自らが将来を切り開く準備が必ず必要になる。
アメリカなどでは国民のほとんどが株式投資を行なっており、退職金は自ら稼ぐという意識が高い。
長期的な視野にたった将来設計が何よりも優先して重要になることは間違いない!
過去50年で24,000倍の圧倒的な実績!!“ ウォーレン・バフェット・ロング ”をぜひチェックしてみて欲しい。
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