コロナ特集

日本経済の致命的な弱点とは?

日本経済

新型コロナウイルスによって腰折れする日本経済

新型コロナウイルスの拡大がなかなか収まらない。武漢以外の中国内の都市での新規発症数は落ち着きを見せているものの、その数字がどこまで本当なのか?

この点には引き続き疑問も多い。10月〜12月のGDPのマイナスも予想を上回るものになり、このままいくと、リセッション入りとなる可能性も大きくなってきている。日本経済の現在ある幾つかの弱点について今回はまとめてみた。

米国株式市場は2月19日、S&P500が過去最高値を超え、米国経済は相対的に安全とみられ、逃避資産として資金が流入している。それと比較し、新型コロナウイルスの感染者が中国についで多い日本に対しては、慎重な意見も多い。

個人消費の減速

昨年10月の消費増税により、個人消費が大きく冷え込んでいる。自動車販売は昨年12月の新車販売台数は前年比11%減の38万台程度にとどまった。11月が同12.7%減、10月が同24.9%減とマイナス幅が縮小しているものの、反転の兆しは見えない。

12月の全世帯消費支出は前年比4.8%減と大きく落ち込んだ。暖冬や少なかった休日日数を政府は要因としているが、昨年10月〜12月と実質賃金が3カ月連続で減少していることも作用しているのは間違いないだろう。

総務省も消費支出の動向に関連し、新型肺炎の影響で人混みを避けるようになれば影響が出てくると警戒感を強めている。
1月中旬以降、大型イベントの中止、延期も相次ぎ、必要のない外出をできるだけ避ける家庭も多くなり、人が多い場所を避ける傾向が強まれば、ショッピングセンター等の来客は大きく減るし、外食産業も痛手を被る。

中国輸出の大幅な落ち込み

現在の貿易は中国への依存が大きく、2019年の輸出総額76兆9,275億円のうち、対中は14兆6,826億円と全体の19%を占め、国別では米国に次いで2位となっている。商品別では、一般機械、電気機械の割合が多い。

新型肺炎で中国の製造業の生産再開が大幅に遅れており、この分野の企業の業績下振れが今後、鮮明になるとみられる。
1月の工作機械受注は前年比35.6%減の808億円と単月としては7年ぶりの低さを記録した。新型肺炎の影響が本格している2月は、さらに大きく落ち込むとみられている。

インバウンドの落ち込み

安倍政変では2020年のインバウンド旅行客の目標数を4,000万人としていたが、1月のインバウンド旅行客は前年同月比1.1%マイナスの266万1,000人と、4ヶ月連続での減少となり、到底目標には届かないであろう。

日本旅行業協会の推計によると、1月27日から3月末までに、中国人旅行客約40万人分の各種予約がキャンセルとなる見通しで、昨年2月〜5月の中国からの旅行者数は289万7,700人に上っており、5月の大型連休のころに新型肺炎の影響が下火になっていなければ、観光に関連するビジネスは幅広く打撃を受けることになる。

2019年の中国からの観光客は、前年比14.5%増の959万4,300人と全体の30%を占めていた。韓国が反日感情の高まりで前年比25.9%減の558万4,600人と落ち込んだ分を相殺した形になっていただけに、インバウンド関連の宿泊、小売関連の企業は、大幅な売り上げ減に伴う資金繰りの悪化にも備える必要が出てくる。

新型コロナウイルスが更に日本で広がれば?

様々な弱点を抱える日本経済は、中国の新型肺炎の患者数増が止まらず、拡大期が長期化すればするほど、ダメージが蓄積されていく構造になっている。
そこに国内で湖北省に関連しない感染者が複数、発生するという事態に直面してしまった。政府は、国内流行とする疫学的情報が現段階で集まっていないとの見解を示しているが、日本国内が感染拡大期に入る前兆と警戒感を強めている感染症の専門家も少なくない。

水際対策に重点を置いた現在の政策から、国内での重症化やパンデミックの抑制を最優先にしたシフトチェンジを求める声も出ている。

もし、国内での感染者が急速に増加した場合、7月からの東京オリンピック・パラリンピック開催への影響を考えざるを得ない。国際オリンピック委員会がどのような判断を下すのかにかかっているが、仮に延期ないし中止が決定された場合、現在の想定を超える大きな影響が各方面に波及することは間違いない。

ここから先の日本政府による感染症対策のスタンスが、日本の未来を大きく左右することになる。

現在のアメリカ株式市場の強さはGAFAなどの巨大プラットフォーマーの存在にある。全世界に網の目のようにネットワークが広がり、地域で起こる経済マイナス等のリスクからも分散されている。それにより安定した成長が続き、今後も同様の成長が見込めることで、金融機関、年金資金等の安全資金の逃避先となっている。

しかし、現在の日本企業にはそのような企業の存在はなく、例えば世界に販売網を広げるトヨタであっても、世界経済が大きく落ち込めば、業績は大きくマイナスになってしまう。プラットフォーマーとのビジネス、収益モデルが全く違うのである。

2019年以降、大きく価格を上昇させた巨大プラットフォーマーの株価であるが、資産分散として一部所有しておくことは、今からでも重要な選択肢であるのかもしれない。

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日本を代表する投資家兼実業家でもあり、グローバル・チーフ・ストラテジストとして活躍中。
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