経済ビジネス

暗号通貨市場、バブル形成と崩壊の方程式

過去2回の暗号通貨バブルの形成から崩壊までを見てみると正直なところ、かなり意図的な価格形成がされているように思います。

まずはトレーディングビューとコインマーケットキャップでのBTCの価格推移、出来高を見てみましょう。

暗号通貨バブル形成・崩壊はなぜ起こるのか?

なぜ暗号通貨バブルが起こるのか?

暗号通貨プロジェクトの大量トークンホルダー、取引所、鯨等の欲という一言に尽きます。暗号通貨市場が急成長すれば、大量の資金が一般投資家、機関投資家から呼び込まれます。誰もがその中でより多くのお金を掴み、逃げ切ろうと考えます。

そして、欲は大きく膨らみ、できるだけ多くのお金を掴むために次々とリスクを追って様々な手を打ってきます。

様々なプロジェクトが立ち上がり、それぞれが大きな資金調達を行い、その資金の一部?多く?はプロジェクトを立ち上げた中心メンバーの手に渡ります。それぞれのプロジェクトのトークンの多くも主要メンバーとシード投資家の手に渡ります。

一般社会での、一つの企業を立ち上げ、成長させ、実際に大きな収益を上げるのに比べて、あまりにも簡単に大きな資産を手に入れることができるわけです。

新しい錬金術がどんどん生み出される

世界中の目端のきく賢い人たちがこの市場に集まってきて、新しい錬金術を生み出し続けているわけです。

この事実を理解し、咀嚼してください。そしてその上で、暗号通貨市場を自らの資産を作り出す場としていきましょう。

” BTCは金と同じインフレに強い資産 ”
” ブロックチェーンは世界を変える ”
” Defiが既存金融を凌駕する ”
” メタバースが浸透し誰もがその世界で多くの時間を過ごすようになる ”
” BTCが送金手段として銀行口座を持たない人、誰もに使われるようになる ”

様々なキャッチコピーが生まれ、暗号通貨、ブロックチェーンが世界中の人々誰もに浸透し、その中で暗号通貨市場が限りなく成長するような夢を多くの場でPRされ、テレビで暗号通貨取引所のCMが多数流れることで、多くの新たな参加者が暗号通貨投資に新規参加します。

暗号通貨市場の深い部分で起こっている、裏側のお金のことを一切理解せずに市場参加します。まさに仕掛ける側からすればカモネギなのです。

しかし、これらのキャッチコピーの幾つかは、素人を呼び込むための聞き心地の良い戯言です。世界中でインフレが進む中で、BTCは下落しています。金と同様の資産ではありません。

マーケットメイクという作為

多くの素人が市場参加することで、そして更には作為的な価格形成が行われれば、暗号通貨の価格は上昇します。プロジェクト側がマーケットメイクを行うことは常識です。

取引所もマーケットメイクを行っています。マーケットメイクでは、幾つかの口座で暗号通貨の売買を繰り返すことで出来高を大量に作るのです。

大きな出来高があれば、いつでも売れると言う安心感から新規のそのトークンの購入者が現れます。しかし10万ドルポートフォリオでの実際の売買にもあったように、時価総額100位以内の銘柄でも、売ろうと思っても簡単に売れないことがありました。実際の出来高がないのです。見せかけの出来高ばかりだったのです。

全ての暗号通貨は作為的な価格操作が行われている

暗号通貨の価格が急騰する場面でもマーケットメイクは行われています。恣意的に価格を上昇させて、素人が飛びつくのを待ち、高値になってから売り抜くのです。この方法は短期的に行われている場合もありますし、数ヶ月という目線で行われる場合もあります。

BTC・ETHを含め、全ての暗号通貨は作為的な価格操作が多くの場面で行われているのは間違いありません。

何しろそのこと自体に違法性がないからです。法的なルールがないわけですから、それであれば、賢い人たちは誰もが合法的に最大限資金、資産を作り出すことを考えるわけです。

スリーアローズ、FTXはルールを破り違法行為を行っていた

ただし、顧客の預かり資産を使ってその行為を行うことは完全な違法です。今回のバブル形成、崩壊時においては、スリーアローズ、FTXなどまさにその違法行為を行なっていたわけで、彼らが自身の資産の最大限化を図る中で、市場が暴落したことで、歯車が逆回転して破綻しました。

2017年においては、多くのICO案件は2018年の暗号通貨バブル崩壊で無価値化しましたが、市場全体に与えた影響という面では今思えば小さなものだったのだと思います。

今回は顧客の預かり資金をも流用し、レバレッジを最大限かけた状態で、更にはマーケットメイクで見せかけの取引高を作ったことでより大きなバブル崩壊となり、仕掛けた側の多くの当事者自らも大きなダメージを受けたのです。

しかし、FTX破綻後のBTCの動きを見ても非常に底堅さを感じます。機関投資家は継続的な買いを進めているところも多いようです。

Web3.0が浸透していること。実社会での暗号通貨の活用場面が増えていることが大きな理由だと思います。

次のバブルをじっくりと狙っているのは間違いないと思います。

勝つための定石を作る!!

暗号通貨バブルの形成から崩壊までを理解し活用すれば、今後新たな暗号通貨バブルが形成され、崩壊する過程では大きな利益を上げられる確率は非常に高いと考えられます。

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