ロシアのウクライナ侵攻に対してのアメリカの煽り続ける報道が止まりません。
バイデン大統領は18日にも、ロシアのプーチン大統領がすでにウクライナ侵攻を決定し、首都キエフを含め同国を近日中に攻撃する計画であることを確信していると述べました。
バイデン大統領はこの見方は米当局の「著しい」情報収集能力に裏付けされていると述べましたが、詳細にはついては一切触れていません。
トランプ大統領が新型コロナウイルスについて、中国が軍事利用目的で作ったと言い続けた時、決定的証拠を掴んでいる! と言いつつも、一度もその確固たる証拠を出さなかったことと重なってみえます。
イラク戦争を振り返ると?
イラク戦争は、アメリカ、イギリス両国がイラクの武装解除とサダム・フセイン政権打倒を目的としてイラクに武力行使をした戦争です。
当時のブッシュ政権は、イラクを、国連決議を無視して開発、保有するという、核兵器はじめ化学・細菌兵器などの大量破壊兵器(WMD)により、国際テロを支援する国家(悪の枢軸、ならずもの国家)の一つと位置づけ、その武力廃絶を、自由や人権、民主主義を擁護するとの名目のもと、対テロ国際統一戦争という形で遂行しようとしました。
こうしたアメリカ政府の「大義」には、フランス、ドイツ、ロシア、中国をはじめ多数の国々が反対を唱え、WMDの疑惑解明のための国連による査察の継続を要求しました。
ブッシュドクトリンの問題点が再度浮上か?
この戦争で示された「ブッシュ・ドクトリン」ともよばれるアメリカの大国意識や覇権主義、武力に頼っての単独行動主義、平和と戦争、自由や民主主義について自国本位の価値観を他国に押しつけるようなやり方に対する非難は少なくありませんでした。
そして、結局のところイラクでは大量破壊兵器は一切見つかっていないのです。今回のウクライナ侵攻についてのアメリカの報道も全く重なって見え、アメリカが戦争を欲しているとしか思えません。
ウクライナ 白人右翼の縄張り争い
参照元:https://news.yahoo.co.jp/byline/mutsujishoji/20220129-00279459
上記のヤフーの記事は非常に面白い視点から説明がされており、現在のウクライナ問題の根の深さがわかります。欧米及びロシアが支援する白人右翼同士の縄張り争いがウクライナで行われているとすればこれはそこにいる右翼民兵にとっては今がまさに活躍の場であり、簡単には治らないことがわかります。
・問題は紛争がどこまでが大きくなるか?
・金融市場への影響がどこまででるのか?
これが、このあとのポイントとなります。
局地的な争いの継続であれば、一時的なショックに収まりますが、大々的な争いになれば、ショック安は大きくなります。今の状況では大々的な争いに早々に向かうとは思えませんが局地的な争いは増すことが予想されます。
イラク戦争当時の株価は?
イラク戦争が始まったのが2003年3月20日でした。その直後に株価は一時的にショック安はありましたが、その後は継続的に大きく上昇しています。
※2003年のNYダウチャート
ドル円チャートを見ると戦争開始直後に円回避の動きが見られたこともわかりますね。
※2003年のドル円チャート
金融市場への影響は一時的?
既にウクライナ内の一部地域では紛争状態は長く続いています。金融市場にとっては、マスメディア、アメリカ政府が騒ぎ立てている間はリスク回避の動きが続き、世界の株式市場、暗号通貨市場は冴えない展開が続くことが予想されます。
しかし実際に紛争が拡大し、既成事実化した段階では、一時的なショック安にはなるでしょうが、その後はあく抜けして市場回復する可能性も高いと考えられます。
ウクライナ侵攻よりもアメリカの焦りに不安要素が!!
2022年は秋にアメリカ大統領選の中間選挙があります。今の流れで行けば確実に民主党、バイデン政権は負けることになるでしょう。そうなれば議会とのねじれ状態が続くことになりますので、中間選挙後の2年間は大きな政策は通らなくなります。
中間選挙に負けないための策として、バイデン政権がウクライナ紛争をロシアにけしかけようとしているのであれば、アメリカという国の傲慢さに嫌気もさしますが、金融市場全体へのリスクも拡大すると考えなければなりません。
今週はバイデン政権が暗号資産への規制・監督の政策方針を公開予定です。今のウクライナ関連のバイデン大統領の言動を見ていると、市場にリスクを与えるような発言もしかねないのではないかと感じています。暗号通貨投資家の皆さんはこの発言には注目・注意しておきましょう。
分断されるアメリカ
今年の大統領中間選挙にバイデン政権が敗れ、共和党の勢いが増し、トランプ元大統領が再度次の大統領選に選ばれるような流れになれば、間違いなくアメリカの分断は今より酷い状態になります。世界のリーダーとしてのアメリカは過去の話となり、投資市場だけでなく、様々な面での世界的なリスクが高くなります。
一方の中国を見ても、不動産バブル崩壊が既に一部では始まっており、全体的な暴落となれば、消費市場としての中国の魅力も薄れるだけでなく、習近平体制、共産党自体の体制継続にも大きく影響し、大きな混乱が起こるリスクが高くなります。
そのような状況下になれば、ロシアは周りに遠慮することもなく、ウクライナの親ロシア地域の併合を進めていくでしょうし、中東やアフリカでのテロ、紛争は間違いなく拡大することになるでしょう。第二次対戦後、長らく続いた平和の時代が終わりを告げる可能性もあると考えます。
日本の地政学リスクは高まる
中国国内が不安定さを増すことになれば、中国の台湾への侵攻も加速化される可能性も高くなります。ヨーロッパではロシアによるウクライナ侵攻が進み、中東も荒れている状況になっていれば、アメリカの中国への対策も後手後手に回ります。
虚をついて中国軍が行動を起こした時、日本はどのような対応をするのか?
対応を一つ間違えれば中国から見れば、日本は完全な敵国になります。中国国内の日本人、日本企業の資産は全て人質にもなってしまうリスクがあります。
株式市場は暴落、円も急落する可能性も
当然のことながら株式市場は暴落しますし、円も急落することになるでしょう。これは日本に住む日本人にとっては本当に他人事ではなく、国に頼っても解決し難い問題であり、自らのリスクとして解決を図る必要があるのです。
改めて ” 日本以外に住むという選択肢 ” についても考えるべきタイミングにきていると感じます。
海外に住むハードルは決して高くない
今は新型コロナの影響で海外への渡航ハードルは高いですが、新型コロナのオミクロン株も既に世界中で収束に向かっています。行動制限は解除の方向に向かい、移動し易い状況に向かっています。
既にテレワーク環境ができている人であれば、海外に住むこと自体何ら難しいことではありません。日本よりも物価が安く、治安も良く、利便性も日本と変わらない、快適に過ごせる国、街はたくさんあるのです。
今であればビザ取得のハードルも低い国もあります。今後世界が不安定な状況に陥れば、各国はビザの規制を厳しく制限することになるでしょう。今は海外に住める状況にないという人であっても、海外のビザを取得し、住む方法、流れについて理解しておくことが、とても大切だと思います。実際に何かあった時には既に手遅れになってしまうのですから。
” 投資家が住むのに適した国は? ” こちらの記事も合わせてご覧ください。
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