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【 アフターコロナ 】注目の地方移住、光と影

地方移住への意識加速

コロナ禍で、田舎暮らしがさらに注目を集めています。地方への移住は定年退職をした世帯や若い世帯と、幅広い世帯で増えつつありました。これは政策にもありますが、生き方を見つめ直す人が増えたことにもあります。

地方移住の人気は、2019年は1位:長野県、2位:広島県、3位:静岡県と続いていますが、長野県でいえば、自然が多い上に首都圏との繋がりもあると考えられます。新幹線でも約90分ほどで繋がれるところは、気分的にも移住しやすさにつながるのではないでしょうか。

今回は、そんな地方移住がコロナ禍でさらに加速する流れが出ています。ただ地方移住には、魅力がある一方で疑問点も多く隠れています。その辺りを解説します。

政府が、地方移住者へ最大100万円分の支援

地方移住を考えている方に後押しになりそうな内容が、12月上旬に発表されています。それは、地方に移住する人が住宅を購入した場合に、家電などと交換できるポイントを付与する制度です。これを追加経済対策案に盛り込み、来年の通常国会で第3次補正予算が成立した後、実施する流れとなっています。来春動き出す見込みです。

ただしこれは条件付きで、” 東京23区に住んでいる人や東京23区の会社に勤務する人で調整中 “ となっています。対象となる東京に住む方にとっては、お金のかかる移住だけに大きな後押しとなると考えられます。

本社機能の一部を東京から地方に移転する企業も

コロナ禍で、新しい働き方「テレワーク」が導入されたことによって、早くも動き出す企業も出ています。東京に本社をおく人材派遣会社パソナグループは、9月に兵庫県・淡路島へ本社機能の一部を移転することを発表し動き出しています。2024年5月末までに東京本社に勤める人事や広報、経営企画などの社員1,800人のうち、1,200人を淡路島に移すという大胆な計画に出ています。

一昔前は、東京の一等地にオフィスを構えるのがステータスとなっていた部分もありますが、極力経費を抑えるという意味で、地方に本社を移転する動きはコロナ禍で普通に出る考え方ともいます。もちろん業種によってはあり得ない話ですが、あくまでも在宅勤務が可能な職業限定となります。このような企業で働く方々にも2020年は、地方移住への興味が深まっていることは間違いありません。

地方では豊かな生活が送れるのか?

地方移住、田舎暮らしというとピンとイメージが出てくるのは、大自然でのびのびとだれにも気兼ねすることなく生きていく、趣味や余暇などを思いっきり楽しむ、このようなイメージではないでしょうか。

ただ「地方=豊かな生活が送れる」というのは、幻想かも知れません。理由は、結婚したら、転職したら、年が変わったら人生が急変すると考えていることと似ているような気がします。僕自身実は、大都会暮らし、田舎暮らし両方の経験がありますが、どちらにもメリット・デメリットと感じることはあります。

地方移住のメリット

地方移住のメリットとは、なんでしょうか。地方自体等で助成金が得られる街もあります。

地方は財政が厳しいところが多く、理由は人口減少での税収減にあります。そして高齢化。ここをなんとか打破したいと婚活イベントを行ったり、ふるさと納税に力を入れたりとなんとかアピールをしている地域もありますので、その辺りを探すと受け入れにたいしては歓迎モードでしょう。

地方移住のメリット
・自然が多く、遊ぶ場所が多い
・物価が安い
・家が広くなる
・食べ物がおいしい
・子連れでの移動が楽
・家族との時間が増える

場所によっては釣りやキャンプ、BBQなどをすぐに楽しめる環境にあるということもアウトドア派には嬉しいところですね。子連れの移動は、都内などでは車があっても駐車場などの確保が値段的にも厳しいので、電車、バスが中心となるため、親御さんの負担は大きく、子供達にとっても遊んだ後の移動は寝て帰れるというメリットがあります。

地方移住のデメリット

メリットとデメリットはセットですが、地方移住を推奨する裏側には「過疎化が進んでいるから」ということが大前提であるということは、頭に入れておくべきです。計画性がない移住は、あとあと後悔する材料にもなります。

地方移住のデメリット
・車が必須(移動が不便)
・地方ならではの付き合い
・買い物が不便
・仕事が少ない
・子供の教育の選択肢が限られる

新型コロナウイルスである県では、とんでもない差別がありました。それは、他府県ナンバーにたいしての敵意。もちろん過度な報道と恐怖で起こった事態ですが、PCR検査もしっかりして、実家に帰省した方の家に石が投げ込まれたり、「出て行け」といった内容の張り紙をされたりという監視された状態は否めません。

普段でいえば捉え方を変えれば、温かく見守られているとも考えられ、東京などでは隣に住む人の顔も知らないといった人も多いのでしょうが、それに慣れてしまっている人からすると地方ならではの付き合いは、全く今までと違ったコミュニティであるということは覚悟しておく必要はあります。よそものとして、お邪魔する気遣い等も問われる可能性はあります。

地方が急に開拓?落とし穴

地方移住がここまで取り上げられる昨今、ビジネスとして地方の開拓が始まっています。ここは、メリットと考える人もいるでしょうが、せっかくのどかなエリアに引っ越したのにある日突然、大工事が始まり、家の周りが発展してしまうということも考えられます。そして、現在は在宅勤務で成り立っていても仕事がいつまであるか、などだれにも分かりません。

物価が安いとメリットであげましたが、車が必須であったりと色々と都会では不要だった費用が必要となってきますので、地方移住を考える方は、じっくりとした精査が必要と思われます。最近では、地方移住者としてインターネットでリアルな内容を配信されている方も多く見受けられますので、参考にしてみるのもいいですね。

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Hatanaka
投資歴16年。過去には様々な投資案件を行ってきており、為替FX、暗号資産(仮想通貨)分野に精通しており、現在は、トレーダー講師としても活躍中。