恐慌特集

【 コロナ被害無視!?】事業規模73兆円に便乗した日本政府の闇

追加経済対策臨時閣議

12月8日、臨時閣議で、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた追加経済対策を決定しました。ただ気になる点がいくつかあります。それは、目の前の新型コロナウイルスの経済打撃と真剣に向き合っているのか?という点です。今回は、追加経済対策について注目してみたいと思います。

事業規模は73.6兆円という数字に注意

追加経済対策の追加経済対策ですが、どの報道を見ても必ず見出しは大きく「73.6兆円」と出ていると思います。しかし、このトリックに注意しておきたいのが、「事業規模」という前置きがあるということです。これは、必ずどの報道にも書かれているはずです。「事業規模73.6兆円」といった感じで。

事業規模とは、政府系金融機関よる融資拡大など返済が見込まれる金額も含めた、経済対策全体の規模のことをいっており、正直な話、それらを盛り込む必要はなぜ?というのは、国民に向けての誇大広告、トリックとしか言いようがありません。

大きく見せるトリックは、安倍前首相も4月に大げさな表現をしています。「過去にない強大な規模となるGDP(国内総生産)の2割にあたる事業規模108兆円の経済対策を実施することとした」と。過去にない、世界でも例がないほどの大規模といったような表現をしていたのは、今でも忘れません。世界で事業規模で経済政策の数字をだしてややこしい目くらまし報道をしているのは、日本だけと考えています。

見るべき点は、財政支出

事業規模などで数字をぼやかす、インパクトを与えてはいるものの、見るべき点は、財政支出です。いつまでこの事業規模での表現が通用するかは不明ですが、国民もバカではないので、段々そのような表現をするメディアを軽視するようになる可能性は高いです。

今やワイドショーがいい例です。何も分からずに、見ていた、参考にしていた人は減っています。あんなものは見てもなんの価値もないねと自身で調べる、もしくはなぜかメディアから「干された」人の発信を見ると見えてくるものがあります。干されるというのは、悪いことではなく「テレビにとって都合が悪い表現」をするからです。

話はそれましたが、財政支出でいえば今回は、40兆円。この額が大きい、小さいかなど国民は理解出来ません。ただ、深堀りして見ることで疑問点は出てきます。

ショック・ドクトリン〜惨事便乗型資本主義〜

世界の新型コロナウイルスで、大変な被害を受けている企業や個人は少なくありません。しかし、そんなときに気をつけたい内容が、ショック・ドクトリンです。惨事便乗型資本主義といって、戦争、自然災害、政変などの危機につけこんで改革を行ってきます。

これは日本のみにいえる話ではありませんが、人々が苦しんでいるのは、「今が悪いからだ、現状をぶっ壊して改革することで未来は明るい」などと強引に改革を進めることです。そこで気になるのが、今回の日本政府の、中小企業の経営転換支援と称して、経済社会の変化に対応するための事業再構築・事業再編等に向けた取り組みを支援する「事業再構築補助金」です。

業態転換する中小企業に最大1億円が支援されるようですが、冷静に考えてコロナがおさまれば再度事業を構築できるように支援すればいい中で、先も分からない中で、一気に変えてしまうという考えはまさに、ショックドクトリンです。

政府は、今やるべきことは、必要な手厚い財政支援を行って一社も潰さないことです。しかし、そのようなことに財政を使うのではない流れが菅政権で加速しています。

雇用調整助成金の特例措置の延長もあるが・・

雇用調整助成金の特例措置の延長もありますが、これは当然といえば当然です。それよりも次の部分が気になるところ。「社会経済構造の変化に対応した雇用政策として、在籍出向や再就職等が円滑に行われるよう必要な支援を行うとともに、兼業・副業などの新しい働き方の普及を促進していくこと。」これは、今拡大しようとされていっている雇用シェアというもので、現在の会社から他の職場に出向する流れ、従業員をシェアするということです。

コロナ禍で経営難の企業の従業員を他社が仕事を与え、助けるという意味ですが、すでに航空大手ANAやJALから家電量販店ノジマなどに出向する流れは数百人以上となっています。全く別業種への出向です。バリバリのCAさんが家電量販店の営業を手伝う、、色々と働く内容はあるでしょうが、自身がイメージしていない仕事をすることには違いありませんし、ストレスなども出て来ています。ただ、それに不満をいえば「じゃあ、辞めるしかないね」といった流れが見え隠れしています。

企業側も、”はないちもんめ”ではありませんが、大切な人材は自社に残すなどの采配も見え隠れするのではないか?と人間関係のもつれが想像されます。そして、副業の促進などで、給料を他で稼いでくださいという動きは、必ずしもすべての人が成功、成果が出るとは限らない副業では厳しい内容といえます。

今、必要なのか?2050年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロ

コロナ禍で大変な中、なぜGoToキャンペーン?大阪でいえばなぜ今反対で可決した都構想の住民投票を?など多くの人が、政治に対して疑問を持つ内容が多く見られますが、その暴走ぶりは止まりません。

菅政権は、2050年を見据えています。2020年をぶっ飛ばして、2050年です・・。2050年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロにする2兆円の基金を活用し、革新的な技術開発に取り組む企業を10年間にわたり継続的に支援と出ていますが、正直のところ意味が分かりません。分かるとすれば、そっち系のビジネスが加速するんだろうなということですが、何度もいいますが、今はコロナで経済が疲弊しています。

国民が期待した個人への支援策

再度特別定額給付金10万円が配られてもおかしくない状況に立たされている日本経済。飲食店などは休業支援は少し出るものの、年末を迎える前に諦めてしまうお店も増えています。

そしてサラリーマンでいえば、ボーナスカット、ゼロさらには給料減少と生活習慣の転換を余儀なくされている人々がいる中で、期待されていたのが再度の定額給付金や持続化給付金です。かろうじて支援されたのが、低所得のひとり親世帯などに対しては、5万円の「臨時特別給付金」です。

その他、僕の見落としもあるかも知れませんが、国民に直接関係してくる内容の少なさ、2050年などだれも興味がない、未来を見すぎた内容と考えられます。当然、政治なので未来を見据えて動いてくれていると信じたい反面、こうも色々とあると疑う国民が増えているのは、僕以外にも多いのではないでしょうか。

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Hatanaka
投資歴16年。過去には様々な投資案件を行ってきており、為替FX、暗号資産(仮想通貨)分野に精通しており、現在は、トレーダー講師としても活躍中。