暗号通貨

【BTC急落】イーロンマスク氏の思惑はどこに?

マスク氏のTweetで暗号通貨市場は急落

テスラ社のイーロンマスクCEOの2日続けての、BTCマイニングによる巨大な電力消費、環境に与える負荷に対して、大きな問題だと発言したこと。そしてBTCでのテスラ車の購入が中止されたことで、暗号通貨市場は急落しました。

マスク氏の真意はどこにあるのか?この点についてAI TRUSTとしての考えをまとめてみました。

既にBTCを売却済み?

テスラ社で所有しているBTCを既に全部市場で売却済みということが考えられます。テスラ社の収益は実は、CO2排出権を他社に販売することで、利益を大きくかさ上げしてきました。しかし今後は自動車会社各社がEV化を押し進める中で、この利益が大きく減り、この後の四半期決算からは、テスラ社の決算が赤字化することが予想されています。それを穴埋めするためにBTCを全て売却することは想定できます。

テスラ社の排出権ビジネスについての詳しい詳細はこちらで理解できます
>>テスラの原動力「排出権売り上げ」は長続きしないかもしれない

もし既にBTCを既に売却をした上で、今回のような発言をしているとすれば、価格操作ともみられるような行為であり、問題は大きく広がる可能性があります。これは暗号通貨市場にとっては非常に大きなマイナス要因となるでしょう。マスク氏は以前にもテスラ社の非公開化を発言したことがあり、この時にはSECから巨額な罰金を課せられていますので、大きなリスクとして想定すべきでしょう。

こちらは2018年夏のBloombergの記事となります
>>テスラ非公開化断念、マスク氏が払う「代償」

安値で大量に買うため?

テスラ社としてビットコイン経済圏を支配するために、大量のBTCを安価に買うために発言していることも十分に考えられます。

グループ会社で巨大な太陽光発電を行っていますし、エコエネルギーに全面的に切り替えたマイニングを自社で行うという発表も十分にあり得ますし、経営者、会社としてのイメージ、戦略を考えれば、目先の利益のための売却というよりも、既に出来上がっている壮大なビジョンの中で、あえて環境へのマイナス面を今伝えているというほうが理にかなっているようにも考えられます。

これであれば、今後そのようなマスク氏の発言がツイートされれば、BTC価格は急騰することになり、暗号通貨市場全体が大幅に上昇することになるでしょう。

暗号通貨バブルの調整に注意を!!

過剰流動性バブル自体はまだ続くとしても、株式市場は既に3日で2,000円以上の下げを見せ、一本調子の上げからは状況が変わってきています。今回のマスク氏の発言での市場急落もありましたが、注意すべきは暗号通貨市場の調整です。このあともかなり大きな下落局面があってもおかしくありません。

過剰流動性バブルが続く最中は、大きな下落をしても、再度の上昇があるとは思いますが、下落幅が大きすぎれば、BTCやETHなどの主要暗号通貨を、レバレッジで買っている人たちのポジション狩りが入り、それによって売りが売りを加速させて、どうしようもないレベルまで下がってしまい、皆市場のボラティリティの大きさに怖気付き、弱き相場に完全に節目が変わってしまう可能性もあります。

ドージコインも1日で35%の下落

先日はドージコインがイーロンマスクのテレビでの発言で1日で35%程度の下落がありました。

今回のマスク氏の発言でもBTCは20%程度下落しました。

そもそもドージコインなど、ジョークで作られたものですし、実社会での価値はどこにあるかはいまだに不明です。

ただ、イーロンマスク氏のもう一つ描くシナリオとして、ドージコイン経済圏を作り上げようとしているとも考えられます。

本日もドージコインについてツイートしています。この辺りの動きも今後注意深く見守る必要がありますね。

たとえマーケティング戦略で様々使われたとしても、本質的な価値がないものが、巨大上場企業以上の時価総額をつけること自体おかしな話です。

SHIBにも注意が必要

そして、最近中国で人気化していたのが「ドージコインキラー」として登場した「SHIB」です。

先週にコインマーケットキャップでSHIBは時価総額20位に躍り出て注目が高まっています。

SHIB価格は年初からの成長率は高値では230万%以上になりました。中国のメジャー取引所に相次いで取り扱いが開始されたことで、人気化に拍車がかかりましたが、完全なバブルです。このコイン自体の役割とか意味合いなどほぼありません。

今の暗号通貨市場は相当怖い状況にある

” 価格が上昇するから買う ”
” もっと価格が上昇しそうだから買う ”

そのような判断の投機家、博打好きが群がっているから、このようなカストークンの価値が上昇するのです。取引所は単に鉄火場を提供している胴元ですから、トークンの意味合いなどどうでもよく、より多くの参加者が売買する銘柄を扱うだけの話です。

市場が完全に鉄火場と化した時、本当に怖いのは、このトークンの売買を行うほとんどの人は資産を全てなくすことであり、それ自体はどうでも良いのですが、このトークンが暴落した時に信用取引での損の穴埋めのために、他の主要トークンを売却を急ぐことになり、それによって、市場全体が大暴落を起こすことにあります。

この一番わかりやすい事例がライブドアショックの時のマザーズ市場です。ライブドア株が信用取引での証拠金率がゼロになり、他の新興株銘柄が投げ売りをされ、それによってマザーズ市場は大暴落し、そこから元に戻るまでに本当に長期間の時間を要しました。

今の暗号通貨市場は、そういう意味では相当怖い状況にあるとも考えるべきでしょうね。過剰流動性バブル崩壊にはまだ時間の余裕があると思いますが、一部のバブルに関しては、完全に終焉の時が近いと考えられます。このあとの投資判断はより慎重な姿勢が必要となりますね。