女性の自殺者は継続増加
2021年1月に自殺した人は全国であわせて1,646人で、去年の同じ時期に比べて2.4%少なくなりました。しかしその一方で、女性の自殺は8か月連続で去年より増えています。
男女別では、男性が1,121人と5.7%減りましたが、女性は525人で5.6%増えました。女性の自殺は、去年6月から8か月連続で前の年を上回っています。今回は改めて自殺問題について考えてみたいと思います。
日本の自殺者のピークは?
2003年のピーク時には年間で約3万5,000人の自殺者がいましたが、近年はその数を徐々に減らしています。それでも年間2万人以上の日本人が自殺しているため決して少ない数ではありません。また、世界保健機関(WHO)によると日本の自殺者数は172ヶ国中7位と高い位置にランキングされているため、深刻な社会問題として認識されています。
年間8万人以上の行方不明者が!
自殺者数そのものは減っていますが、その裏に隠れている問題があります。たった1億2,000万人の島国で毎年8万人が姿を消しているのです。警察庁の最新データによると、平成26年から30年の間に、日本全体の年間行方不明者数は81,111人から87,962人、人口10万人あたりで見ると、600人から661人と増加しています。世界でも有数な治安の良さを誇るこの小さな島国で、これだけ多くの行方不明者が出ているのです。
行方不明者の原因は、最も多いのが家庭関係による問題で21.3%であり、次いで認知症を含む疾病関係が19.4%、事業・職業関係が10.8%となっています。親とケンカをして家出をしたり、認知症の老人が徘徊して行方不明になっているわけです。
世界の自殺率は?
2016年のWHOによる調査では、人口10万人あたりの自殺者数は、1位はロシアの31人、2位は韓国の26.7人、3位がラトビアの21.2人と続きます。日本は18.5人で全体では7位にランクインしています。全体でも上位なのですが、G7の中ではトップという残念な結果になっています。
日本は先進国の中では自殺率が高いといわれていますが、データからも裏付けられた形になっています。注目すべきは、ほぼすべての国で男性の方が女性よりも自殺率が高く、国によっては10倍近い差があります。日本でも2倍以上の差で男性の自殺率が高かったのですが、新型コロナ禍後は女性の自殺者が急増し、これはかなり深刻な問題だと捉えるべきでしょう。
自殺の要因は?
自殺の統計によると、世代によっても異なりますが、一番自殺が多いのは50~60代の男性となっています。健康問題や経済問題を抱え、ストレスを受けやすい年代であると考えられます。また、20歳~34歳の若い世代では、事故や病気、災害などを含む死亡数全体の40%以上を自殺が占めています。
女性の自殺は男性より少ないものの、世界の中でみると自殺率は上位にあり、諸外国の女性に比べて自殺を選択する割合が高いものと考えられます。自殺は心の弱い人にだけ起こると考えるのは間違いで、むしろ、真面目な人や熱心な人、これまで強く生きてきた人に起こることが、決してまれではない現象なのです。
今日では、心身の疾患など健康問題を理由としたものや、多重債務など経済的な問題が原因にあるもの、過重な労働環境による過労自殺、学校でのいじめを苦にした自殺、インターネットのサイトによる集団での自殺、子育てや介護の困難を抱えた心中など、自ら死を選ぶに至る要因は多岐にわたっています。
苦境にさらされる中で、気分が落ち込み、孤立感や焦燥感がつのり、誰にも相談できないままに自殺へと追い詰められてしまうわけです。特にコロナ禍の中、様々な支援策の中から取り残されてしまっているパートや非正規雇用の女性、シングルマザーがこの状況下に置かれることで、女性の自殺者が急増しているのです。
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自らが、家族が自殺という選択肢に追い込まれないためには?
それぞれの置かれる環境、年齢により状況も変わってきますが、ひとつの答えとして、自らの人生の中での選択肢を自ら持てるようになれば、そもそも自殺という選択はしなくなることは間違いありません。そのためには?
余裕のある資産・資金を持つために、稼ぐ力を身につけること
お金に働いてもらい、お金を増やしてもらう仕組みを理解し活用すること
長期的により高い所得を得られる職に就くためのスキルを身につけること
一番の入り口として、問題の先延ばしをせず、今解決する行動力・実践力を持つこと
人任せにせず、全ての軸を自らの中心に置き、自ら決断すること
最先端のITツールをうまく使いこなし、時間的な余裕を多く得ること
お金が入る財布をひとつだけにせず、複数持つこと
継続して出ていくお金がかからない仕組みを活用すること
これらのことを実践し、それを積み重ねることで、間違いなく今までよりも多くのゆとり、精神的な余裕も持つことができるようになります。焦ることなく学び・実践を繰り返していきましょう。
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