現在の金融市場ではねずみ講、ポンジースキーム同様のものが増えておりで何れ崩壊に向かう。
米投資顧問会社グッゲンハイム・パートナーズのスコット・マイナード最高投資責任者は、先進各国の中央銀行の緩和的な金融政策によってもたらされた資産価格の膨張を「ポンジスキーム(ねずみ講)」になぞらえ、いずれ崩壊は避けられないとの考えを示した。
先日スイスで行われたダボス会議では、現在の株式市場の上昇を高く評価する参加者が多い中、マイナード氏は事態を深刻に考え伝えている。
ポンジスキームの簡単な見分け方とは?
ポンジスキームと言われる案件は大体同じような条件の物が多く、よくあるパターンを列挙すると、下記のようなものは注意するべきである。
1.利回りが20%以上
2.紹介料がある
3.毎月配当がある
最近のポンジスキームは、ビットコインで払えるというパターンも多くなってきており、特に毎月配当がある場合は、毎月新規でその案件に参加した人のお金をそのまま配当に回しているだけ自転車操業の場合が多く、その為、多くのポンジスキームは1年など短い期間で終了となるパターンが増えている。
元金保証と謳っているポンジスキームもあるので、そういった案件に参加してしまった場合は、配当が出たらどんどん出金して、早めに元金を回収しないと、新規での集客が悪くなってきたら、様々な理由をつけて出金をさせないようにするのがよくあるパターンだ。
最近では、ジュビリーエースなどもポンジスキームと言われているが、このあたりはまたAI TRUSTでも検証していきたいと思う。
ポンジスキームは返金される?
ちなみにポンジスキームは配当が出ている間であれば、返金は可能だ。
ポンジスキームだと怪しければ、契約をキャンセルすれば返金はされる。ただ、一部のポンジスキームでは返金されない場合もあるので、きちんと最初に中身の確認は必要になる。
現在、ポンジスキーム案件は金融業界でも問題となっており、このまま続けば大きな金融ショックを起こす可能性もある。
ポンジスキームが大恐慌を起こす可能性がある
世界経済フォーラム(WEF)年次総会に合わせて記した書簡で、同氏は、転換点に達し、投資家がデフォルトや格下げの増加に気付くようになると指摘する。
その時期を予測するのは難しいが、このところの展開は2001-02年のリセッションに至るまでの状況の多くを想起させると説明し、遠くない先にそれは訪れるのではないか。
マイナード氏は高リスク資産の値上がりをよそにデフォルトが増加している状況を指摘している。また、BBB格付けの債券にはさらなる格下げのリスクがあると改めて警告した。
この他、グッゲンハイムの債券担当CIO、アン・ウォルシュ氏はインタビューで、米経済の15%は既にリセッション入りしていると指摘している。米金融当局による市場への流動性供給が、ゾンビ企業を生み出していると述べた。
そして、現在の状況が長く続けば続くほど、状況が逆転したときには、株式市場、債券市場とも下落はより大きなものになるだろう。
2019年以来、株式市場、債権市場とも好調に推移しているが、多くの専門家は現状の相場はマイナス金利がもたらしたバブルだと指摘しており、この崩壊はいよいよ近いのかもしれない。
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