トレードにおいて今後ビットコインやイーサリアム、その他のアルトコインがどういう動きをするのか?プロのトレーダー達はテクニカル分析を用いて予測しています。
そこで、本記事では、仮想通貨のテクニカル分析とは?また、そのやり方・方法について解説していきます。
テクニカル分析のメリット・デメリットについても触れ、注意点などについても紹介しますので是非参考にして頂ければと思います。
仮想通貨のテクニカル分析とは何?
仮想通貨のテクニカル分析は、過去の市場データを用いて価格のトレンドや動きを分析し、将来の価格の変化を予測する手法です。
具体的には、チャートやテクニカル指標を使って、価格の変動パターンを読み取る手法のことを言います。
チャートの形状から読み取る
チャートは、価格の変化をグラフにしたもので、「ローソク足」のチャートや「抵抗線と支持線」などをチャートから見ます。
サポートラインやレジスタンスラインなどのラインを使って、価格の変動の範囲や抵抗線、サポートラインなどを設定します。
これらのラインを使って、価格がサポートラインを割り込んだり、レジスタンスラインを突破したりすることで、相場が上昇傾向や下降傾向にあるか、または転換する可能性があるかなどを予測することができます。
テクニカル指標から読み取る
テクニカル指標は、移動平均線やRSI、MACDなど、過去の価格や出来高から算出された指標です。
これらの指標を使って、価格のトレンドや過買い・過売りの状態などを分析し、価格の変化を予測することができます。
仮想通貨テクニカル分析の5つの種類
テクニカル分析手法は、様々な手法を組み合わせて使用することで、より正確なトレードのタイミングを見極めることができます。
よく利用される手法は下記の5つです。
①トレンド系分析
②ボリンジャーバンド分析
③オシレーター系分析
④フォーメーション分析
⑤ボリンジャーオシレーター分析
では、それぞれ説明していきます。
①トレンド系分析
トレンド系分析は、価格の上昇傾向、下降傾向、あるいは横ばいの傾向を分析する手法です。
一般的に、移動平均線を使用して過去の価格データを平均化し、傾向を可視化します。これにより、将来の価格変動の傾向を予測することができます。
移動平均線を使って今後の価格を予想する方法は、異なる期間の移動平均線を重ね合わせ、移動平均線が交わる場所を確認することです。
例えば、短期の移動平均線(例えば、10日移動平均線)が長期の移動平均線(30日・60日の移動平均線)を上向きにクロスした場合、それは買いのシグナルと考えられます。
逆に、短期の移動平均線が長期の移動平均線を下向きにクロスした場合、それは売りのシグナルと考えられます。
※移動平均線による予想は、トレンドが継続する場合には有効ですが、相場が急変する場合には十分に機能しないことがあります。
②ボリンジャーバンド分析
ボリンジャーバンドは、移動平均線の上下に一定の標準偏差を加えて上下にバンドを描くことで、価格の範囲を表現するテクニカル指標です。
一般的に、バンドの幅が狭いほど相場が静かであり、幅が広いほど相場が荒れていると言われています。
価格がバンドの範囲内で動く場合、トレンドは継続していると判断されます。
■価格がバンドの上限を超えた場合=「買われすぎ」
売りのサインと解釈され、そこから売られて、価格が下がることがあります。
■価格がバンドの下限を下回った場合=「売られすぎ」
買いのサインと解釈され、そこから買われて、価格が上がることがあります。
また、価格がバンドの範囲外にいる場合は、相場の転換を示唆していることがあります。
そのため、一般的には、価格がバンドの範囲外に出た時には、相場の転換の可能性が高くなっているとされています。
この分析手法は、価格変動のボラティリティを視覚的に理解することができるため、トレードのタイミングを判断するために有用です。
③オシレーター系分析
オシレーター系分析は、価格変動の勢いや速度を分析する手法です。
オシレーターは、過買いや過売りの状態を示す数値を計算することができ、トレンドの転換点を予測することができます。
代表的なオシレーターとしては、RSI(相対力指数)やMACD(移動平均収束拡散)などがあります。
70%以上=買われすぎ⇒値段の価格が下がる
30%以下=売られすぎ⇒値段の価格が上がる
RSIが70を超えると、相場は過買い状態となり、下落の可能性が高まると考えられます。逆に、RSIが30を下回ると、相場は過売り状態となり、反発の可能性が高まると考えられます。
④フォーメーション分析
フォーメーション分析は、価格変動のパターンを分析する手法です。
例えば、価格が上昇し続ける場合には「上昇トライアングル」が形成されることがあります。
⑤ボリンジャーオシレーター分析
ボリンジャーオシレーターは、ボリンジャーバンドの上限と下限の間で、価格がどの程度変動しているかを示す指標です。
この分析手法では、過買いや過売りの状況を示す数値を読み取り、価格の反転ポイントを予測することができます。
テクニカル分析の実際のやり方・方法
では、テクニカル分析を実際にやる場合、どうやるのか?簡単にご説明します。
今回は上記で紹介した3つのテクニカル分析手法を使って価格考えてみてください。
①トレンド系分析:移動平均線を用いて行う
②ボリンジャーバンド分析:上下の雲を見ながら分析
③オシレーター系分析:RSI(相対力指数)が70%以上、30%以下を見て判断
例:BTCの価格はこの後どうなる?上がるか下がる?
こちら実際のビットコインのチャートになります。
ヒントは、下記の①②③④になります。
①短期の移動平均線が中期の移動平均線を上向きに超える⇒買いのシグナル
②短期の移動平均線が長期の移動平均線を上向きに超える⇒買いのシグナル
③ボリンジャーバンドが下限を下回る=売られすぎ⇒この後上昇
④RSIが30%以下=売られすぎ⇒価格が上がる
というわけで、①では様子見でしたが、②で価格が上がる傾向が出てきて、③と④で様々条件が揃ったところで、買いを入れると綺麗に上昇しました。
その後、また価格が下がるポイント(赤丸の部分)が出てきたので、そこで利益確定という感じになります。
このようにしてテクニカル分析でも様々な条件が重なったところで行うとうまくいく場合が多いです。
これで下がる場合もありますので、きちんと損切り設定はしておくのが重要です。(損切りは基本的に資金の3%〜5%で設定が推奨)
仮想通貨でテクニカル分析に意味ない?3つの欠点とは?
テクニカル分析を使うことである程度の動きを読むことができるために多くの投資家がテクニカル分析を使っています。
しかし、その一方でテクニカル分析に意味はないという人もいるのが事実です。
なぜ意見が分かれているのか?
テクニカル分析の欠点、そして落とし穴についても解説します。
①過去のデータに基づく予測
テクニカル分析は、過去の価格変動データに基づいて将来の価格変動を予測するため、過去と異なる状況や予測できない要因がある場合、正確な予測を行うことができません。
例えば、地震など大きな自然災害が来た時やコロナの時も最初は何が起きたのか理解できないトレーダーもいました。
そういった自体が起き、今までのパターンが繰り返されない場合、正確な予測を行うことができなくなります。
②ラインを引く場所、期間で意見が分かれる
テクニカル分析では、人為的にトレンドラインやパターンを作成することがあります。
この場合、様々な投資家やトレーダーによって異なるトレンドラインやパターンが作成され、同じチャートを見ても意見が分かれることがあります。
例えば、Aさんは1年でチャートを見ているけど、Bさんは10年単位でチャートを見ていたら見えるものも変わってきます。
③過度の依存
テクニカル分析を過度に依存することがあるため、価格変動以外の市場要因を見落としてしまうことがあります。
例えば、以前まではアメリカの金融市場とビットコインは相関性がありましたが、最近ではその相関性も薄れてきております。
どちらかというと、ビットコインとゴールド(金)の方が相関性が高まってきています。
このように市場はどんどん変化し、外部要因も変化するのでそれに対応するために、常に最新の市場情報やニュースにも注意を払うことが重要です。
初心者の方はグリッドトレードもおすすめです。
まとめ:自分に合ったテクニカル分析手法を見つけるのが大事
いかがでしたでしょうか?
仮想通貨のテクニカル分析は、トレーダーが価格動向を予測するために使用しており、検証を繰り返すことで今後の価格の動きが見えるようになってきます。
しかし、多数のテクニカル指標や分析手法が存在し、初心者にはどの手法を使えばよいのか混乱することがあります。
自分に合ったテクニカル分析手法を見つけるためには、様々な手法を試して自分に合ったものを見つけることが大切です。
また、市場参加者の意見や経験などを参考にすることも重要です。
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