経済ビジネス

米金利と米国株の相関性、暗号通貨はどう動くか?

金利政策と株価の相関性

今年に入り大きく下落した米国株ですが、過去40年を振り返ると基本的には上昇を続けていました。

下記グラフは1980年からのものですが、ITバブル崩壊、リーマンショックでの下落はありますが、大きな目線で見た場合、継続的に大きく上昇し、更に上昇が加速したことがよくわかります。

なぜ米国株は上昇を続けていたのか?

これを理解しておかなければ、今後の株価を読み解く上でも、大きな投資のタイミング・流れを読み間違えることになります。

■米国株が40年間上がり続けた理由はどこにあるのか?

答えはシンプルで、

・利下げが行われたこと
・金融緩和が行われたこと

にあります。

アメリカの長期金利のチャートを見てみると1981年を頂点にそこから40年下がり続けていることがわかります。

1970年代のアメリカではインフレ率が高止まりしており、金融引き締めを行なっていました。金利を上げ続けていたのです。

インフレファイター:ボルカー氏

インフレファイター」として知られるポール・ボルカー氏が米連邦準備制度理事会(FRB)の議長に就任した1979年当時、FRBは信用失墜の危機にありました。

根強い物価上昇圧力に加え、第2次石油危機の勃発を背景に、消費者物価上昇率は前年同月比で2ケタ台に達していました。人々は、FRBの物価コントロールの能力に疑問を抱き始めていました。

1979年8月にボルカーFRB議長が就任すると、すぐにインフレ対策を発表し、インフレ退治に取り組むところとなりました。

その中で、米経済は1980年1月からリセッションに突入し、CPI(消費者物価指数)の対前年比上昇率も、同年3月の14.8%でピークアウトしました。そして利上げも同じタイミングで終了となったのです。その後、アメリカの金利は今年に入るまでずっと下がり続けてきたわけです。

金融緩和政策が米株価を押し上げた!!

1981年からの40年以上の金融緩和が、アメリカの株価を支え続けてきたと考えておく必要があります。

ITショックやリーマンショックのような事態になっても、長期的な株安にならなかったこともシンプルな理由があります。即座に金融緩和を行なって市場にじゃぶじゃぶお金を投じ、株式市場を新たなバブルを作り上げたからです。

今年に入りFRBは金融引き締めを行ってきました。インフレ率は6月、7月がピークだと考えていますが、高止まりが続く可能性も高いと考えられます。

利上げの最中は株価は低迷するリスクも高い

その場合、FRBはまだまだ利上げを続けることになりますので、利上げの最中は株価が大きく上昇する可能性は低く、低迷するリスクも高いと考えるべきでしょう。

そして、金融引き締めを行っていますので、市場にお金をばら撒くのではなく、市場から資金を吸い上げていますから、これも下落要因として考えるべきです。

ただし、高いインフレ率の中でも企業はそのコストを製品に転嫁し、企業業績が成長を維持できれば話は別です。成長する銘柄は買われていくと考えられます。銘柄選定が重要になります。

一部の専門家は米株の長期的な下落を予測していますが、経済が大きく落ち込むようになればスタグフレーションになるリスクも高いですが、その時点では大きな金融支援策が行われ、新たなバブルがそこから発生すると予想しています。

アメリカは基軸通貨であるドルを幾らでも刷ることができます。世界がドルを求めています。自国経済の都合の良いように紙幣の流通をコントロールできるわけです。極端な経済悪化よりも、紙幣をばら撒き経済安定化を最終的には選択するでしょう。

金利政策と暗号通貨市場

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