アメリカの新型コロナウィルスによる被害は世界最大
アメリカでは、新型コロナウィルスによる被害は世界で1番となっています。
直近のデータはこちら(4月29日時点)
世界全体
・感染者数:3,117,204名
・視野数:217,193名
米国(1番被害が大きい国)
・感染者数:1,012,583名
・視野数:58,355名
判断材料として2番目の被害の国
スペイン(2番目に被害が大きい国)
・感染者数:232,128名
・視野数:23,822名
実に世界300万人の感染者数のうち100万人と3分の1をアメリカ人が占めています。
この数字からも被害は世界最大であり、2番目のスペインとの差も段違いだというのが見て捉えられます。
アメリカはインフルエンザも流行しており、それと重なったとも考えられますが、常に早い対応を行っていた印象があります。
各州ロックダウンによる措置や政策も打ち出していますが感染と同様に懸念されるのが失業者数です。
アメリカの現状を見てみましょう。
異常な数字、アメリカの失業者申請数
失業者を知る目安の指標として、毎週木曜日に「米新規失業保険申請件数」というものがあります。
簡単に説明しますと、どれだけの人が失業保険に申請したか?が分かります。
もちろん平時でも発表されている指数ですが大体ここ1年の直近の数字は20万件ちょっとでした。
毎週20万件。
これを頭に入れておいて下さい。
衝撃の日となったのが3月26日です。
過去最多の328万件に急増。
これを皮切りに翌週、翌々週と悪い数字が並びます。
4月2日:665万件
4月9日:661万件
4月16日:525万件
異常な数字です。
ここ1カ月での申請件数は合計約2200万件です。
新型コロナウイルス感染拡大に伴う経済活動停止で、過去10年間に創出された雇用が事実上全て消失しました。
3月のアメリカ株は大暴落
3月は株価が大暴落しています。
正確には2月24日からアメリカ株の暴落は始まっています。
新型コロナウィルス懸念がささやかれる中でも2月のアメリカ株は好調に過去最高水準を記録していました。
投資家心理としてはアジアの風邪程度で考えていたのでしょうか。楽観視されている中での大暴落劇となりました。
サーキットブレイカーは4回も発生
1987年のブラックマンデーでの株価大暴落を教訓にサーキットブレイカー制度を導入していましたがそれが初めて発動されました。(※サーキットブレイカーとは売りが売りを呼ぶ心理を冷やす為に一時的に株式市場の取引をできなくします。)
プログラム売買による売りの加速抑制にもつながります。
ただ、そんなサーキットブレイカーは4回も起こりました。
異例のサーキットブレイカーが初めて発動されてから4回です。今がどれだけ異常かということです。
株価が暴落するということは企業にとってはマイナスな要因です。
各地で国民による抗議デモが発生
株価の暴落、失業者。決してアメリカにとっては良い状況とは言いきれません。
ロックダウンの中で不安、不満を感じ始めた国民による抗議デモが各地で起こりました。
これ以上経済を止めていて大丈夫かという抗議です。
しかし、これに対してトランプ大統領はTwitterで称賛しています。
有事でもトランプ大統領のリーダーシップは健在
今回の不測の事態で各国の大統領、首相の判断が問われました。
有事の際のトランプ大統領の行動力は日本から見ていても素早い行動に見られます。
そして、なんとしても国民を守るという常日頃の信念「アメリカ・ファースト」はここでも国民には届いているのではないでしょうか。
初動の遅れなどがアメリカの事態を悪化させたのではないかとの指摘もありますが、僕はそうは思いません。
理由は、武漢で新型コロナウィルスが発生した際に直ちに国民を連れ帰り、軍施設に隔離しました。
日本はその頃、中国の来訪を受け入れインバウンドや4月への中国習近平国家主席の国賓召喚の予定変更はないと報道していた頃です。
現在日本が大事に至らない理由をあげるとしてもリーダーシップとは言い難いところがあります。
しかし、アメリカの場合はトランプ大統領以外が指揮をとっていたらどうなっていたか。
非を認めた後の行動の切り替えは健在でした。
アメリカはトランプ政権誕生からずっと好景気
2016年トランプ政権誕生からなんといっても好景気がアメリカを支えていました。
株価はもちろんのこと国民の雇用も改善されており、これは立派な功績と考えています。
好景気に要因としては緊縮財政から財政出動、そして増税から減税の動きと真逆の政策を打って出て厳しい状況下でまず国民の暮らしを豊かになる方法が考えられています。
今回の新型コロナウィルスのロックダウンの際もまずは国民そして企業に対しての支援を先行させました。
国民でいえば1人あたり13万円ほど、子どもで5万円の現金給付(年収800万円以下世帯)、中小企業にたいしては、給与保障プログラムで手厚い支援を行っています。
給与保障プログラムは資金が枯渇しましたが、さらに議会で増額を通すスピード感です。
ちなみに日本は緊急事態宣言が4月7日に発令、4月29日現在、現金給付もまだそして雇用調整助成金に至っては10万を超える問い合わせの中で通ったのがわずか60件という驚きの数字です。
リーマンショック、世界恐慌も教訓に
米国の危機感は、2008年リーマンショックそして1929年世界恐慌があるかもしれません。歴史は繰り返す。
リーマンショックは米国を中心に広がりましたし、その後失業者は街に溢れました。世界恐慌も同様です。
これらの教訓を活かしてまずは国民をなんとかしようとする姿勢が全面に出ているように見受けられます。
失業者数は増えていますが、今後雇用プログラムにも期待できるのではないでしょうか。
深刻化するであろ米中問題、注目の大統領選
そんな中気になる点が2点あります。
まずは中国との関係。
中国や中国に対する忖度がひどいというWHOを相手にバッシングを繰り返しています。
これは2019年にも発端した米中貿易問題の続きのように中国を目の敵にすることは間違えありません。
アメリカだけでなく世界各国も同様の動きは出るでしょう。
そして、最後に2020年11月3日に大統領選挙が控えています。
新型コロナウィルスの影響は出るかは不明ですが民主党のバイデン氏との戦いです。
バイデン氏が大統領になると中国に対する圧力は弱まる可能性がありそれはそれで誰も声を上げなくなります。
今後はなんとかバイデン氏を持ち上げなければいけないという中国寄りの勢力が強まるということも考えら、アメリカだけの事では済まない選挙となってきています。
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