2020年国内総生産、落ち込み
みなさんの2020年の収入の影響はどうだったでしょうか?2020年失われたGDPは、22兆円。これを単純に国民一人当たりの所得として計算すると、約17万5千円の減少です。4人家族の世帯でいえば、約70万円の所得が失われたことになります。
平均の数字ですので、全く影響がないという人がいれば、その反面もっと酷い状況にある人がいるということです。どちらにしても、コロナ禍で追い込まれた家計。政府の補償は、現時点で雀の涙程度であてになりません。
今回は、そんな中、家計の見直しポイントについて解説します。
大きな支出から見直す
家計見直しのポイントは、なんといっても支出の多い部分を見直し、思い切って行動する必要があります。あなたの家計の中で、支出額の大きな順にピックアップしてみてください。
・住宅ローン
・車のローン
・保険
・外食、娯楽費
これら全てにおいて、手放す行為は拒否反応がおきます。人は、今の状態を維持したいという心理が働くからです。ただ、ここは思い切って行うことで一気に家計がラクになる可能性があります。
例えば、車のローンですが、車を所有している方はなぜ所有しているのか?そもそも必要なのか?必要であれば、その車のランクを維持する理由はなにか?など現状に疑問をぶつけてみてください。意外と「地方だから買い物以外は使わない」や「たまに家族で外出するためだけに大きな車を買っている」などのポイントが出てきます。
いくらでもお金があるのであれば問題ありません。しかし、そこを捨てる、必要性があるなら車のランクを落とすなど見直すことが重要です。車に関しては、ガソリンや税金・メンテナンスなど、支出面ではかなり大きなウエイトをしめています。
完全失業者数増加、今後に備える
あまりピンと来ていない方も、現在の日本経済や雇用の現状を把握しておく必要があります。米FRBは19日に、半期に一度の金融政策報告書を発表しました。
日本も同様ですが、コロナワクチンによる将来への期待が広まる一方で懸念されているのが、企業倒産。企業借入金は「歴史的な高水準近辺」で、今後は中小企業に加え、一部の大企業の破綻リスクが強まっていると警戒を示しています。
日本は新型コロナウイルスの影響は少ないものの、経済成長は2021年は期待できないとの試算が、IMFより出ています。現時点融資で持ちこたえているように見える企業や、2回目の緊急事態宣言で倒産ではなく、廃業を選んだ経営者もいます。倒産は、借りていたお金を返せない状態になることですが、廃業はその前に撤退するという考え方です。
日本政府は、大規模な財政出動をしているとしていますが、多くは融資です。無利子とはいえいつかは返す必要があります。それを現段階で判断し、借りたお金を返し廃業を選ぶという考え方もある、そうなると当然雇用は失われます。業種によって大きな差がありますが、自身が働いている企業はどういう状況にあるのか?常に把握しておく必要はあります。
日経平均株価3万円突破
日経平均株価は30年ぶりに3万円台を突破し、経済は大丈夫なのではないか?と考える人もいるでしょう。また、逆にこれだけ日経平均株価は上昇しているのに少しも生活がラクにならない、そう考える人もいるでしょう。
米国株も同様ですが、金融緩和の影響で上昇しているといわれますが、それプラス株価は、「将来を見据えた動き」をするといわれています。ですので、コロナが収束した未来を現在の株価は織り込んでいるという状況です。しかし、その織り込みが裏切られた場合は注意が必要です。
日経平均株価は日銀が買い支えているといわれますが、多くは海外が買っているとう状況です。さらに重要なのは、日経平均は大手企業のみです。それは、日本全体でいえば残りの99%の中小企業は含まれていないということから、株価=日本経済の全てを判断する材料には、あまりなりません。
計画的な積立投資はオススメ
以上から、家計の大きな見直しは追い込まれる前に意識的に行っておく必要があります。ここ1年全く変化がないのであれば問題ないとも考えられますが、どのタイミングで我が身に襲いかかるかなど誰にもわかりません。
大手航空業界、ANA・JALで働く人は、今は全く違う企業に派遣されて働いています。家電量販店や巫女など様々ですが、こうなることを誰が予想できたでしょうか?自分は今大変な飲食店や観光業界ではないから大丈夫、と腹を括りすぎないことが必要ですし、新型コロナだけでなく震災リスクも毎年ありますので、この辺りも意識したいところ。
そして家計を見直して、積立投資など資産を構築しておくことで、将来的に優位になることもあります。毎月の支出3万円を見直し、3万円の積立投資に変えることも選択肢の1つとして検討してみるのもいいですね。
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