恐慌特集

【 日本危機 】コロナ収束後も日本だけ経済成長しない理由

10-12月期のGDPが発表

2020年の10-12月期のGDPが発表されました。これは、2020年の10月から12月のGDP、国内総生産ですが、どう見ればいいのか?といいますと、「その時期の日本人の総所得」と考えて見てください。

GDPは「生産」の合計、「支出(需要)」の合計であり、「所得」の合計になります。GDP三面等価の原則です。だからといって、急にみなさんの所得が上下することはないと思いますが、GDPが発表されたときは、日本経済の全体像を見ることができます。今回の発表は、対前期比で+3%、年率換算で12.7%増、2期連続のプラス成長となっています。

しかし、これで「経済回復してるのか」と読み解くのは大きな間違いです。GDPの現状と日本経済の今後の厳しい状況について解説します。

20年通年は4.8%減と11年ぶりのマイナス成長

先ほどの対前期比で+3%というのは、2020年の4月-7月と比べてということです。これは、当然プラスになります。理由は、4月になにがあったでしょうか。緊急事態宣言です。これで、日本経済はストップした状況となりました。

逆に10月-12月はなにがあったでしょうか。GoToキャンペーンです。これらの時期を比較してプラスになったということです。
今回、重視すべき点が、” 20年通年は4.8%減と11年ぶりのマイナス成長 “ ということです。11年ぶりのマイナス成長とは、リーマンショック時以来の落ち込みということになります。2009年に次ぐ、統計史上2番目のマイナス幅となっているということです。

2020年1年間で消滅したGDP、22兆円

2020年のコロナ禍で失われたGDPは22兆円です。これは、国民の所得が22兆円減ったと考えて見てください。コロナ禍で厳しい状況に陥った方、逆にコロナ禍を利用して所得が増加した方とさまざまでしょうが、単純平均で国民1人あたり ” 約17万5千円の所得が消滅 ” したことになります。

日経平均は実体経済、国民の所得動向と乖離して、30年ぶり3万円台を突破しています。ここで資産に余裕がある人は、投資でさらに増える仕組みが出来上がり、今まで以上に大きな格差が生まれてきています。株価がここまで乖離しているのは、戦後初です。

2021年1月-3月期は確実に厳しくなる

次回のGDPは、現状を見れば予想はつきます。緊急事態宣言下での落ち込みの影響が出て来ます。日本総研の試算によると、1月7日からの1カ月でのGDPの落ち込み予想は2兆円。2月の延長で追加で4.1兆円となっています。

2020年に続き、2ヶ月だけで国民の総所得は、GDPが6.1兆円落ち込みますので、1人あたり約4万8千円の所得喪失となります。これが見えにくいのが、なんどもいいますが、格差が出ているためで、そう感じない人もいます。しかし、そういう人がいればいるほど、一方で非常に厳しい状況に陥っている人がいるということです。

2020年の自殺者数は11年ぶりに増加しています。これは先ほどのGDPの落ち込みと一致します。自殺者数は、GDPと比例しやすくなっています。人口10万人当たりの自殺者数(自殺死亡率)は、16.6人となっています。

子供の自殺も深刻です。2020年の全国の小中学生と高校生の自殺者数は前年比140人(41.3%)増の479人。過去最多を更新しています。全てが経済の悪化とはいいきれませんが、少なくとも経済の悪化が大きく影響を与えていることはいえます。

菅内閣は、麻生内閣の再来か

政府の政策はどうでしょうか。まず緊縮財政から抜け出していません。菅首相は、このタイミングで消費税増税を匂わすような発言をされており、尋常ではありません。消費税は、国民全体から徴収しますので、税収としては、安定します。しかし、平等に徴収するということは、コロナ禍で所得格差が出ている中でさらに苦しむ人がいるということです。

麻生内閣は、リーマンショック後に民主党政権へ、政権交代となりました。菅内閣の政策を見る限り、直近のコロナ不況を乗り切る大規模な財政出動が見られず、国民の生活が見えているのかと疑問に思います。わかりやすい内容でいえば、特別定額給付金です。4月の緊急事態宣言下で10万円を配ったきりです。

米国では、1,000ドル、600ドルと給付し、1,400ドルの給付も始まりそうです。米国イエレン財務長官は、コロナ禍では、「経済出動は思い切りやるべきだ」と話されており、米国はインフラにも財政出動しています。コロナ収束後一気に経済が回復する土台が出来上がっています。当然日本でも国土強靭化や構造改革などに予算が出ていますが、コロナ対策の予算が十分には見えません。

IMFが見据えた世界各国の成長

国際通貨基金(IMF)が、2021年の世界経済成長率見通しを上方修正しています。これはコロナワクチンへの期待が大きいですが、日本の成長はどうでしょう?IMFが予想して世界の先進国と比較して見ましょう。

・米国:5.1%
・ユーロ圏:4.2%
・英国:4.5%
・中国:8.1%
・インド:11.5%
・日本:3.1%

いかがでしょうか。世界成長見通しです。これは、日本のメディアでは報じられていません。新型コロナウイルスの感染で大打撃を受けた米国や欧州よりも成長率の低さが出ています。

日本が成長せず、海外に買われる未来

このような状況下で増税などを検討し、財政出動を徹底的にせずにいると日本は衰退します。そして、企業は生き残りのために買収をされ、米国企業や中国企業の傘下に入らざる得ない状況が出てきます。

米国で大きく成長しているGAFAなどは、買収に買収を繰り返し巨大化しています。日本経済、企業が弱体化すると優秀な技術や人材を欲しいと思うのが普通の考えではないでしょうか。

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Hatanaka
Hatanaka
投資歴16年。過去には様々な投資案件を行ってきており、為替FX、暗号資産(仮想通貨)分野に精通しており、現在は、トレーダー講師としても活躍中。
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