投資

【 投資と税金 】為替FXトレーダー必見・国内FX海外FXの大きな違い

FXトレードブームと脱税

2007年頃から第一次FXブームがありました。当時は、情報があまり浸透していない中、「ミセスワタナベ」といって、海外勢から食い物にされる日本の個人投資家が続出しました。その多くは、サラリーマンや専業主婦などいわば、投資の素人の参入です。当時、僕もその中の一人で、その時期にFXトレードを始めました。

FXトレードは、やるかやられるかの世界。そんなこともよく分からずに、ルールも不明瞭な中、トレードを行うと突然の急落や急騰に損失が膨らみ、損切りが出来ない状態になり、あえなく退場。。。FXトレードをする人の9割は勝てないとよく言われますが、今、その言葉は当時に比べてよく分かるようになりました。勝てる前に諦めて撤退する人も多いです。ただ、そんな中でも自らのルールを決めて、淡々と稼ぎ、当時でいえば国内でもレバレッジが高い中で、大きな資産を築く個人のトレーダーも出たのも確かです。

しかし、その人たちは、税金にたいして知識があったでしょうか。答えはNOです。今回は、税金にたいしての内容を記載しますが、あくまでも知識として捉えていただくことが目的です。最終的に専門家(税理士・税務署)の見解をしっかりと委ねることをお勧めします。

罰金5億を即支払った「脱税主婦:池辺雪子」

脱税で有名なのが、専業主婦トレーダーの池辺雪子さんです。今は証券会社のセミナーや、本の執筆など幅広い活動をされています。僕自身も彼女のセミナーは聞きに行ったことがあります。そんな池辺さんが一躍有名になったのが、2007年春。脱税の容疑で起訴され、同年夏、執行猶予刑が確定しました。税金を納めていなかったということですね。

しかし驚いたのが、約5億を全て即金で支払ったということです。これが一斉にマスコミで報じられ、時の人となりました。投資家としての腕はあったが、税金にたいしての理解が浅い、いや当時の情報でいえば、それを理解している人は個人投資家では殆どいなかったのではないかと考えられます。

サラリーマンや専業主婦ならなおさら税金にたいしての意識が薄まるのは、会社が行なってくれるので、よほどのことがない限り、個人が税務署まで足を運び確定申告などする必要がないからです。しかし時代は変わり、投資だけでなく、個人で収益を上げる人が増える中、確定申告は周知されだしました。

国内FXと海外FXでは仕組みが違う

ここで抑えておきたいのが、国内FX口座を利用されている方と、海外FX口座を利用されている方では、税金の仕組みが違うということです。

その前に海外FX口座を利用されている方は、レバレッジなどに魅了されて、やられていると想定されますが注意点があります。それは、出金制限など、ある日突然かけられるリスクがあるということです。最近はあまり聞きませんが、過去には利益を大きく上げたら出金できないなど理不尽な内容もありました。

しかし、これに関しては金融庁は取り合ってくれません。海外は当然ですが、国内で金融庁の認可がおりていない取引所を仮に使っていたら同様にトラブルにたいしてリスクは高まります。リスクを理解した上で、海外口座を利用することが大切です。もちろん国内だから安心という訳ではありません。突然の口座凍結もありますし、その場合でも理由の説明も殆どされません。

国内FXの税金、海外FXの税金

国内FXの税金は一律となっています。国内の場合は、” 申告分離課税 “ に区分されています。どういうことかといいますと、FXの利益のみで税金を計算して、それにたいして申告が必要だということです。

税率は20.315%の固定税率です。100万円の利益が出れば、その中の20.315%、約20万円は税金として支払う必要があるということです。海外の場合はこれが変わってきます。海外FXは雑所得として区分され、” 総合課税” で課税されます。給与所得や不動産所得等、他の所得と合算した後に税金を計算します。これが国内と海外と大きな違いです。

所得税率に従うので195万円以下なら5%、4,000万円を超える所得なら45%と所得が増えるほど税率も上がってきますので、事前にチェックが必要となります。最近SNS上で、海外口座でFXをされている画像をアップされている方をよく見かけますが、どれだけの人が税のことを理解しているのか?疑問です。税金よりも、目先の利益を出すことに優先しがちですが、税の違いは覚えておいて損はないポイントです。

確定申告時期

確定申告時期ですが、個人と法人では違います。法人の場合決算時期がそれぞれ違いますので、決算から2ヶ月以内で申告が必要となります。多くの方は個人だと思いますが、個人の場合ですと、今年でいえば2020年1月1日〜2020年12月31日までの売買損益をまとめる必要があります。そして、2月16日〜3月15日までに税務署にて確定申告を行なってください。

現在はまだ8月ですし、これから収支が大きく変動する方も多いでしょうが、「20万円以上の収益にたいして税金がかかる」のはその通りなのですが、損失にたいしても申請することで、繰り越しが可能(海外は不可)となりますので、仮に2020年が損失で終わってしまっても、税務署に相談をしてみてください。

僕自身の経験ですが、損失を出した翌年に大きく利益を上げた年があり、前年の損失の件を伝えたところ申請が必要だったということを知らされ、結局利益を上げた年の分は全て、キッチリと税金を支払うことになりました。

知っていれば前年度の損失とある程度相殺される部分もありますので、ぜひこの辺はまめ知識として覚えておいてください。個人で3年、法人で9年繰越が可能です。税務署では、丁寧に教えてくれますので、長く投資をされるのであれば税金面も理解しておいて損はありません。

有頂天になって浪費する末路

池辺雪子さんの内容を取り上げましたが、彼女は利益をしっかりと残していたので税金を支払えました。しかし、大きく収益を上げた人の中には、税金を知らずに豪遊、豪遊で使ってしまい、税金を支払えない人もいました。

もちろんコツコツ返していくしかないのですが、一時的に大きな利益が出ても税金面を考慮して、必ず資産を残しておく意識は常日頃から持ち、自分で自分の首を締めないように注意したいところです。

*税金面は株、仮想通貨でも変わってきますのでご注意下さい。

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Hatanaka
投資歴16年。過去には様々な投資案件を行ってきており、為替FX、暗号資産(仮想通貨)分野に精通しており、現在は、トレーダー講師としても活躍中。
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