Coinbase(コインベース)、XRP取引を一時停止へ
リップルホルダーはもちろんのこと、暗号資産業界が注目していたのが、米証券取引委員会(SEC)が12月22日付で、米リップル社が取り扱う仮想通貨「XRP」を有価証券とみなし、投資家保護に違反したとして提訴した件での各暗号資産取引所の対応です。そんな中、大注目していたのが、米大手暗号資産取引所Coinbaseです。
Coinbaseの対応次第では今後、業界全体の動きも変わるといわれていましたが、XRP取引は段階的に制限を行い、2021年1月19日に全面的に取引を停止すると発表しました。これで今後リップル(XRP)はどうなるのか?について解説します。
なぜ、Coinbaseに注目が集まっていたか?
米証券取引委員会(SEC)が提訴した件で、なぜCoinbaseは注目されていたのか?というとCoinbaseは、米証券取引委員会(SEC)でのIPOを控えています。Coinbaseは、通常の新規株式公開(IPO)ではなく、ダイレクトリスティング(直接上場)による株式公開を模索しておりそのためには、米証券取引委員会(SEC)の壁を乗り越える必要があります。
SECがCoinbaseの上場計画を承認すれば、暗号資産(仮想通貨)の支持者にとっては大きな前進となるが故に注目が集まっていましたが、そんな中でのXRPの件。Coinbaseからすると「踏み絵」を渡された気持ちではないでしょうか。
XRPについての規制を行わない限り、普通に考えればSECが承認をする見込みはないと考えられる中での取引停止。当然の対応といえば当然といえます。そして、Coinbaseは8年前の2012年6月に米カリフォルニア州で設立し、全世界32ヶ所で展開されている大手暗号資産取引所です。
その影響力は大きく、IPOが承認されれば業界自体にとっても非常にポジティブな内容になることは間違いありません。ですので、このタイミングでのXRPの対応は他の取引所以上に注目されていました。
他の取引所の動向
では他の主要暗号資産取引所の動きは?といいますと、やはり停止が続いています。
・Bitstamp
・OKCoin
・Coinbase
世界でXRPへの対策、風当たりは強くなってきているのが現状です。日本国内でも一部停止などの対応が出ていますが、継続的にサービスを提供する取引所もあります。
対応が分かれる、日本国内の取引所
Coinbaseの対応で、今後動きに変化出る可能性はありますが、12月24日時点での国内取引所の対応は以下の通り
XRPの取扱いを停止、サービスの変更等の対応をとった取引所
・フォビジャパン
・ディーカレット
・GMOコイン
・楽天ウォレット
・コインチェック
・BITMAX
・DMMビットコイン
継続的にサービス提供中
・FXcoin
・TAOTAO
・Bitbank
・Liquid
・BITPOINT
今後対応に変化があると思いますが、現時点での国内取引所の対応です。
Coinbaseの件でXRP下落再開、ビットコインは?
大手取引所Coinbaseの今回の発表により下落し、その後少し反発していたXRPは、再下落を見せています。11月末に80円台を超えていましたが、その後SECの提訴の件で暴落、そして今回のCoinbaseの停止報道を受けて再下落し、12月30日時点で20円台前半とわずか1ヶ月で4分の1の価格となっています。さらには3月のコロナショック時に下落した価格に迫る勢いです。
対するビットコインは、コロナショック時が1BTC=約44万円、現在は約280万円台と6倍以上となっており、今回の件で乱高下はあるものの強い展開となっています。
SBIホールディングス、北尾社長は強気
SBIホールディングスは、リップル社に出資しており日本でのリップル人気の火付け役ともいえますが、今回の件で強気の発言をされています。
「日本の金融庁はXRPが証券ではないと既に明言している」
これは、金融庁との忖度も見え隠れする内容に個人的には捉えられますが、米国の流れに世界がどう反応するかは注視すべき点で、北尾氏の発言を鵜呑みにはできません。米国は禁止で日本はOKという流れでは、業界全体の成長を考えると鈍化すると考えられますので、XRP淘汰の動きか残る動きか、どちらにしても足並みが揃うのが妥当で自然と考えます。
いずれにしてもSECの動きによって、XRPが暗号資産の中で大暴落劇を今回しているのが現状ですので、仮に取引をする際はリスクを理解した上で慎重に行う必要があります。
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