ARMがNASDAQに上場となり、株価は大幅に上昇しました。
終値はIPO価格の51ドルを約25%上回り、初日の取引は56.10ドルで始まった後、63.59ドルで取引を終えています。
本記事では、このあとアーム株がどうなるのか?適正価格について競合他社と比較検討して考えてみました。
ARMとはどのような企業なのか?
ARMは半導体設計大手企業ですが、AI関連の新規上場銘柄として期待されています。
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今回、戦略投資家として下記のように著名企業が出揃いました。
・アップル
・エヌビディア
・インテル
・サムスン電子
・アルファベット傘下のグーグル
・AMD(アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(アメリカの半導体企業)
・ケイデンス・デザイン・システムズ(半導体開発用ソフトウェア企業)
・シノプシス(電子系設計ソフトウェアを開発・販売する企業)
アームはスマートフォン市場をほぼ独占しており、今後に非常に期待が持てます。
ただし、アームには競合がいくつかあり、そちらの動きにも注意が必要です。
アームの競合各社
NVIDIA Corporation (NVDA)
概要: NVIDIAは、グラフィックスカードのリーディングカンパニーとして知られ、近年はAIやディープラーニング向けのハードウェアも手がけています。
主要製品: GeForce、Quadro、Tesla、Jetsonなど。
競合点: ARMとは、組み込みデバイスやAI向けのプロセッサ市場で競合しています。
Advanced Micro Devices, Inc. (AMD)
概要: AMDは、PCやサーバー向けのCPUとGPUを製造する企業で、特にゲームや高性能コンピューティング向けの製品で知られています。
主要製品: Ryzen、Epyc、Radeonなど。
競合点: ARMとは、サーバーやモバイルデバイスのプロセッサ市場で競合しています。
Intel Corporation (INTC)
概要: Intelは、世界最大の半導体メーカーの一つであり、特にPCやサーバー向けのマイクロプロセッサで知られています。
主要製品: Coreシリーズ、Xeon、Pentium、AtomなどのCPU。
競合点: ARMとは、モバイルデバイスや組み込みシステムのプロセッサ市場で競合しています。
Qualcomm Incorporated (QCOM)
概要: Qualcommは、スマートフォンやタブレット向けのプロセッサや通信チップを製造する企業です。
主要製品: SnapdragonシリーズのCPU、5G通信チップなど。
競合点: ARMとは、モバイルデバイスのプロセッサ市場で競合しています。
Apple Inc. (AAPL)
概要: Appleは、iPhoneやiPad、Macなどの製品を手がける世界的なテクノロジー企業です。近年は自社でCPUの設計も行っています。
主要製品: Apple Aシリーズ、M1チップなど。
競合点: ARMのアーキテクチャをベースにした自社設計のプロセッサを製造しています。
Taiwan Semiconductor Manufacturing Company Limited (TSMC) (TSM)
TSMCは、世界最大の独立した半導体製造サービス提供企業です。多くの半導体企業がTSMCを利用して、最先端のプロセス技術でチップを製造しています。ARMとの関係では、ARMの設計したプロセッサの製造を担当することが多いです。
Microchip Technology Inc. (MCHP)
Microchipは、マイクロコントローラ、アナログIC、フラッシュIPソリューションを提供する企業です。特に組み込みシステム向けのマイクロコントローラで知られています。ARMとは異なる市場や製品カテゴリで活動している部分もありますが、一部の製品ラインで競合することがあります。
Applied Materials, Inc. (AMAT)
Applied Materialsは、半導体製造装置のリーディングカンパニーの一つです。半導体の製造プロセスに必要な様々な装置や技術を提供しています。ARMとは直接的な競合関係にはありませんが、半導体産業のエコシステム内で重要な役割を果たしています。
Analog Devices, Inc. (ADI)
Analog Devicesは、アナログ、混合信号、デジタル信号処理(DSP)技術を中心とした広範な製品を提供する企業です。センサー、アンプ、フィルタなどのアナログデバイスや、デジタル信号処理器などを製造しています。ARMとは異なる製品カテゴリでの活動が中心ですが、一部の製品やソリューションで競合することがあります。
Broadcom Inc. (AVGO)
概要: Broadcomは、通信、ストレージ、ネットワークなどの分野で半導体製品を提供する企業です。
主要製品: 通信チップ、ネットワークスイッチ、ストレージコントローラなど。
競合点: ARMとは、特定の組み込みデバイスや通信デバイスのプロセッサ市場で競合しています。
競合各社の直近の収益状況
競合各社の過去1年の株価と収益率推移
Arm(アーム)の適正株価は?
ARMの通期売上高は、世界的なスマートフォン出荷台数の低迷が響き、26億8,000万ドルに落ち込みました。4─6月期の売上高は2.5%減の6億7,500万ドルです。
アームのAI分野においての収益実績はまだ未確定であり、今の収益は携帯電話向けに偏っていることを考えると、中国経済の不確定さ、スマホ販売の世界的不振を考えると、アームが伸びてくるには少し時間がかかるかもしれませんね。
ただし、下記のようにプラスのニュースもあります。
AppleとARMが2040年以降まで契約を締結
AppleとARMが2040年以降まで続くチップ技術関連の新しい契約を締結したことが判明しています。
提携各社との取り組みは長く継続しますので、逓増形ビジネスモデルとなると考えられます。
まとめ:アームの株価上昇は、5年・10年という長期的な視点で見るのが正しい
潜在的な成長性を考えても、アームの事業はその性質上、投資が実を結ぶまで数年かかるのはざらです。
アームの株価上昇に関しては、5年、10年という長期的な視点から見ていくのが良さそうです。
今回、AITRUSTでもアーム株は購入をしましたが、購入の方法はいくつかにわけて買うことにしています。
その詳細やさらに詳しいレポートは” GPT investors ” で公開していますので、興味のある方はチェックしてみてください。