過去最高値に近く
3月31日現在、ビットコイン価格は1BTC=640万円台で推移しています。本稿執筆時刻が早朝6時ですので、この価格もすぐに変化すると考えられます。というのも、3月25日の時点では、1BTC=550万円台でした。わずか数日で90万円幅の上昇をしています。
仮想通貨取引に慣れている方からすれば、慣れた話ですが、変動幅の大きさは魅力的でもあり、リスクでもあります。ただ、今回はどちらかといえば出揃っている「好材料」について、明日からの新年度、4月以降のビットコインの展望を解説します。
見事に反転「満月」
こちらでは、なんども満月・新月は変化日とお伝えしていますが、今回は3月29日が満月でした。新月(3月13日)後、下落していたビットコインが上昇に転じていることが分かります。満月・新月の前後の日に大きく転換する可能性があるということを覚えておくと、取引する際の指標となりますので、ぜひ意識されてみてください。
過去5年、4月は全て「陽線」
ビットコインは、バブルといわれたポジティブな時期やバブル崩壊、コロナショックなどネガティブな時期を乗り越えて今がありますが、4月のデータが魅力的です。それは、どんな時期であっても月足が陽線で終わっているということです。陽線とは、買い手が強い月になるということです。
・2016年:マイニング半減期・陽線
・2017年:仮想通貨バブル期・陽線
・2018年:バブル崩壊期:陽線
・2019年:あきらめ期:陽線
・2020年:コロナショック後:陽線
さらに興味深いのが、半減期が昨年2020年だったことです。2016年の半減期の翌年はビットコインバブルといわれた年で、急騰しています。2020年にかなり価格を押し上げたビットコインですが、半減期の翌年ということにも注目しておきたいデータです。
直近、1月・2月・3月のパターン
価格は上昇トレンドとはいえ、乱高下して上昇を続けています。ただ直近のパターンで興味深い内容があります。それは月末付近に価格が底をつけ、月半ば付近まで上昇しているということです。
1月27日底〜上昇⇒ 2月21日まで
2月28日底〜上昇⇒ 3月13日まで
3月25日底〜上昇⇒ 継続中・・
次の新月は4月12日ですので、この傾向が続くのであれば、少なくとも4月12日付近までの上昇を期待したいところです。まずは、過去最高値670万円台を上に抜けるか、に注目しています。
ドルインデックスとの相関関係崩れる
ビットコインはドルインデックスとの関係性が強かったのですが、現在はその関係性は崩れています。過去、ドルインデックスが上昇すればビットコインは下落、ドルインデックスが下落すればビットコインは上昇していました。
しかし、今は、ドルインデックスは上昇していますが、ビットコインも上昇しておりこの相関関係は成り立っていないという状況です。マーケットの課題は、その時、その時で変わることがありますのでこの変化にいかに気づき、その変化がいつ崩れたかをウォッチしておくことも大切です。
ビットコイン決済が盛り上がる
ここまでは、マーケットのパターン等をお伝えしましたが、それにプラスして、ビットコインの上昇要因に世界情勢は欠かせません。ネガティブ情報、ポジティブ情報とチャートパターンが一致したときに大きな力が発揮されることがあります。
この辺りでは、3月25日以降の上昇は、満月・月末要因・4月期待とプラスしてポジティブ要因がありました。それが、ビットコイン決済導入報道です。
3月29日
クレジットカード大手VISA、仮想通貨の一種で米ドルに連動するステーブルコインのUSDコインによる決済を認める方針を表明
3月30日
米大手決済企業PayPalが米ユーザーに向けて、仮想通貨によるオンライン決済を開始
どちらも、仮想通貨業界にとってはポジティブな内容です。PayPalでいえば、米国のユーザーは、PayPalの仮想通貨ウォレットにある資産を決済に利用することが可能となり、数百万以上のオンライン店舗で消費できる流れとなります。
受け取る側の店舗は現金で受け取りますので、仮想通貨に臆病な人たちも導入するハードルは高くありません。大手が仮想通貨決済の流れが出ると、他も追随してくる可能性は当然高くなります。
世界各国も意識
デジタルに関しては、世界の中央銀行も動かざるを得ない状況となっています。3月24日、25日に行われた米欧金融規制当局のオンライン会議では、仮想通貨やステーブルコインについて、規制面で協力していくことを確認しています。
日本では、日本銀行(日銀)が、3月26日に「中央銀行デジタル通貨に関する連絡協議会」を発足し、4月から実証実験を開始するとのこと。デジタル庁が今年9月に創設されますが、比較的消極的な姿勢に見える日本ですが、ここは食らいついていく必要があります。
徐々にデジタル化が進む中で、確実に仮想通貨は、マネロン等で、懸念されるポジションから「意識されるポジション」になっています。
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