心理的節目は、なぜ意識されるか
投資やトレードをする人の多くは心理的節目を意識しています。その理由は、まず分かりやすいからということがあります。日常生活にもこの心理的節目は多く存在します。今回は、そのキリ番、心理的節目がどう活用されているか?を解説します。キリ番とは、キリのいい数字のことをいいますので、心理的節目と同じと考えて問題ありません。
1ドル=105円、買い支え
ニュースでこんな内容を聞いたことはありませんか?「1ドル=105円には、GPIFによる買い支えが入るようです。」1ドル105円とは、キリがいいのか?これは、為替FXをされる方なら分かると思いますが、ドル円でいえば、105、15円、105、33円などの表記があります。円の単位ではない、「銭」の世界です。105、15円なら105円15鮮といいますが、もうすでにこれを見た時点で頭がフリーズされた方もいるのではないでしょうか?
” 105円なら分かる気がする “
もっとキリがいい数字でいえば、1ドル100円ですね。現在のドル円相場は、106円台ですが、仮に円高に今後進んで100円台に向かうとします。必ずと言っていいほど「100円で一度止まるでしょう!」別に預言者だからそういうのではありません。意識される” キリ番 ” だからなのです。
ビットコイン1BTC=10000ドルで頭打ち
ドル円同様、ビットコインドルでもキリ番は意識されています。個人的にかなり意識しているのが、” 1BTC=10000ドルの壁 “ ここ数年、ビットコインのチャートを見ていますが、この壁は分厚すぎます。10000ドルになると必ず頭を叩かれ下落します。何度トライしても10000ドルで頭打ち・・。
これを執筆しているのが、2020年6月中旬。仮にビットコインが10000ドルを超えることがあれば、一気に上昇していくでしょう。これは、僕は占い師ではありません、そして先のことを予測する相場師でもありません。ただ言えるのが、何度も止められている壁を抜けると大きく上昇していくということです。
6月は、何度かトライしていますが、10000ドルトライをして、抜けることが出来ずに下落しています。
大雑把な投資家が考えること
トレードなど、細かくレートやチャートをチェックして投資する人が聞いたら、信じられない話かも知れませんが、世の中の投資家には、ざっくりとした投資家も多く存在します。先ほどの1ドル100円になったら、買って、上昇して1ドル110円になったら決済(売る)みたいな感じです。
日経平均でも同様ですね。コロナショックと言われた3月には16000円まで大暴落しました。しかし、20000円まで回復、その後売り買いの攻防戦が起こり23000円、そしてそのキリ番を天井に下落しています。(6月中旬時点)
これらの数字を見ても、お分かりいただけるように非常にざっくりとした投資が行われているということです。そこでも重要なのが、「心理的節目」ですね。大雑把に投資する人はいちいち細かいレートを聞いてもピンときません。以前より上がったのか?下がったのか?それがどれくらいか?の数字としては、キリ番が使われることが多いです。
売り買いの攻防戦が行われている
心理的節目では、細かい売り買いの攻防戦も行われています。
買い手「ここを抜けたら更に上に上げてやる!」
売り手「ここだけは抜かさせない下げてやる!」
買い手勢と売り手勢の攻防が起こり、どちらか諦めた方が、敵側に回ることがあります。例えば、買い手で諦める人はどうなるでしょうか?
” 利確します “
買いの利確=売りですね。そこで売りの勢いが増すということです。このような攻防は日々起こっていますが、キリ番で注目して慣れておくと、チャートを見たときに「今、売り買いの攻防が起こっているのでは?」と判断することができるようになってきますので、是非意識してみてください。
心理的節目は、日常生活でも意識されている
「そこまで、キリ番って重要なのか?」そう、思われた方も実は、日常生活からキリ番はあります。知らない間に意識しているといっても過言ではありません。
成人式=20歳
還暦=60歳
結婚記念日=10周年など
会社創業=5年、10年、15年など
このように自然と無意識のうちにキリ番が入り込んでます。
投資にも影響、ゴトビ(ゴトー日)
商売や事務作業をされている方などは、ピンと来ると思いますが、ゴトビもキリ番ですね。
5日、10日、15日、20日、25日、30日
銀行決済が出やすい日です。給料や各支払い期日もこのような数字が多いのではないでしょうか。このゴトビ+で週末、月末、年末などが重なる日は、投資をする際に十分注意が必要です。決済する動きが出やすいからです。
このように、心理的節目であるキリ番を意識し、投資に盛り込むと投資にヒントをくれますので、全く考えていなかった〜 って方は、是非チェック材料の1つに入れて見てください。
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