過去24時間のマーケット動向

S&P 500

S&P 500は7,472.79、前日比0.37%安で引けました。原油安は本来なら株式に追い風でしたが、米10年債利回りが4.5%台に乗せたことで、株式バリュエーションへの警戒が勝りました。指数全体としては大崩れではないものの、AI関連の大型株が重く、上値の鈍さが目立つ一日でした。

ナスダック指数

ナスダックは26,166.60、前日比1.32%安と、主要指数の中で下げが目立ちました。Alphabet、Amazon、Meta、Microsoftなどの大型テックに売りが出たほか、SpaceXの債券発行観測もAI投資負担への警戒を強めました。AIテーマ自体は残っていますが、投資家の視線は「成長期待」から「資金調達と採算性」に移りつつあります。

米国10年債利回り

米10年債利回りは4.5090%、前日比1.30%上昇しました。米イラン協議進展で原油価格は下がったものの、Fedの高金利長期化観測が残り、金利低下にはつながりませんでした。今週のPCEインフレ指標を前に、債券市場は利下げ再開よりも、追加利上げリスクを意識する展開です。

ビットコイン

ビットコインは64,343.79ドル、前日比0.92%高となりました。米株、とくにナスダックが軟調な中でも、64,000ドル近辺では押し目買いが入り、下値を固める動きでした。一方で、ETFフローの勢いはまだ弱く、金利上昇も重しですので、本格反転というよりは短期的な自律反発に近い値動きです。

過去24時間の重要ニュース

米、イラン産原油取引を一時容認 原油安が市場の緊張を和らげる

米国はイランとの和平交渉の一環として、イラン産原油や石油製品の販売・輸送・輸入を一時的に認める一般ライセンスを出しました。期間は60日間で、銀行、保険、輸送関連サービスも対象に含まれます。イラン側がIAEA査察を受け入れ、ホルムズ海峡の自由通航を確保することが条件とされています。これを受けて、ブレント原油は80ドルを下回る水準まで下落し、インフレ再加速への警戒はやや後退しました。ただし、ホルムズ海峡のタンカー通行は回復し始めた段階で、平時の水準にはなお遠い状況です。市場にとっては好材料ですが、恒久的な合意ではなく、60日間の猶予期間にすぎない点は重要です。エネルギー価格の低下が続くかどうかは、次の協議と実際の船舶通行量で確認する必要があります。

AI大型株に利益確定売り AlphabetとSpaceXがナスダックの重荷に

米ハイテク株では、AI関連の大型銘柄に売りが広がりました。AlphabetはAI人材流出への懸念から大きく下落し、投資家はGoogleがAI開発競争で優位を保てるかを改めて問い始めています。SpaceXも上場後の高値圏から調整を続け、初の大規模債券発行に動いたことで、AI・宇宙開発関連の巨額投資負担が意識されました。これまで市場はAI投資を成長期待として評価してきましたが、今日は資金調達、キャッシュフロー、投資回収期間への警戒が前面に出ました。一方で、Micronなどメモリー・ストレージ関連には買いが入り、AI需要そのものが否定されたわけではありません。今の相場は、AIテーマ内でも「設備を買う側」と「設備を売る側」の選別が強まっています。ナスダックの下げは、AI相場の終わりというより、過熱部分の再評価と見た方が妥当です。

米金利4.5%台に上昇 PCE控え、株式バリュエーションに再び逆風

米10年債利回りは4.5%台に上昇し、株式市場の重しになりました。原油安はインフレ懸念を和らげる材料でしたが、Fedの政策姿勢は依然としてタカ派的に受け止められています。新体制のFedでは、利下げ期待よりも、インフレが粘れば追加利上げもあり得るという見方が残っています。今週はPCEインフレ指標が予定されており、債券市場はその数字を前に慎重姿勢を強めました。株式側では、S&P 500の益回りと10年債利回りの差が小さくなり、株式を持つリスクプレミアムの薄さが意識されています。これは特にPERの高い大型グロース株に逆風です。投資家としては、原油安だけでリスクオンと判断せず、金利が4.5%台で定着するかを見極める局面です。

英中銀、ステーブルコイン規制を緩和 デジタル通貨競争で米欧との差を意識

英イングランド銀行は、ポンド建てステーブルコイン規制の最終案で、当初より柔軟な枠組みを示しました。個人や企業の保有限度を設ける案を撤回し、代わりに1発行体あたり400億ポンドの発行上限を置く方針です。また、裏付け資産についても、短期国債で保有できる比率を引き上げ、中央銀行預金への拘束をやや緩めました。これは、英国の規制が厳しすぎると、米国やEUに対してデジタル資産ビジネスの競争力を失うという業界側の批判を反映したものです。一方で、英中銀は償還性、流動性、消費者保護を重視しており、完全な規制緩和ではありません。暗号資産市場にとっては、ステーブルコインが投機商品ではなく決済インフラとして制度化される流れを示すニュースです。BTC価格への即効性は限定的ですが、中長期では暗号資産市場の制度インフラ整備として注目されます。