チャットGPTが登場してからは様々なAIが出てきています。
その中でもGoogleが出資していて注目が集まってきているチャット型のAIツール「Claude」の開発企業、Anthropic(アンソロピック)について解説していきます。
Anthropic(アンソロピック)の概要
Anthropicは、OpenAIの元メンバーによって設立されたアメリカの人工知能(AI)スタートアップ企業兼公益法人です。
企業の理念として、責任あるAIの使用を掲げており、汎用人工知能(AGI)と大規模言語モデル(LLM)の開発を専門としています。
2022年後半から、GoogleはAnthropicに4億ドル近くを投資しており、AnthropicはGoogle Cloudとの正式な提携を発表しました。
会社名 | Anthropic(アンソロピック) |
設立 | 2021年 |
創業者 | ダリオ・アモデイ、ダニエラ・アモデイ |
本社 | アメリカ合衆国 カリフォルニア州 サンフランシスコ |
製品 | Claude |
ウェブサイト | https://www.anthropic.com/ |
Anthropicの歴史
Anthropicは、OpenAIの元上級メンバーであるダリオ・アモデイとダニエラ・アモデイ兄妹によって2021年に設立されました。
ダリオ・アモデイはOpenAIの研究担当副社長を務めていました。
アモデイ兄妹は、OpenAIとマイクロソフトとの協業に関しての方向性の違いからOpenAIを退職しました。
Anthropicでの主要製品は「Claude」
OpenAIのChatGPTに関与した元研究者で構成されたAnthropicは、Claudeという名前の独自のAIチャットボットの開発を開始しました。
Claudeは、ユーザーが質問やリクエストを送信し、詳細で関連性の高い応答を受け取ることができるユーザーインターフェースを持っています。
※2023年8月現在、登録はアメリカとイギリスのみでの先行登録のみでその他の国のユーザーへの登録は開始されていません。
Anthropicの強みとは?
Anthropicは、AIの安全性を最前線に置いた研究と製品を提供しています。新しいAIチャットボット「Claude」がベータ版として利用可能になりました。
Claudeは、迅速で能力があり、真に会話型のフレンドリーなアシスタントとして機能します。企業はClaudeを使用して、AIを活用してビジネス価値を解放することができます
様々な記事を公開中
Anthropicは、AIのフィードバックからの無害性に関する「Constitutional AI」というトピックについての記事を2022年12月15日に公開しました。
また、2023年3月8日には「Core Views on AI Safety: When, Why, What, and How」というトピックに関する33分間の記事を公開しています。
本社はサンフランシスコで様々な経験を持つメンバー
Anthropicは、サンフランシスコを拠点とするAIの安全性と研究に関する会社です。
彼らの多分野にわたるチームは、ML、物理学、政策、製品などの分野での経験を持っています。
一緒に、彼らは研究を生成し、信頼性のある、有益なAIシステムを作成しています。
Anthropicでのキャリアの機会も紹介されています。
Anthropicの理念
Anthropicは、AIが世界に与える影響が非常に大きいと信じています。
そのため、人々が信頼できるシステムを構築し、AIの機会とリスクに関する研究を生成することに専念しています。
Anthropicは、信頼性、解釈可能性、および操縦性を持つフロンティアAIシステムを構築することを目指しています。
これには、フロンティア研究の実施、さまざまな安全技術の開発と適用、およびパートナーシップと製品を通じた結果としてのシステムの展開が含まれます。
3つのポイント
①安全性は科学
Anthropicは、AIの安全性を体系的な科学として扱い、研究を行い、製品に適用し、その洞察を研究にフィードバックし、途中で学んだことを定期的に世界と共有します。
②多分野
Anthropicは、多様な分野からの経験を持つ研究者、エンジニア、政策専門家、ビジネスリーダー、オペレーターからなる協力的なチームです。
③価値
Anthropicのミッションは、変革的なAIが人々と社会を繁栄させるのを助けることを確実にすることです。
進歩はこの10年で急速に進む可能性があり、私たちはますます有能なシステムが新しい課題をもたらすと予想しています。
Anthropic社の直近のニュース
OpenAIと並んで生成AI分野のリーダーとして急浮上した企業に挙げられるのが、Anthropic(アンソロピック)です。
同社のClaude(クロード)と呼ばれる汎用チャットボットはクラウドツールのNotionや質問サイトのQuora、検索エンジンのDuckDuckGoなどにも統合され、人気を博しています。
Anthropic(アンソロピック)は今後どうなる?
Anthropicの直近の会社の評価額は、50億ドル程度ですが、主要株主にも注目です。
主要株主と各社の取り組み
Google、Salesforce、ZOOM、FTX、Sound Ventures、Menlo Ventures
Zoom
Zoomスイート全体にAnthropicのAIを組み込み、エンドユーザーの成果を向上させ、ユーザー体験を改善していく」としている。
2022年後半に3億ドルの資金投入し、この出資により、Googleは同社の10%の株式と、独占的なクラウド契約を手に入れました。
Anthropic社が開発しているAIモデルは、膨大なコンピューティングリソースを必要とすると思われ、今後はそれをGoogle Cloudが担うことになります。
この取引は、マイクロソフトがOpenAIに出資し、Microsoft Azureを使ってChatGPTやDall-Eなどのモデルをトレーニングしているのとほぼ同様のものと思われます。
Salesforce
Claudeの能力とDarioの長期的なビジョンは、Salesforce Venturesを魅了しました。AnthropicとSalesforceは、安全性を根本に持つ革新的な技術を創出するという明確なビジョンを共有しています。
Salesforceによる調査によれば、500人以上のITリーダーの67%が、次の18ヶ月以内にジェネラティブAIをビジネスの優先事項としています。
AIシステムの企業での使用は増加し続けると予想されており、Anthropicはこの環境からの課題に対処するための良い位置にあります。
まとめ:Anthropicの今後に期待
いかがでしたでしょうか?
Anthropicの注目ポイントをまとめると・・・
MicrosoftとオープンAIとの関係と同様の立ち位置にGoogleとAnthropicがあります。
Anthropicの利用者が急増すれば、Googleの株価を押し上げることにもつながります。
現在の評価額はオープンAIに対してAnthropicは低く、相対的な魅力を感じますね。
このあと、AnthropicのAIチャット「Claude」がどういう風になっていくかで大きく結果が変わってきそうですね。
この後、Anthropicについても動向を見ていき、メルマガでも情報を配信していきます。
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