エヌビディアは28日、2024年5〜7月期の決算を発表します。
AI向けの半導体で独走状態を維持し、市場の期待を上回る好業績を示せるかが焦点となります。
エヌビディアの急速な業績拡大は他のテクノロジー株にも波及し、日米の株式市場をけん引してきました。
エヌビディアの株価は今月上旬の株式市場の急落時は98ドル台まで下落する場面もありましたが、現在は129ドル台まで急回復しています。
エヌビディア決算後の株価を考える??
AI関連銘柄の中で川上に位置するハードメーカーを並べてみました。
今週のエヌビディアの決算発表内容がよく、株価が過去最高値を超えるような展開になると、下記の銘柄群も大きく上昇すると考えられます。
・エヌビディア
・⚪️⚪️⚪️
・コヒレント
・AMD
・ARM
・マイクロン・テクノロジー
・マーベル・テクノロジー
・スーパー・マイクロ・コンピューター
・ブロードコム、アドバンスト
・マイクロ・デバイセズ
これに対しての風下企業は下記等になりますが、どこもAI関連への巨額設備投資継続を発表しています。
・マイクロソフト
・アマゾン・ドット・コム
・アルファベット
・メタ・プラットフォームズ
TSMCの月間売上高も力強いAI需要を示しておりエヌビディアの決算内容が非常に良いことは間違いなしです。
アルファベットやメタを含むハイテク大手のCEOは、AI技術への投資が不足するリスクを冒すくらいならむしろ過剰に支出すると述べています。
これら企業の資金力を考えると、たとえアメリカを含む世界の経済情勢が弱くなったとしても、AIへの支出が持続することを示唆しています。
少なくともこの先の1年はハイテク大手のAIに対しての設備投資は落ちないと考えられ、エヌビディアの今回の決算発表でも来期までの見通しは明るく、プラスサプライズが出る可能性が高いと考えられます。
そして、先週メルマガの中で紹介したコヒレントですが、しっかりと底堅く上昇しています。
ただし、コヒレントよりもさらに大きく上昇すると考えるAI銘柄があり、こちらはマーケットトレンドリサーチの中で20日の時点でシェアしていますが、既にその時点から1週間も経過していませんが、既に15%以上上昇しています。
こちらの株は今後半年で倍、数年で10倍上昇する可能性もあり、エヌビディアに続く急騰銘柄になると個人的には期待しています。
ジャクソンホールでのパウエル議長 主要公演内容
先週のジャクソンホールでのパウエル議長の公演内容の重要な部分を抜粋してみました。
「インフレ率が(当局目標である)2%への持続的な道筋をたどっているという確信を深めた」
「労働市場環境の一段の冷え込みは望みも歓迎もしない」と述べ、労働市場の減速は「明白だ」と付け加えています。
「われわれの目標は強い労働市場を維持しつつ、物価の安定を回復させることだ。インフレ期待の抑制がそこまで十分ではなかった過去のディスインフレ環境を特徴付けた失業率の急上昇を回避する必要がある」と指摘。
「仕事は完了していないが、その成果に向けてかなりの前進はしている」と述べています。
「物価の安定に向けて一段と前進しながら、強い労働市場を支えるために全力を尽くす」と語りました。
9月の17日、18日に行われるFOMCでの利下げは確実に
この内容ですので、9月の17日、18日に行われるFOMCでの利下げはこれで確実に行われることになるでしょう。
あとは9月に発表される雇用統計次第で年内の利下げの回数、利率も変わってくることになります。
しかし、アメリカの今回の経済の落ち込みに関しては、今のところ緩やかで、金融市場にとっては非常に良い形で収まっていくように思います。
まずはその時点までの米国株は強含みに推移していくことが予想されます。
そして世界の金融市場を脅かすキーはやはり未だ過剰流動性を続ける日銀にあると考えるべきです。
日銀の量的引き締めリスクの再確認
アメリカ、イギリス、EU、そして日本の主要中銀が共同で量的引き締め(QT)に動く局面は、過去に例がありません。
日本銀行は、保有国債のポートフォリオを今後数年で着実に減らすことを7月に決定しました。
FRB・ECB・イングランド銀行とバランスシート縮小を同時に実行することになります。新型コロナ危機の際、債券を買い入れ経済に供給した流動性を引き揚げます。
市場から資金が引き上げられると市場に混乱が起きる
市場から資金が引き上げられるということは金融市場には混乱を巻き起こすことは今月頭に経験済みです。
イギリスでは2020年からQTを行い、アメリカ、EUでも2021年半ばからQTを開始しています。
中銀によるかつての債券買い入れは、経済に資金を供給し続け、その資金は株式などリスク資産投資に向かいました。
これが過剰流動性バブルを引きおこし、様々な資産クラスの上昇をもたらしました。
ボラティリティが確実に高まる
しかし、今はこれらの中銀が保有する資産は減り、投資家にとって厳しい状況になってきています。ボラティリティが確実に高まるということです。
最近のわかりやすい混乱事例としては英国のケースが挙げられます。
22年当時のトラス政権は、大型減税案などが引き起こした財政不安で英国債とポンド相場の急落を招き、イングランド銀行は量的緩和(QE)で買い入れた債券の売却プログラムを遅らせざるを得なくなりました。
そうした市場の動揺を受け、金融安定のマンデートの下で、英中銀は一時的に英国債を再び買い取る市場介入を余儀なくされました。
今回の日銀上田総裁の決定で、次の四半期からQT開始を行うと言っただけで株式市場は大暴落しました。
実際にQTを開始した段階では、金利急騰リスクと、株式急落リスクがあります。
これが世界株に広がるような場合、リスク資産から資金が引き上げられますので、さまざまな金融市場での急落リスクがあることを改めて理解しておく必要があります。
BTC 大幅上昇!!
先週のメルマガの中では、BTC価格が他の金融市場に対して割安感があると書きましたが、先週の時点では59,700ドル台でした。
日曜日正午の時点では、64,100ドル台後半をつけていますので、1週間で4,400ドルと大幅に上昇しました。こちらも想定通りの展開です。
今週はさらにBTC及び暗号通貨市場は上昇すると考えていますが、どこまで伸びるのか?
この辺りはやはりエヌビディアの決算内容がポイントになると考えています。
28日の決算発表に注目しましょう。
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