10月3日、日本時間11時半のBTCの価格は19,180ドルとなっており、日経平均の動きに合わせた展開になっています。
アジア時間で米株式先物が戻していることも支援材料となっていますが、夜のNY株が高ければ、暗号通貨市場も一段高は期待できると思います。
米利上げはどこで止まるのか?
暗号通貨市場の底値からの回復の一番大きな要因となるものは米国の利上げがどこで止まるのか?これが一番のポイントです。
FOMC主要メンバーからも、行き過ぎた利上げに対しての経済のコストの大きさを考え、慎重な姿勢も見えています。地区連銀総裁によるこれまでの一連の発言はインフレ抑制への断固たる取り組みで一枚板となっていましたが、直近のブレイナード、デーリー両氏のコメントは微妙な変化が見て取れます。
米経済が負うコストは既に資産価格下落の形で表れており、S&P500種株価指数は9月に9.3%下落と、月間ベースで新型コロナウイルス禍が拡大した2020年3月以来の大幅な下げとなりました。
市場関係者、専門家の意見として、FF金利が来年に4.6%でピークに達するとみていることが、当局者らの予測中央値で示されており、利上げのピークは今のところ年末前後と見ておくのが良さそうで、この後の様々な経済指数の発表如何によって、利上げのピークは前後することになるかと思います。
利上げと米株の相関性
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今週の主な経済指標発表
今週注目すべきポイントは本日発表されるISM製造業景気指数と、金曜日に発表される米雇用統計です。
10月3日 ISM製造業景気指数
10月5日 ISM非製造業景気指数
10月7日 米雇用統計・失業率
エコノミスト予想の中央値によると、9月の雇用者数は前月比で約25万人増の予測となっており、8月の31万5000人増から鈍化が見込まれています。失業率は約50年ぶり低水準をわずかに上回る3.7%で、前月と同水準になります。
新規雇用者数の伸びが予想よりも低くなれば、労働市場は軟化したと考えられますし、FRBのタカ派姿勢の軟化にも影響を与えることになります。
米株は発表後に上昇する可能性が高く、暗号通貨市場も金曜日から週末にかけて大きく上昇する展開があるかもしれません。経済指標の悪いデータが金融市場にとっては好材料になるわけです。
しかし、その一方で、雇用者数が想定よりも大きく伸びるようなことになれば、インフレ率の下落は先に伸びますし、FRBはよりタカ派の姿勢を続けることになるでしょう。米国債利回りは上昇し、米株は下落し、暗号通貨市場も下落する可能性が高いです。
今月はGAFAMを中心としたIT企業大手決算も後半に控えており、引き続き慎重に市場を観察していきたいと思います。
年末ラリーは期待できるか?
7から9月の米株式相場下落で、年初来の時価総額消失規模は24兆ドル(約3,470兆円)に膨らんでいます。ショートを行わない投資家はプロも素人も皆大きく損失を膨らめています。
今月はGAFAM及びTeslaの決算発表を月後半に控えています。各社の決算内容が堅調であれば、株式市場、暗号通貨市場にはプラスに働くことになるでしょう。
S&P500種株価指数は10-12月期、過去20年間の平均上昇率が4.1%となっています。MSCIオール・カントリー・ワールド指数は、同四半期に下落したケースが過去20年で3回しかありません。年末ラリーは十分期待できます。
今回の各社の決算内容が底堅いもので、さらには12月のFOMCでの利上げが最後と予測される市場指数が積み上がってくれば、それも安心材料となり、株式市場、暗号通貨市場の底値確認・大きな上昇期の始まりが期待できると思います。
暗号通貨市場底値からの戦略:効果的なステーキング方法
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