週間市場動向

【投資熟考1月17日】オミクロン感染収束後の世界は?

新型コロナオミクロン株の感染拡大が世界中で続いています。しかし、感染者が急速に減少する国・地域・街も世界中で出てきています。

WHO=世界保健機関のテドロス事務局長は1月12日、1月9日までの1週間に新型コロナウイルスの感染が新たに確認された人は世界全体で1500万人を超えて前の1週間に比べて55%増え、過去最多となったことを明らかにしました。

世界各国での感染拡大が続きますが、既に収束に向かっている国々もあります。オミクロン感染収束はいつ訪れ、世界経済、金融市場がどうなるのか?今日はこの点をまとめてみたいと思います。

世界各国の状況

アメリカの疾病対策センターによると一日に報告される新型コロナ感染者数が10日、140万6500人余りとこれまでで最も多くなり、入院している人の数も14万人余りと過去最悪の水準が続いています。

しかし、一方で、深刻な感染拡大が続いてきたニューヨーク州では、一日に報告される感染者の数が1週間前と比べて半分近くに減少しています。ピークまでは一気に広がりますが、収束するまでの期間も非常に短いのがオミクロン株の特徴です。

ヨーロッパでも一日の感染者数がイタリアなどで過去最多の水準が続き、フランスでは12日、36万人余りの感染が新たに確認されたと発表し、過去最多となった前の日に次いで多くなりました。同様にEU各国では感染拡大が続いており、ピークに至るにはもう暫く時間がかかりそうです。

アフリカの状況についてWHOは「新規感染者の数は横ばいに転じた」とした上で、感染拡大の波はこれまでで最も短い期間で収束に向かうとの見通しを示しました。死亡や入院するケースもこれまでの波に比べて少ないとしています。

日本国内の状況

15日の新規感染者は25,742人と過去のピーク時近くまで急激に上昇しています。このあとはまだしばらく感染者は増加することになりそうですが、欧米各国の感染者推移グラフと重なるような形で収束に向かうことになるでしょう。

※1月15日までの日本国内発生状況

日本は3月19日ごろに感染のピークを迎えるという専門家の意見もありますが、今の感染拡大状況をみていると、それよりももう少し前倒しになるのではないかと感じています。

オミクロン株大流行による経済への影響は?

昨年12月のアメリカの小売売上高は10カ月ぶりの大きな減少率となりました。通常の年であればホリディショッピングにより堅調な数字が出るのですが、新型コロナの感染が広がる中でインフレも高進し、消費への逆風が強まったわけです。

2021年12月の米消費者物価指数(CPI)は39年半ぶりの7%台となりましたが、想定の範囲内だったため、金融市場・暗号通貨市場の急落は避けられた形となりました。(ただし先週のメルマガでも注意勧告した予想は的中し、暗号通貨市場は一時的な急落の場面がありました。)

※BTC過去1週間チャート

アメリカよりも欧州、日本を含めたアジア各国でのコロナ収束は後ろにずれ込む形になりますので、アメリカでの経済状況の推移、株式市場動向が今後の参考になってくるかと思います。

経済への悪影響はそれほど大きく広がらないと考えられますが、インフレ率は高止まりするリスクも高いです。春以降の経済は強くなるにしても、その前の厳しい局面からくるリスクも考えなければいけません。

経済への影響をわかりやすく並べてみると?

・多くの労働者がコロナ感染により働けなくなれば、飛行機は飛べずキャンセルになります。

・医療従事者が多数コロナにかかれば受け入れ体制が大幅縮小します。

・トラックの運転手が大量にコロナで休めば、陸運が混乱し、納品が後ろにずれ込みます。

・中国の港湾施設で集団感染が起これば物流は止まってしまいます。

・中国の工場の多くが止まってしまえば、製品が作られず物不足は深刻化し、物価高は続きます。

これはほんのわかりやすい一例です。これ以外にも、この後のコロナ収束までの2ヶ月はインフレに繋がる要素が山のようにあります。

インフレ率が高止まりすれば、FRBの利上げは確実に前倒しされます。

利上げが前倒しされ、利率も予想よりも高いと予測する専門家が増えれば、リスクマネーは
投資市場から一時的に避難し、売りが優先となり、特に成長分野の大手IT銘柄は売り先行となるでしょう。

大手IT銘柄が売られると、今の暗号通貨市場は連れ安になる傾向が強いです。暗号通貨市場はまだまだ急落する場面を想定すべきであり、このあとの2ヶ月は、投資についても相当に慎重に対応すべきでしょう。

春以降は楽観視できる!!

オミクロン株の世界的な大流行により、集団免疫ができる可能性はますます高くなったのではないかと考えられます。そうなれば春先以降の経済成長は一段と高くなり、特に旅行関連業態はその恩恵を最も受けるでしょう。航空会社など安くなった銘柄を今仕込むのは、タイミング的に非常に良いように思います。

為替について

観光立国のタイなども恩恵を最も受けますので、円に対してはタイバーツ高が起こることも予測できます。

ただし、アメリカの金利が前倒しで、さらに想定を上回る利率の上昇となれば、新興国通貨は米ドルに対しては下落することになりますので、この辺りの為替の読み方には注意が必要です。

暗号通貨について

 暗号通貨市場の本格上昇は春以降と考えた方が良いでしょう。

また、オミクロン株の影響により12月頭にフラッシュクラッシュが起こったことで、暗号通貨バブルの崩壊自体は防がれたのではないかと考えられます。

※BTC過去3ヶ月チャート

AI TRUSTの運営するクリプトトレンドリサーチではこの急落も見事に的中させています。
こちらの記事もせっかくなのでまだの方は読んでみてください。

昨年11月末に発信した緊急注意報レポート検証結果AI TRUSTでも何度か紹介している ” クリプトトレンドリサーチ ” ですが、今回も見事に今の市場を読み当て、事前で緊急レポートを利...

バブル崩壊は訪れなくともフロス崩壊は既に起こってる!!

今の暗号通貨通貨の調整期を見てもわかりますが、多くのアルトコインは既に価値を大きく下落させており、特に昨年の春先に高値をつけた銘柄については下落率は顕著に大きくなっています。

暗号通貨市場の新たな成長期が訪れたとき、

” どの銘柄を買っていけば良いのか?
保有する銘柄についてはどのタイミングで売却すべきか? ”

この点は非常に重要であり、2022年はその選別を間違えると、大きな上昇期が訪れても、その果実を享受することができなくなる可能性が高いです。

12月のフラッシュクラッシュを見事に的中させ、1月の下落についても的中!!本当に、” クリプトトレンドリサーチ ” の読み通りの市場展開となっており、暗号通貨投資家にとってはなくてはならない貴重な情報源、データベースといえますね。

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